【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

【コラム】オーディオの音はどこまで明瞭であれば良いのか?

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音の明瞭性、つまりクッキリハッキリとクリアに聞こえる性能はどこまで必要なのかと言うと、標準的であればそれでよいのです。
今回はその部分について書いておきます。
 
イヤホンをとっかえひっかえして聞き込む方がよく陥りがちなのですが、ABふたつのイヤホンの音を聞き込んだと想定します。
 
Aイヤホン 音がかなり明瞭でクリア
Bイヤホン 明瞭性やクリア感はごく普通
 
というタイプのイヤホンを想像して下さい。
 
両方のイヤホンをとっかえひっかえしながら聞き込むとBのイヤホンの音は鈍ってボケて聞こえるはずです。
普通の方はこの時点でBイヤホンは「ダメ」と烙印を押してしまうかもしれません。
 
ところがBはあくまで平均的な性能で、何ら問題は無いのです。
 
この判断をどうするかという事ですが、実に簡単です。
 
Bイヤホンを半日ほどして耳と脳をリセットした状態で再度30分ほど聞き込んでみて下さい。
それで特に問題が無いのならBイヤホンの明瞭性は「合格点」にあるのです。
 
問題なのはこのリセットした時点で「ボケて聞こえる」という状態です。
 
この場合、そのイヤホンの明瞭性は平均以下なのでゴミ箱行きとなります。
 
これを例えて言うのならデジタル写真をアプリで調整したときに「明瞭度」や「シャープネス」といったパラメータをいじった時に似ています。
風景写真でも明瞭度を最大の方向にスライドさせる等という事は普通はしません。
ましてや人物が写っていたらむしろ「適度に美しくぼかす」と思います。
 
音もこれと似ているところが有り、音の明瞭度はそこそこ平均付近にあれば十分なのです。
 
なのでイヤホンをとっかえひっかえしてテストするときにあまりにも音がクッキリハッキリとした「明瞭度の高いもの」と比較検討してしまうと「あくまで普通のイヤホン」がむしろ劣って聞こえてしまうのです。
 
ですがこれで音の明瞭度を判断するのは誤りだと僕は思います。
 
そもそも脳は絶えず音を補正します。
それが正常なので、リセットして脳の補正の範囲内にある音ならば特に問題にすることはないのです。
 
今までの経験からいっても「音の明瞭度が高すぎるイヤホン」は音的にはイマイチの物が多く、比較するとよく聞こえて素晴らしいのですが、単体で聞いていると味気なく長期の視聴に耐えられない製品が多いのです。
 
と云う訳なので、音の明瞭度が平均以下のモノは論外としてもそれを判断するために必ず耳と脳をリセットした状態で聞き込んで最終的な明瞭度の判断をする必要があります。
 
特に多数のイヤホンをお持ちで、常に比較試聴する方は強く留意する必要があります。
 
 

【レビュー】 KZ ZST 1DD/1BAハイブリッドドライバー搭載

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【重大な追記】

現在、既に市場にあるZSTは新型に移行しています。
 
ZSTカラフルとかPROと呼称されているものです。
 
音質が劇的に変化していますので、今からの購入ならZSTカラフル/PROの方のレビューを参考にして下さい。
 
 
総合評価〇
 
KZのZSTです。
ここ最近のKZのモデルの中では比較的に世間での評価は高いようなので、これはぜひ聞いてみなければと思い、購入した次第です。
 
まずデザイン性が高いのは良いのですが、ハウジングが最近の多ドライバー搭載機のような大きさがありますので、耳の小さい方などでは左右でフィットさせづらいかしれません。
 
シュア掛け専用なので装着は面倒です。
左右も分かりづらいところがあります。 
 

【KZ ZST スペック】

■モデルナンバー KZ ZST
■ドライバー 1DD/8mm/1BA
■感度120db
■インピーダンス18Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 
2pinタイプのコードでリケーブル可能となっていますがMMCX対応ではありません。
コード如きで音質の変化はあり得ませんが、日常使用時の断線に対する対応力の向上などを考えればメリットはあります。

【KZ ZST 音質】

さすがに話題になり、オススメする人も居るだけあって音質は全体的に見ればそれほど悪い物では無いといえます。
なので一聴して「気に入る方」が居ても確かにおかしくはありません。
KZイヤホンの中でもボーカルの出来映えや中高音域のエッジの立ち方はかなり優秀です。
 
ただし、音質的に気になる部分もあって、箇条書きにすると以下の点となります。
■低音が少し強めにでる
■重低音がブーミー
■音質が全体的に汚れている
 
この欠点の中で最も問題なのが低音から高音まで音が汚れている、という点になります。
これはsenfer UE等を聞いたときにも思ったのですが、同じように全体的に音にテクスチャーを貼り付けたかのような雑味が感じられます。
おそらくこれはハウジングの強度不足か設計ミスのどちらかでしょう。
この為、一言でいうと音のクリア感が足りないといえます。
 
最初に述べましたが良い部分はかなり良いので、KZイヤホンを含めて中高音域のエッジの描き方やボーカルの出来はトップクラスと言っても良いのですが、個人的には雑味の多さは評価を下げざるを得ません。
 
重低音部分を除いた全域でのエッジの描き方は相当に優秀ですが、音質の濁りが酷く解像感や分離は劣ります。
 

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【KZ ZST まとめ】

世間の評価の高さはある程度理解できるイヤホンです。
 
低音も強烈な強さを持っているというわけでは無く、かなり強めとはいえ屋外使用などでは強めの方が楽しめますので、単独で聞いて居るのなら納得してしまう程度のレベルです。
帯域バランスという点では「正解」ではありませんが、DZAT DR20あたりのレベルと同じくらいなので確かに強めとはいえ悪くはありません。
ただ、重低音の表現がかなり緩いので低音の下の帯域は問題があります。
 
更に問題なのが音質全体に渡って感じる「汚れ」とか「雑味」という点となります。
ドライバーそのものも多少のウォーム傾向を帯びているのだと思いますが、それだけとは言い切れない音質の濁りがあるので、この点はかなり惜しい点です。
 
ただしこれがもっとクリアだったとしてもKZイヤホンの中でトップを貼れるとは言いがたいのですが、KZのトップグループに位置することは疑いないのでは無いでしょうか。
そういう意味では「大ハズレ」等という事は決してなく、それぞれの欠点を考慮しても間違いなく平均点以上はあるイヤホンです。
 

【レビュー】サウンドピーツ B20

 

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総合評価△

花梨木製(カリン)の木製ハウジングを持つサウンドピーツのB20です。

この唐木細工によく使われる花梨が単なるテクスチャなのか削り出しなのかが判別できませんが、花梨特有の黄色みを帯びた色彩が美しいイヤホンです。

 

前回紹介したB10の方がかなりの出来映えで、特にタイトながらも低音の表現能力の高さは素晴らしいものがありました。

そのサウンドピーツのセレクト品で有り、B10の後継型番のようなB20という名前のついたイヤホンです。

 

【サウンドピーツ B20スペック】

■ドライバー 1DD/9.8㎜

■インピーダンス 16Ω

■感度 82db

■周波数帯: 20-20000hz

■コード長1.2メートル

■プラグ:3.5mmミニプラグ

 

こちらのB20は「左右」がわかりにくいという装着における問題があります。 

 

サウンドピーツ B20音質】

 基本のドライバー音質はウォーム傾向ですが、解像度はそれなりに聞こえます。

低音はわずかに強めではあっても低音の輪郭はよく描き、弾むようです。

ただし階調表現能力が低いようで、低音域全体として聞くと不満が大きくなります。

特に低域の下の方は表現するのが苦手なようです。

 

全体的な解像度が低いように聞こえるのも問題なのですが、こちらのイヤホンの最大の問題は「中高音域」のエッジの立ち方です。

 

ボーカルはかなり前に出るタイプでその帯域は聞きやすさがあるのですが、質感も弱く、中高音域全体のエッジの不必要な尖りに引きずられてボーカルを含む帯域から上がかなり痛い音を出してきます。

 

分離やクリア感などはそれなりに感じられるので、帯域バランスを含めてそんなに素性の悪いイヤホンではありませんが、欠点が利点を上回るという感じでは無いかと思います。

 

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サウンドピーツ B20まとめ】

 残念ながら優秀なB10と比較するほどのイヤホンではありません。

音質全体は若干ウォームに傾き、ボーカルは前に出て明るく鳴りますが質感が低く、全体的に音が痛く荒れています。

 

うっすらとベールを被ったような音質ですが、明瞭さというかクリア感はそれほど劣ったものに感じないのは不思議なところです。

 

決定的なダメイヤホンというわけではありませんが、中高音域のエッジの描き方の問題と低音の下の帯域の描き方に不満があるので△評価としておきます。 

 

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【レビュー】AIKAQI A06 

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総合評価✖

AIKAQIのA06となります。C036の出来が悪くなかったのですが、意欲的に不思議なイヤホンを扱うメーカーでも有り、期待はそこそこというところです。

イヤーハウジングはアルミとプラスチックのハイブリッドで、とても軽く装着感は小型のハウジングという事もありなかなか良いです。

本体のクオリティーは価格なりのものであり、決して高いとはいえません。

 

【AIKAQI A06スペック】

■ドライバー 1DD/12㎜

■インピーダンス 16Ω

■感度 115db

■周波数帯: 20-20000hz

■コード長1.2メートル

■プラグ:3.5mmミニプラグ

 

AIKAQI A06音質】

音はかなり厳しい出来で、購入する理由はまったくありません。

全体的にスーパーウォームな音質が基調となりますが、低音から高音まで音の輪郭は完全にボケてしまい、数年前のどうにもならない中華イヤホンの音を聞いているようです。

低音は強めにでますが輪郭も階調表現も最低レベルに近く、元々ウォームな傾向があるので解像度も相当に低く聞こえます。

ただし、ここまで音の輪郭が緩く曖昧なのでボーカルも高音域もエッジに痛みはありませんがいくら何でもこの音では一聴の価値すらありません。

どうもソースを入れると音も濁りやすく、透明感もなければ音も不明瞭なのでなんとも評価しづらいイヤホンです。

 

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AIKAQI A06まとめ】

これはダメでしょう。

 

価格も安いのですが、その安値を出す価値すらありません。

とにかく全体的に音がボケてしまうので、何を聞いても楽しいと云う事はなく、むしろ苦痛となります。

 

低音から高音に至るまでとにかく音に粒立ちも迫力も無く、聞くだけ時間の無駄なイヤホンのひとつです。

 

 

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AIKAQI カナル型 イヤホン 高音質 有線イヤホン ハンズフリー通話 リモコン・マイク付き ステレオヘッドホン iPhone android多機種対応音楽再生 A06 シルバー

 

 

【レビュー】 B10 SoundPEATS /サウンドピーツ B10 予想外の名機

 

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総合評価〇

セレクトショップ・サウンドピーツが放つ格安イヤホンです。

貧相なパッケージとプラスチック製の安っぽい外観にまず驚きます。

 

といっても「価格なり」ではあるのですが、まったく期待できそうもないデザインで、音は聞かなくても「安物」感が伝わってくるほどです。

 

サウンドピーツは「セレクトショップ」ではありますが、時々大ハズレを出します。

ですが、基本的な「選択眼」は決して悪くありません。

 

【B10 SoundPEATSスペック】

 ■モデルナンバー サウンドピーツ B10

■ドライバー 1DD/10mm
■感度98db
■インピーダンス16Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 

【B10 SoundPEATS音質】

全体的にかなりのクリアな音質なのですが、ちょっと独特な音質となっています。

 

低音域がかなり強いのですが、そのクリアさと階調表現力はずば抜けています。

特に低音がこれまで聞いたことのないほどに「タイト」感があり、善し悪しと好みはありますが、スピーカーに例えると、まるで重いウーファーをドライブするデジタルアンプを聞いているような独特な質感が低域に載ります。

 

そのタイト気味の低音が量は多めながらもしっかりと弾むように出てきます。

 

とてもクールな音質を持ったイヤホンで、これだけでも比較的に珍しいと思います。

ボーカルのサ行は若干引きずり感があり、中高音域は少しエッジが立ち気味となります。

クール系のクリア感のある音質にもかかわらず音に明るさと躍動感があり、相当におもしろいイヤホンだと判断します。

 

音の分離感も標準以上で、価格が信じられないほどの明瞭さがあります。

その代わり、ボーカルなどの「味わい深さ」という点ではすこしモニターチックだといえます。

 

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【B10 SoundPEATSまとめ】

音が衝撃的なほどに素晴らしいです。

少なくともこの低音域とクリアな音質はこの価格帯では一線を画するほどのイヤホンだと云ってしまっていいでしょう。

 

余計な新素材のドライバーを使っているわけではないので、オーソドックスなダイナミック一発フルレンジの音の驚くべきイヤホンです。

 

この価格で、この品質、少し低音域が強めですが、かつてないタイトな低音で、このクラスでは太刀打ちできるものはほぼないでしょう。

音質も良く、クール系の音色でタイトな低音を求めている方には「掘り出し物」といってしまってもいいかもしれません。

 

これは1本購入してぜひ音を聞いてみるべきです。

ちょっと多めの低音と中高音域のエッジの尖りが残念ですが、このイヤホンは価格を大きく超えた一聴の価値があるイヤホンです。

 

こういったことがあるので中華イヤホンはおもしろいのですが、滅多に出会えない希有な有線イヤホンである事は間違いありません。

ジルコンの低音如きで感激している人はぜひこちらのモデルを試してみるべきでしょう。

 

参りました。

 

【レビュー】 GGMM C700

 

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総合評価△

GGMMのフルメタルイヤホンです。

装着感はとても良く、ビルドクオリティも悪くありません。

 

こちらはマニュアルには2DD×2と表記がありますが、分解図を見る限りでは1DDではないかと思います。

どちらにしろ1DDでも 2DDでも音がすべてですので、あくまで参考程度にしてください。

【GGMM C700スペック】

■モデルナンバー GGMM C700
■ドライバー 1DD/9.2mm
■感度93db
■インピーダンス16Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 

【GGMM C700音質】

ボーカルのニュアンスや表現力は平均以上です。

この帯域に限ればちょっと地味目のモニターチックな鳴り方をしますが、正統派の鳴り方で好感が持てます。

 

ですが、問題なのは低音で、こちらがかなり強めになってしまっているのと、輪郭がとても緩く、かなりボケ感があり、階調表現がでてきません。

 

中高音域の出来が予想以上に良いためにかなり惜しいことになっているのですが、こちらの低音のレベルの低さはちょっと許容範囲を超えています。

 

ボーカルから上の帯域のエッジの良さを低域の緩さでスポイルしてしまっているのがなんとも悔しいところですが、DZAT DR20あたりと比較しても低音がかなり強いので、低域をもう少し絞り込めなかったものかと考えさせられるイヤホンでした。

 

全体的に中高音域のエッジは平均以上となっていてかなり良いので、低音がでないソースを聞くのなら一定レベル以上の品質の音を聞くことが出来ます。

音質そのものはニュートラル傾向となっています。

 

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【GGMM C700まとめ】

 フルメタルで装着感は良く、中高音域の出来の良さに対して、低音が強すぎるのとまたエッジが緩すぎるイヤホンです。

 

ボーカル域だけとればかなり想定の上を行く音質を確保しているのですが、その下の帯域がこの出来ではちょっと購入をオススメできません。

 

昔よくあったどうにもならない低音強めの中華製イヤホンを少し良くした程度のレベルの低域なので、もうすこし音質設計に気を遣っていたらもっと評価が高くなったと思うととても残念なイヤホンです。

  

【コラム】世に溢れる欠陥品の音 イヤホンとヘッドホンの音が痛い問題について

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電子音というのは「基準」がありません。
 
最近増えているPCなどの音源を使って作られた音は基準というモノがなく、もっと言えば「どういう風に鳴らそうが自由」という事はいえます。
 
ですが、生の楽器には「基準」が存在します。
ピアノやヴァイオリンは間違いなくそれが演奏されたときの音が基準となります。
 
例えばベーゼンドルファーの音というものがありますが、これがもしスタインウェイのように聞こえたら、その再生装置は明らかにおかしいわけです。
 
このように電子音とは違い、生楽器の音には確実に基準というモノが存在していますが、この生楽器を使用して録音された音源を再生すると「本来鳴らなければならない音」というものが存在するわけです。
 
この生楽器で演奏され録音した音をオーディオで再生したときに「音が痛い」という現象がよく起こります。
 
直裁に言えば、これは本来鳴らなければならない音ではありません。
 
特にイヤホンとヘッドホンではスピーカーと比較するとその現象が発現する率が高いような気がしています。
 
要するに「音が痛い」イヤホンとヘッドホンの数は意外に多いわけです。
 
では、この音が痛い、と云うことの正体は何なのかというと・・・・
 
単なる「欠陥品」です。
 
実際のところ、これが分かっていない方が多すぎるというのが問題です。
 
キチンと設計されたドライバーとハウジングを使用した音響機器は痛い音を一切出しません。
 
この事が分かっていないと、音が部分的でも全体的でも痛い機器に高い評価を与えてしまうという事になります。
 
ではなぜ音が痛いのかというと、ハウジングの設計ミスによる細かな音の反響による「ピークやディップの発生」がこれらの「音の痛さ」を生み出してしまいます。
 
本来ならあってはならない「痛い音」はこうして生まれてきます。
 
もう一度言いますが、痛い音の正体はハウジングの設計ミスに起因する可能性の高いモノです。
同じドライバーを使っても、優秀なメーカーが作った機器は痛い音を出しません。
 
いくら優秀で定評のあるドライバーを使用しても、ハウジングを設計する感性と技術がないと、世の中に溢れる「音の痛いイヤホンとヘッドホン」を新たに増やすだけという事になり、欠陥品を喜んで買う人が増えるだけです。
 
昔、世界的に有名なスピーカー用のドライバーを適当な設計のキャビネットに入れると「別物のように音が痛くなる」ことがよくありました。
 
ハッキリ言っておきましょう。
 
ドライバーの使いこなしは「ハウジング」の設計で決まります。
これはそう簡単なことではありません。
 
この最も重要なハウジングの設計をミスると「音が痛く」なります。
 
この事は決して忘れてはいけません。
そもそも楽器の音が痛く感じる、と云うことは普通に考えればあり得ないのは簡単に分かるはずです。
 

 

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オーディオ、だましのテクニック 【メーカー編】

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昔、良く店頭で「オーディオコンポ」を聞き比べると、詐欺のような音のする製品がよく見受けられました。
今でもこういった「詐欺すれすれの音のする製品」というのはよくあるので、書いておきます。
 
これはどういうことかというと、同種の同価格帯のオーディオ製品では「音の区別」が付けづらいので、差別化のために「ワザと異様な音作り」をするというものです。
 
音質のキャラクターを部分的に突出させるような音作りをして、ユーザーを驚かせて買わせるという手法となります。
この手口は昔からある古典的な手法のひとつで、ハイエンドの製品でも見受けられます。
 
やたらとハイスピードな音にしたり、やたらと明瞭な音作りをしたり、部分的にキャラを立てる事で「今まで聞いたことのない音」を演出して「ビックリさせて買わせる」ということです。
 
ほとんどの場合で、この手の音作りのなされた製品でまともな音のする事は残念ながらありません。
特性が大きく狂い、特に長時間や長期間の視聴に耐えられない「短期売り切り」の製品となります。
 
ですので、キチンとした「リファレンス」となる製品をお持ちの方は、何か新しいスピーカーなりヘッドホンなりイヤホンの音を聞くときには、試聴時に「あまりにも音が違う」という場合はまず警戒した方が良いのです。
 
基本的にメーカーが、熟成されていない新素材のドライバー等を使用する場合、もしくは「他の機器とあまりにも違う音」がする場合、詐欺とまでは言いませんが限りなくそれに近いケースが多いと思います。
 
僕の今までの拙い経験から言わせていただければ、スピーガだろうがヘッドホンだろうが良い音がするものは一聴して極めてオーソドックスな極ありきたりな音がします。
ところが倍音がとても美しかったり、低音の階調や出方、帯域バランスが突き抜けて優れていたりと、聞けば聞くほど音に深みを感じたりするものです。
 
ところがこういった「深みのある音」の評価はちょっと難しいところが有り、特に店頭などでのざわついた環境や短時間の視聴では判断するのが極めて困難です。
 
メーカーはこういったことをよく知っているので、そういった限られた環境で自社の製品を際立たせるために「ワザとそういった異様な音作り」の製品を世に出してきます。
こういった際だった音がする製品は、一聴すると明らかに他の製品とは違う音がするので、何も分からない方は「音が違う」と驚いてその製品を買ってしまうというわけです。
 
ところが、こういった異様な音の製品は自宅で愛用していくと不満ばかりが溜まり、そのうち音を聞くことを辞めてしまいます。
 
長くオーディオを嗜んでいると、こういったメーカーの馬鹿げた、売りたいためだけの差別化を優先して作った製品という事がすぐに分かるようになりますので、騙されるようなことは少なくなります。
 
と云うわけで、あなたが音を聞いたときに従来のものと「あまりにも音が違う」という場合は、特に注意して音を判別していかないと、メーカーの思惑通りにあなたは騙されることになる場合が多いといえます。
 

 

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 具体例を挙げればKC06Aの音作りなどはまさにこれです。

 

【レビュー】 KZ ZS3

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総合評価△

読者の方よりレビュー依頼がありましたので、KZ最後の大物であるZS3を購入致しました。

 

なるべく思い込み無しでレビューしたいので、レファレンスと比較しながらそのまま聞き込みましたのでレビューを書いておきます。

 一応、念のために書いておきますが、こちらのZS3はKZの中ではかなり世間的な評価は高いものです。

 

僕もかなり期待していたのですが、良いところ以上に悪い部分が目立つ一面を感じたので△評価としておきます。 

【KZ ZS3スペック】

■モデルナンバー KZ ZS3
■ドライバー 1DD/8㎜
■感度106db
■インピーダンス18Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 
イヤホンの形状からだと思われますが、装着感はかなり良いです。
シュア掛け専用ですが、デザイン性と装着はなかなかのものだと思います。

【KZ ZS3音質】

ドライバーはニュートラル傾向ですが、音にちょっと独特な質感の軽さがあります。

特筆すべきは「音の分離と明瞭感」がかなり高いレベルを実現していることだと思います。

この1音1音の分離はかなりハイレベルなことは事実でしょう。

 

ただし、決定的なのが、低音部分がグダグタのユルユルで階調表現がまったく出てきません。

こちらのZS3の低音表現能力は相当にレベルが低いとみて間違いないと思います。

 KZの中では少し量は少なめとなっていますので帯域バランスという点では評価は高いのですが、この低域の再現性の低さはちょっと許容範囲を超えていると思います。

 

ボーカルに関してのサ行の引きずりは少ないのですが、深みが足りません。

おそらく高域側にも問題があり、エッジがかなり尖ってしまっています。

 

この為、長時間に渡る視聴は厳しい部分が有り、ZS3の音の攻撃性はかなり高いです。

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【KZ ZS3まとめ】

音の分離とか明瞭性はKZの中でもトップクラスどころか他の格安系イヤホンの中でも明確に上位クラスのレベルを実現しています。

ダイナミック一発のドライバとしてはほぼ能力の限界ではないかと思います。

 

この点においてはかなり評価は高く、とてもおもしろいイヤホンだとはいえると思いますが、音がクッキリハッキリとしていますので、この点で騙されるというか、驚かれてしまう方も多いのではないかと推察しています。

 

ですが、その他の部分のレベルがかなり低く、特に低音の輪郭のボケと高域側のエッジの立ち方はかなり問題があると言ってしまっても良いでしょう。

 

この為、こちらのZS3は「低音などどうでも良く、音が多少痛くても問題ないが、明瞭性の高い音を聞きたい」という方に向いています。

そういう意味での音質のクリアさは一定レベル以上はありますので、深みはありませんが、独特なイヤホンである事は確かだと思います。

 

残念ながら個人的な評価は低くせざるを得ませんが、このレベルの音では致し方ないかもしれません。 

 

【コラム】 イコライザーを使ったフラットバランス調整について

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フラットバランスの音が理想だとは云われていますが、実際にフラットバランスの音を聞くと「どうにもつまらない音」がします。

退屈な音と言い換えても良いかも知れません。

 

これはピュアの中でもマルチチャンネルに挑戦している人たちからよく聞く言葉です。

彼らは最低でも数年、へたをすると数十年という時間をかけてシステムを調整していきます。

僕はチャンネルディバイダーで帯域分割して、好きなドライバーを持ち込んで組み合わせるマルチチャンネルはあまりにも敷居が高いので挑戦しませんでしたが、10年ほど前からルームイコライザーをメインシステムに導入してイコライザー調整にはずっと関わっています。

 

元々イコライザーを入れると音が劣化するのであまり好きではなかったのですが、スピーカーの場合、低域側は定在波の影響で一部の音が消えてしまうので、これをなんとかすることが目的でした。

 

僕は現在のところ、無響音室でフラット気味のスピーカを導入していますが、それでも部屋で聞く場合はフラットにはなりません。

ですが、実際のところどれほどのピークとディップが発生するのか、理論上のデータからの乖離も知りたいところでした。

 

僕の導入したルームイコライザーは専用のマイクで測定し、それを元に自在に音を変えることが可能です。

 

実際に運用して定在波を確認すると、理論値とまったく同じ帯域に相当程度の落ち込みが確認できました。

ところがこの定在波による落ち込みを何とかしようとレベルを上げると音が破綻してしまうのです。

何のことはない、イコライザーで調整できる範囲を超えてしまっていたのでした。

なので音が破綻しないギリギリのところまで上げていますが、それでもだいぶ満足のいく帯域バランスにはなったとは感じています。

 

このルームイコライザーを使用すると簡単に「試聴位置フラットバランス」を実現することが出来ます。

このフラットバランスの音を何度も何度も聞き込みましたが、結局得られた結論はピュアの先人達が出した結論と同じもので、「フラットは退屈」という理解に至りました。

フラットバランスにすると「音が死んでしまう」ということになり、音の粒立ちのようなものが出てこないのです。

 

僕は基本的にイコライザーを本気で調整するとかなり面倒なことになるのであまり好きではないのですが、イコライザーを使ってレベルの高い音を目指そうとする場合は、最終的に緩やかな波を描くように調整すると良い結果が得られます。

 

その時に、波の頂点は2つから3つ作るようにします。

 

2つがいいのか3つがいいのかは使用しているスピーカなりイヤホンなりに準じますので正解はありません。

これは長い年月の間に、ピュアの先達が苦労を重ねて得た結論のひとつです。

どうしてこのバランスの音が心地よいのかは分かりませんが、確かにこういったバランスの音はフラットバランスでは得られない素晴らしい音楽を奏でます。

 

興味のある方は試して見ると良いでしょう。

ただし、本気で取り組むと大変な年月が掛かります。

 

またこの調整を持ち込むには、ある程度の特性の良いスピーカなりヘッドホンなりがどうしても必要で、あまりにも特性が狂った機器はたどり着くことがそもそも困難です。

なので素性の良い一定水準以上のレベルにある機器がどうしても必要になります。