【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

【レビュー】KZ ATE-S

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総合評価〇

公称ではATEの後継でスポーツタイプという事になります。

シュア掛けでフックに針金がついています。

 

こちらはなぜかいつものシリコンピースではなく、ウレタンピースが標準でセットされているのですが、これですと他のKZと音の判定が横並びにならないので付属のシリコンピースに変更しています。

 

【KZ ATE-Sスペック】

  • ■モデルナンバー KZ ATE-S
  • ■ドライバー 1DD/8.2mm
  • ■感度106db
  • ■インピーダンス16Ω
  • ■周波数特性15khz-29000hz
  • ■コード長1.2メートル
 

【KZ ATE-S音質】

ATE-Sと云うくらいで、ATEのスポーツタイプの改良版/後継という位置づけでとなっているのですが、なぜか、音はATEではなくATRの音です。
 
それもブラインドなら区別がつかないくらいATRの音そのものな訳です。
 
ですのでATE-Sの音については基本的にATRのレビューを参考にして頂いて構いません。
 
若干違いがあるとするのならば、音色が少し違うのですが、これも「プラセボとか気のせい」あるいは「個体差」と言われればそれで納得してしまうレベルです。
 
ちなみにATE-Sの方がわずかに音色がスッキリとしています。

KZ ATE-S 分解図】

KZのラインナップは訳の分からないものがありますが、こちらのATE-Sもそのうちの1つです。
ネーミングからしてATEの後継というかスポーツタイプのSだと思うのですが、上記で書いたように「音質はATRと酷似」というか、ATRそのものです。
 
ですのでATEの方はこちらに買い換えもありなのですが、ATRの方が「買い増し」してもほとんど意味はありません。
 
ちょっと不思議なので各ユニットの分解図を集めてみました。
 
というのもいつものKZで、スペックがそれぞれのサイトで数値が違い、信頼性がないので分解図で確認してみました。
 
ATEです。

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ATRです。

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ATE-Sです。

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これが正しいとするのなら、中味はATEと酷似しているのですが、出てくる音はATRそのものです。
 

【KZ ATE-Sまとめ】

音はATRなので、まったくもって素晴らしいとしか言い様がありません。
ボーカルもATRそのもので区別がつきません。
 
音質のところでも述べましたが、もし違いがあるとすると「音色がわずかにスッキリしている」のがATE-Sですが、これも気のせいとか個体差といわれればなんとも自信がありません。
 
これくらいの微妙な違いの場合、あまり「違いを求めてしつこくチェックするとプラセボにやられる」というのがあるので、これ以上のテストは今の段階では中止します。
 
違いがないものや相違が限りなく小さい物に関してはそれ以外に書きようがなく、ワザワザ違いを無理やり探す必要もまた有りませんので。
 
少なくとも帯域バランスも低域の表現もシリコンピースで比較する限りはほぼ同じモノです。
 
こちらは最初になぜかウレタンピースが付属しているので、音の違いはピースの違い程度となります。
 
ATR所有の方は買い増しの必要性はまったくありません。
ATEの方はATRの代わりにこちらを購入するのもありです。
 
基本的にはATRの音なのでリファレンスに使えるのがこちらのATE-Sとなります。
 ただし、その場合は付属のシリコンピースに変えてリファレンスとしましょう。

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【新サイト立ちあげ】Bluetoothイヤホンとワイアレスヘッドホンについてのまとめサイト

 

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中華系Bluetoothイヤホンとヘッドホンやスピーカーを主に取り扱うための新サイトを立ち上げました。

 

今後、少しずつ拡充していく予定ですので、無線系/ワイアレスのイヤホンとスピーカーに関してはこちらを参考にしてください。

 

よろしくお願い致します。

 

earphon.hatenablog.jp

【コラム】 DAPの買い方・選び方のまとめ

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このあたりでDAPの買い方の目安について思うところを書いておきます。
 
もちろん市販のDAPについては「中華」が市場に進出してからは選択肢が無数に選べるようになり、その多くを聞くことは適わないわけですが、ある程度の目安として参考にしていただければと思うところです。
 

【一万円以下のDAPについて】

 
5000円未満の製品についてはまだかなり粗悪なDAPが多いので、購入する場合はかなりの確率で「博打」になります。
音が極端に歪んでいたり、低音の量が少なかったりというゴミに近い製品がほとんどを占めるのがこの価格帯となります。
 
むしろ「当たり」に出会える方が希でもあるので、極端な冒険は控えた方が身のためです。
 
この価格帯ではいまのところ
 
Agptek M20/M20s 
Agptek C05B 主にスポーツ用
 
のどちらかを購入すれば音質に関しては高い満足感が得られると思います。
 
またほとんどの方がスマホをお持ちだと思いますが、「音質」でいえばiPhone6以降の方は両DAP共にiPhone以下の音質ですので買い増しする場合は用途などを良く見極めてください。
バッテリーが持たないので安くサブDAPが欲しい方やiPhone7でイヤホンジャックがなくなってしまったので迷惑している方などが対象になると思います。
 
アンドロイドの方は高音質に定評のあるスマホでM20と同等程度だと思います。
もちろん星の数ほどアンドロイドスマホがあるので一概には言えませんが、一般的に言って普通のアンドロイドスマホはiPhone以下の音質の筈なのでM20クラスのDAPを購入して聞き比べて音質の判断をするのもありかと思います。
 
5000円以上から一万クラスのDAPでは「粗悪品」はかなり少なくなってきます。
いきなり「ハズレ」という場合はほとんどありませんがM20クラスの音を大きく超えるかというとちょっと難しい場面も多くなってきますので、M20からグレードアップする場合でも積極的に推薦できる価格帯ではありません。
 

【1万円以上5万円未満のDAPについて】

 
この価格帯は中華などがドンドン進出してきているのですが、正直、iPhoneの音質に勝てるのかというと疑問符がつくことも事実です。
特にこの価格帯にはiPod touchが君臨しているので更に音質で超えるのが難しい価格帯となります。
 
アップル最高峰の音質を持っているのがiPod touchなので部品コストなどのスケールメリットを考えればアップル製品に単体のDAPで勝つのは相当に困難が伴うのはわかると思います。
 
同じ価格帯ならアップル製品は部品にかけられる手間とコストが桁違いなので音質優先ならまずiPodtouchを考慮しましょう。
 
ただ、僕などもそうなのですが「単体の専用DAP」はそれだけで気分的に「いい音がするような気がする」ものなのです。
いろいろと機能的におもしろい製品がひしめいているのも事実なのですが、最後のライバルはiPodtouchというのは忘れないようにしましょう。
 
少なくともこの価格帯で音質で有利に立つにはiPodがひとつの目安であり、超える必要がある事は確かなことです。
 

【5万円以上のDAPについて】

 
この価格帯から初めて専用DAPがiPhoneやiPodを超えられる音質を実現できてきます。
 
特に注目すべきは低音の性能、いわゆる駆動力と背景のクリアさが着目点となります。
 
電源部は単純に物量投入が効いてくる場面でもあるのでここにキチンと必要な性能が確保されているかはチェックのしどころとなるでしょう。
 
ただしこれはイヤホンの場合であってヘッドホンを視野に入れる場合は薄型のポータブルアンプでは駆動力の確保はかなり厳しいのでどちらにしろキチンと駆動させるのなら据え置きタイプのアンプが必要となりますので、それはまた別途で考えた方がいいかと思います。
 
またこれはあちこちで書いていますがDAPはデジタル機器なのでアナログのように単純に高級な部品を使えば音が良くなるというものではありませんので、五万以上の機器に関しては価格の差に比例して音の差になるとは言い難い部分が出てきますので、全体的に音質をキチンとチェックすることも大事です。
 
これを見極めていかないと内部の部品というよりもむしろ外装などの見かけにコストをかけたインチキくさい機器を手に入れてしまうということもないとは言い切れません。
 
オーディオでは胡散臭いメーカーはまずもってガワのデザインや筐体などにコストを投入してそれっぽく仕上げて高値で売りつけるということを昔からよく行います。
 
高価なDAPは利益率が高いので雑誌やオーディオ評論家とタイアップして宣伝広告費を払っても十分に元が取れます。
彼らさえ動かせれば後はオーディオブロガーが勝手にポエムを広めてくれるので問題なしというわけです。
 
というわけですので五万以上のDAPに関しては試聴でのチェックでどこにどのような差が有るのかを含めて見極める必要があります。
 

【レビュー】 AGPTEK C05  スポーツ用超軽量中華格安DAP 

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総合評価〇

AgptekのBluetooth接続対応となる格安DAPのC05Bです。

非常に軽量で、重さは実測値で25グラム、プラスチック製の筐体をもつ中華DAPとなります。

 

最初に述べておきますが、こちらは「音がかなり良い」ということは断言しておきます。

 スポーツ用の軽量低価格DAPの購入候補としてはまず第一に検討するべき優秀なDAPです。

 

【AGPTEK C05B 機能について】

 中華DAPについている一般的な機能はすべて網羅されています。

特筆すべきはFMラジオ機能で、日本国内周波数完全対応となります。

 

しかもこのFMラジオがかなり優秀でチューナーの性能はかなり高いと言ってしまって良いと思います。

中華DAPに付属しているFMラジオ機能はたいていの場合、おまけのような使い物にならない場合が多いのですが、例外的にC05Bのラジオ性能は極めて高性能です。

【AGPTEK C05B 注意点】

まず操作性がかなり悪く、慣れるまで結構イラッときます。

中華によくある上下スクロールが左右キーに割り振られている例のアレな操作感を持っています。

 

また、こちらはBluetooth2.1対応なのですが、なぜか手持ちの二種のBluetoothヘッドセットに接続できませんでした。

この価格でBluetooth機能付きというのも凄いのですが、こちらの機能に関しては「つながればラッキー」くらいの軽い気持ちであまり大きな期待をしない方がよろしいかと思われます。

おそらく接続に関してなんらかの「相性」問題があるのだと思われます。

 

完全に試せてはいませんがアマゾンレビューではバッテリー持ちが悪く4時間程度しか持たないということが報告されています。

これが個体差なのか、それともC05Bの実力なのかは分かりませんが、価格から言ってあまり良いバッテリーを搭載しているようには思えませんので、あくまで短時間使用を前提とした機種だという理解でいた方が良いかもしれません。

 

【AGPTEK C05B 音質】

かなり驚いたことにこちらのC05Bは音質がかなり良いです。

 

少なくとも格安系のDAPの音としてはM20とほぼ同等で、価格なりの背景のうるささと駆動力不足から来る低音の輪郭の緩さはありますが、かなりレベルの高い音を出してきます。

 

特性的な「歪み」やエッジの異常な尖りなども感じられませんので、音質に関してはまずもって優秀です。

このあたりはM20のレビューを参考にして頂ければ背景雑音のうるささ以外はほぼ「同じ音」なので参考になるかと思います。

 

 【AGPTEK C05B まとめ】

スポーツ用で超軽量DAPを探している方は、こちらのC05Bは「買い」を推奨しておきます。

おそらくこちらを「音質」で超えるスポーツに最適な格安軽量DAPはそうそうないのではないかと思われます。

 

プラスチック製の筐体はA02のような質感で、外観だけをとればライバルはベストセラー機のひとつであるAgptekのA02と比較すべきDAPのような感じがしますが、A02は低音に大きな問題を抱えているので購入はまったくオススメできません。

 

それに対してこちらのC05Bは5000円以下の格安中華DAPとしてはM20と音質はほぼ同等です。

背景ノイズの感覚、中高音域と低音の出方などほぼM20と同じレベルを達成している驚くべき中華DAPです。

 

こちらのC05Bの問題は「音質」ではなく、バッテリー持ちの悪さやBluetooth機能の接続性の悪さなど「音質以外の部分」が目立つのであって、 操作性も一昔前の中華DAPそのものの出来映えでかなりイラッとくる素性の悪さを持っています。

 

そういったところで評価を下げてしまうので、同価格帯であればM20をオススメすることに変わりはありませんが、M20はスポーツ用途でちょっと使うという事であれば金属製の筐体が重すぎてランニングなどのお供としては不満がありました。

 

かといってスポーツ用として作られたDAPはあまりにも音が悪く、Agpetek A02なども売れまくってはいてもその音は「欠陥品」に近く、特に低音の量の少なさなどは致命的でした。

例えば僕は運動時のシビアな用途としてはトランセンドの防滴・耐衝撃構造のMP350をスポーツ用として使用していますが、こちらは中高音域が少し歪むのでその点が問題でしたが、全体的に音の悪い軽量なスポーツ用DAPとしては格安ではありながらもかなりまともな音で評価しています。

 

ところがこちらのC05Bは格安軽量でありながも「音質」は本当に素晴らしい出来映えです。

 

スポーツ用DAPの音としては格安機の中では「ほぼ最高峰の音」が出ていると考えて頂いて差し支えありません。

少なくとも同じAgptekのA02など足下にも及ばないほどこちらのC05Bの音質は優秀です。

 

  

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【コラム】オーディオ用語の解説 オーディオポエムとならないために

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ここら辺で僕の使うオーディオ用語を少し解説しておきます。
 
マンションポエムという言葉がありますが、あちらの業界は「マンション」という実態のある現物を売っていますので言葉だけの問題として笑って看過できますが、オーディオポエム業界は「実害」があるので笑って済ませられません。
 
オーディオポエムとは例えばこんな感じのレビューです。
 
「Aイヤホンと比較すると解像度は更に向上しながらもナチュラルな音場の広さから見通しに優れ、音の濃さを保ったまま絶妙にコントロールされたサウンドバランスを達成したのがこちらのBイヤホンです。
更に高域に透明感と伸びが有り、ドライバー周りのチューニングが光ります。
おそらく前作のAイヤホンと比較して感性によるセッティングがなされた好例でしょう。
音場は広大で耳の左右から更に広がる感じが有り、高域・中域・低域としっかりとメリハリを感じながらも高い描写能力があります。
付属ケーブルの情報量向上により一皮むけて「深化」したサウンドに驚きを禁じ得ません。
全体として非常に密度の濃いサウンドで「さすが」だと感じさせます」
 
何を言っているか分かる人は居るのでしょうか?
 
僕などはあまり頭が良くないので、こういった日本語を駆使してそのイヤホンの何を伝えようとしているのかすら分からないのですが・・・こういった「言語明瞭意味不明」なブログレビューを僕はオーディオポエムと呼んでいます。
 
これは「製品レビュー」ではなく、単なる「ポエム」です。
 
僕はポエムとは「恋に恋する年頃の少女」が書くものだとばかり思っていましたが、オーディオ業界では「いい年こいたおっさん」がポエムを書くようです。 
 
こういった方々には逐一「言葉の定義」を質問してみたい気もしますが・・・それはあくまで人のことなので僕自身の言葉からまずは解説していこうと思います。
 

■音場感

イヤホンにおいての左右の音の広がり方。
何度も書いていますがイヤホンに「音場」などありません。強いて言えば「音の広がりが強めにでるイヤホン」があるのでそのことについてです。
スピーカーなどではとても重要な項目なのですがイヤホンでは特に気にする必要はありません。
そもそもイヤホンやヘッドホンでは耳の周りにしか音場は展開しないので、前方定位ですら「脳内の補正による錯覚」です。
 
なのでレビューを見ていても音場などと臆面もなく表現する方の場合、脳内の勝手な補正についての思い込みの意見なので参考にする必要はないと思います。
 
僕の紹介したイヤホンですとDZAT DR20は独特な「音場感」は感じます。
それだけです。
 

■粒立ち

この言葉はあまり使いたくないのですが、高域がハイ上がり気味の音のことです。
そもそも日本人はハイ上がりを好みますが、これは高域が上げ調整のイヤホンですと「音が派手だったりキラキラとする」為です。
 
ですので僕が「粒立ち」という言葉を使った場合、音が派手目に感じていると云うことを伝えようとしています。
 
疑問に思う方はフラット気味の機器で高域を上げ調整してみてください。
「粒立ち」がよくなると思います。
多くの人にとってこちらの音の方が聞いていて「楽しい」筈だと思います。
 

■明瞭度

音がクッキリハッキリしている場合です。
これはあまり高いとろくな結果をもたらさない場合が多い項目です。
平均以上であれば十分です。
解像度とは区別していますので注意して下さい。
 

■クリア感

アンプとイヤホンでは意味が違います。
アンプでの場合、背景が静かな場合に使います。
スピーカーでの場合はアンプがあまりにもクリアだと音が悪くなる場合もあるのですが、イヤホンやヘッドホンだとノイズかあると気になって聞いていられないので、クリア感は重要です。
 
イヤホンに関しては、、音に雑味がないケースで表現します。
明瞭度との違いは、あくまで「音質全体の透明度の高さ」だと理解して頂ければ良いです。
 
ところどころで僕自身も明瞭度とクリア感を一緒につかってしまっている場合がないとはいえませんが、今後は気をつけます。
 

■バーンイン

エージングなどという「トンデモ理論」と区別するために使います。

主に買ったばかりのイヤホンを30分から2時間程度音出しすることを指します。

ユニットやハウジングを慣らし運転で落ち着かせるためです。

 

■エッジ

音の輪郭です。
非常に重要な項目で、アンプ側とイヤホン側の相乗効果で最終的なエッジが決まります。
ただし、エッジが尖りすぎて良いことはひとつもありません。
いわゆる「音の痛さ」に関係してきますので要注意です。
 
低音側は痛さは出てきませんが輪郭が緩く低音がボケます。
重低音に関してはエッジは関係ありません。
 
アンプ側では代表的なスマホであるiPhone6/6s/7/8/xあたりはかなりエッジが立っています。
これはアップルの伝統的な音作りだと思います。
基本的にデジタル系の機器はいい加減に作るほど「エッジは立って」くる傾向があるのでこちらも要注意です。
 
ちなみにDP-X1のエッジはiphoneよりも少し優しいです。
 
と云う訳なのでより高級なDAPを購入するときには「低音の出方」と「クリア感」と「エッジの描き方」の3つはよくよくチェックしないとなりません。
 
DAPの場合、あくまでデジタルなので高級であればあるほど音が良くなる訳ではありません。
DAPとして最低ラインと捉えている価格3万以上の機器の場合は、上記の3つの点はキチンとひとつひとつ判断していった方が良いでしょう。
 
基本的にアンプ側のエッジの描き方は「マイルド気味」の方が好結果を生む場合が多いとは感じているのが今のところの僕の見解です。
というよりもそちらの方がイヤホンなどと音を合わせやすくなります。
 
■解像度

単にどれだけ「細かい音」が聞こえるかという事です。微少音の再現がどれだけ優れているか?という事だと思って下さい。

僕の考えではイヤホンの方はそれほど気にする必要はないかと。というのも、元々イヤホンの解像度に関してはコンデンサーヘッドホン並の実力があり、BAの良く出来たドライバーならコンデンサーを超えて、今のところ解像度に関しては最強です。

解像度が高ければ「いい音」が鳴るわけでは無く、むしろ聞きづらくなると云う弊害もあり、音が荒れる原因にも繋がります。

デジタルアンプは音の解像度と鮮度がとても高いのですが、「いい音」とはちょっと違いますので、適度に解像度が下がっていた方が聞きやすかったりします。

ちなみにイヤホン→ヘッドホン→スピーカーの順で解像度が下がります。そして、この逆の順番、つまりスピーカー→ヘッドホン→イヤホンの順で表現力が下がります。

 

 

【最後に】

 
今後必要な言葉があれば気がついた段階で足していく予定です。
その都度アップデートします。
 

【コラム】 某掲示板で荒れまくった話し

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今から10年とか15年以上前になりますが、僕がまだ価格コムだの某掲示板になど時々書いていた頃のお話しです。

 

いまではどちらも目を通すことすらなくなりましたが、思い出してみれば微妙な話題を出すと荒れまくったものです。

 

今でもどうしてあれほど「荒れまくった」のか訳が分かりませんが、とにかく荒れました。特定の話題ではもう議論にすらならず、単なる罵詈雑言になる事がよくありました。

 

その話題のひとつが「駆動力」です。

 

いまでは駆動力という単語を持ち出してもあれほど荒れることはなくなったと思いますが、少しは「理解」が進んだのかもしれません。

 

特に意見を見ていると当時「プリメインアンプ」を使われている方からの「駆動力」という単語への拒否反応は凄まじく、鳴らないものは鳴らないのにそれをかたくなに認めないことがあったものです。

 

元々プリメインアンプというのはそのコストのほとんどがパワーアンプ部分にかけられているのですが、構造上の無理があり能率の高めなブックシェルフくらいまでしかキチンと鳴らせないもので、ちょっと大型のトールボーイタイプのスピーカを鳴らすとすぐに制動を失ってしまいます。

 

あるいはピュアのプリメインを持ち出さなくても、幾らか盛り上がったAVアンプなどもパワーアンプにまったく力がなく、とてもではないですが5.1ch入門クラスのトールボーイですらキチンと鳴らすには駆動力不足で悩まされたものです。

 

これは特に業界のトップを走っていたヤマハのAVアンプで顕著でした。

 

これがあるのでヤマハのフラグシップであったZ9あたりに組み合わせるには入門クラスのトールボーイスピーカーに振動板が軽いものをわざわざ選んで組み合わせていたりしたものです。

 

そうでもしなければ当時のフラグシップ機ですらAVアンプの駆動力は決定的に不足していました。

 

一度、自宅でこんな実験をしたことがあります。

 

サンスイのプリメインアンプ907XRにいわゆる大型スピーカを組み合わせてみたのですが、出てきた音は蚊の鳴くような酷い音で、さすがにここまで極端なことをすると誰が聞いても既に「音すら鳴らない」状態なので、すぐに分かるのですが、これを駆動力不足と指摘すると、当時はこんな簡単なことでも「荒れに荒れた話題」となったものでした。

 

さて、それではいまはどんな話題が荒れるのかと考えてみると、たぶん「DAP」などの音が「荒れている」と云えば効果覿面に拒否反応を示す人が現れ、場が荒れまくるでしょう。

 

これはある意味し致し方ない部分だと諦めています。

 

なぜなら、こんな簡単なことも分からないというのはセパレートのプリアンプの音を聞いたことがないからです。

 

これに関して一度こんなことがありました。

 

その方はピュアの方にこれから進んでいきたいと強く願っていた方でしたが、当時はプリメインアンプで楽しんでいました。

そこで質問を受けたのですが、それは「セパレートのアンプ」を用意したらどれくらい音が変わるかということでしたので僕は答えました。

 

「プリメインアンプは、プリ部のレベルが低くてお話にならないので、入門用でもセパレートを用意したら驚愕するほど音が滑らかになりますよ」と。

 

結局、この方はこのあとにセパレートのプリアンプとパワーアンプを用意するのですが、頂いたメールにはこう書かれていました。

 

「これほど滑らかな音は聞いたことがない」と。

 

これは誰が聞いてもわかります。

 

こういう音を聞くとDAPの音がどれほど「荒れているか」というのは一目瞭然なのですが・・・それを知るためには何もわざわざセパレートを買う必要はありません。

 

オーディオショップに音を聞かせてもらいに行けば良いのです。

たったそれだけのことなのです。

 

それすらせずに「事実を認めない」というのは・・・

 

【レビュー】 GGMM C300 チタン振動板

 

 

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総合評価〇

GGMMのエントリーモデルであるC300です。

特徴として「チタン振動板」採用ということが挙げられます。

 

通常この手の超高剛性素材は「高域」に効いてくるものですが、その分フルレンジで使用すると低域が甘くなる事が多くなります。

しかし、ベリリウム素材の記事でも述べましたが、そもそも中華イヤホンのイヤホン程度のドライバーでは「音だけで判断すると素材の良さが高域に活きてこない」と感じるので、そのあたりも踏まえて音質チェックしていきたいと思います。

 

 【GGMM C300スペック】

■モデルナンバー GGMM C300
■ドライバー 1DD/8.7mm
■感度100db
■インピーダンス16Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 

【GGMM C300音質】

基本となるドライバーの基調となるキャラクターはニュートラルで、音は明るめに出てきます。高域側のエッジはわずかに立ち気味ですが、音に華やかさが有り、きらびやかなイメージの音です。

 

ボーカル域もクリア感があり、質感は雑味がなく、かなりレベルは高い表現力をもっていますが、サ行がわずかに引きずります。

それでも引っ込まずに明るく華やかなボーカルが聞けるので、これはこれでとてもレベルが高いといえます。

そこらにある凡百のレベルのイヤホンは確実に上回っているので、中高音域は明らかに平均を上回る高いレベルを達成しているといえるでしょう。

 

やはり問題なのは低域で、こちらはかなりブーストされています。

 

しかも特に重低音域が不明瞭で、この低域の下の方の緩さはちょっと看過できません。

低域全体としては、帯域バランスがかなり下寄りになっているとはいえ低域の表現力はそれなりに高いので重低音域がブーミーにあふれ出てきて台無しにしてしまうのが唯一にして最大の欠点だといえます。

 

【GGMM C300まとめ】

 GGMMの中ではかなり良い部類に入るイヤホンです。

これまで聞いた同社のイヤホンの中ではトップだといってしまって良いでしょう。

 

特に中高音域の出来映えは良く、高域側にチタン振動の良さはまったく感じられませんが、それでもこの派手ともいえる華やかな音の洪水を出せるのはこちらのイヤホンのメリットのひとつでしょう。

 

低域のバランスがかなり強く入るので屋外での通勤通学などに使うにはこちらのイヤホンはオススメできます。

 

少なくとも価格を超えた価値を感じることが出来ると思います。

なかなかよく出来た良イヤホンだと思います。

 

 

【コラム】 エージングとバーンインについて 【オーディオ】

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このブログを始めてから書いていないものを含めてイヤホンを50本ほど聞いたはずですが、ちょっとここ最近思うことがありますので、理論的なことは分かりませんが、イヤホンの鳴らし始め初期の音の違いについて書いておきます。

 

僕はブログのあちこちで書いていますが「エージング」という言葉については今も「否定」の立場である事には変わりありません。

これに関しては以下の記事なども参照していただけるとありがたいのですが、基本的には「脳は50-100時間」も音の記憶など保持できません。

 

なので100時間経過して、音がこれだけ変わったなどまったくのデタラメだと言い切ってしまってもよろしいでしょう。

 

また、記憶の改竄だけではなく、昨今のSNS等の同調圧力で音の記憶など容易に改竄され、書き換えられてしまいます。

 

僕の考えではもしその機器に鳴らし始めてから顕著な音の違いがあるとすれば、その変化は「ユニットが馴染む程度の数時間」で十分です。

 

karapaia.com

 

ameblo.jp

 

特にイヤホンに関しては「鳴らし始め」1-2時間については顕著に音が変わるイヤホンが結構な数で見受けられますので、この点については「バーンイン」という言葉で表現するのが適切かどうかは分かりませんが、エージングという摩訶不思議な言葉と区別するために以降はバーンインと記述させていただきます。

 

イヤホンに関しては今までの経験上から言えば「バーンイン」については「ほぼ必要」と理解しています。

 

バーンインの適正な時間はおよそ30分-2時間程度は必要なようですが、これはそのイヤホンにより適正な時間に幅があり、ものによってはほとんど必要ないものもあります。

 

僕が聞いている限りはこれ以上時間をかけても変化はありませんでしたので、上記の時間位くらいはあらかじめ鳴らしておいた方が良い結果を生みます。

 

特に変化が大きいのが「低音」で、次にエッジが柔らかくなりますので、やはりドライバー関係に起因しているのか、ハウジングあたりの接着が関係しているのかというところではないかと思われます。

 

と云う訳なのでイヤホンはたぶんこのあたりのバーンインによる変化がなぜかヘッドホンやスピーカーよりも音を聞いている限りは大きいと思われます。

 

僕も最初は耳の方が音になれてしまったのかと思ったのですが、どうも複数のイヤホンで最初の鳴らし始めは「異様な音がしやすい」ということで検証した限りでは、最長で2時間程度のバーンインを行わないと音の評価ができないという結論に達しました。

 

ただし、もう一度言っておきますが、これは50-100時間鳴らしてどうのこうのというエージングといった人間の記憶を超越した作業ではなく、あくまで鳴らし始め初期段階の「ユニットやハウジングを馴染ませる」という意味でバーンインと呼称させていただきます。

 

今までも30分から2時間程度は音出ししてからテストしていますので特にこれにより何らかのレビューの変更はありませんが、SNS等に上がる「届いた直後の音の印象 」はイヤホンに関してはずいぶんと「ズレる」可能性がありますので、その点だけ注意が必要かもしれません。

 

www.buzzfeed.com

こちらの「トンデモ理論」なども一度は目を通しておくべきです。

オーディオもトンデモ理論が幅を効かせる世界です。

こちらの記事の一部文言を「オーディオ」や「ケーブル」などと読み替えるとそれなりにおもしろくなります。

【コラム】高域をポエムに語るレビュワーには気をつけた方がいい場合が多い

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高域というのは判断がとても難しい音域で、一筋縄ではいきません。
これが分かっている人ほど「高域」をあまり語りたがりません。
 
幾つか簡単に書くとこういう問題があります。
 
■詐欺に使われやすい
■錯覚を起こしやすい
■個人の耳の個体差が相当にある
 
オーディオではもっとも詐欺に使われやすいのが「高域」で、ハイレゾ詐欺による聞こえもしない領域への拡大による機器の買い換え促進や、やたらと高域をポエムで語るレビュワーのおかげでずいぶんと訳の分からないことになっているのがオーディオの高域という音域の特徴です。
 
今回は僕自身も高域に関してはいまだに不明な部分が多いので、ざっくりと書いておきますが、一般的に言って高域の判断はかなり難しい場合が多いです。
 
「音は経験」とはよく云われますが、高域に関しては経験よりもむしろ「若ければ若い方が判断が正確」である場合も多いと感じていますので、高域に関しては10代の方の意見も無視できません。
 
むしろ10代や20代前半の方の方が余程正確に聞いている場合が多い訳です。
 
 
ココにひとつの仮定をしてみましょう。
AとBと云う2つのアンプを思い浮かべてください。
 
A 低域はタイト
B 低域はブーミー
 
他はすべてまったく同じ性能だと仮定します。
 
この2つのアンプの低域以外はまったく同じ性能なので、リファレンスのイヤホンを使用したときに「高域」はまったく同じ音が出る筈です。
 
例えばスイープで高域成分のみを流したとしてAB2つのアンプの音はまったく同じ筈です。
 
これは誰でも理解可能だと思います。
 
では、この2つのアンプで低域成分のガンガン入った音楽ソースを鳴らしたとするとどうなるでしょう。
 
理論的には同じ高域が出ているにもかかわらず、現実には2つのアンプの高域の音は違って聞こえるケースが出てきます。
 
この理由は「錯覚」です。
 
低域の出方で中高音域が変わって聞こえてしまうので、実際はまったく同じ高域の音が出ていたとしてもAB2つのアンプの高域の音が「違って聞こえてしまう」という問題をはらむ訳です。
 
これは「耳の錯覚」のひとつで、この判断が一筋縄ではいかないわけです。
 
単純にここに加齢による耳の劣化が加わるので、更にやっかいなことになるのはおわかりになるかと思います。
しかもプラセボ効果まで加わると・・・・・
 
と云うことなので、「高域が伸びる」など言語明瞭意味不明な単語を駆使したり、ポエムな言葉で高域を語ることがいかにいい加減で愚かなことかは少しは分かっていただけるのではないかと思います。
 
要するに強引にまとめてしまうと「高域」の判断は本来とても難しいものだということを理解しておいていただきたいのです。
それを簡単にあーでもないこーでもないと詳細に「それっぽく」書く人にはちょっと気をつけた方が良いかも知れません。
 
少なくとも僕が現時点でハッキリと断言できるのは「高域の基本的な音質キャラクター」はドライバーの素材と駆動方式で決まってしまうということ、それ以外の部分での変化については倍音を除いてよく分からない部分が多いのが高域だと理解しています。
 
こういったことがあるのでオーディオショップなどでアンプやヘッドホンを売りつけようとするときに「これは高域が綺麗に出る」などと云うセールストークをよく聞くようになるのだと思います。
 

【レビュー】 KZ ZS5 期待の大型新人の実力とは?

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総合評価〇
話題のマルチドライバ搭載の驚異の低価格KZイヤホンであるZS5です。
先日やっと到着し、音出しできましたのでだいぶお待たせしてしまいましたが、レビューを書いておきます。
 
【KZ ZS5スペック】
 
■モデルナンバー KZ ZS5
■ドライバー 1DD/10mm 1DD/6.4mm BA*2(型番30095/1205ユニット)
■感度106db
■インピーダンス16Ω
■周波数特性20khz-20000hz
■コード長1.2メートル
 
断線には強い2pinリケーブル対応です。
 

【KZ ZS5音質】

基本的に明るめでニュートラルな音質があり、聞いていてとても楽しいイヤホンのひとつです。
音の分離感や明瞭性は平均以上で相当に優秀に聞こえます。
正に価格を疑うほどの出来映えの良さで賛辞しか出ないレベル。
 
音に先鋭な鋭さがあり、粒立ちも良好です。エッジがすこし立ちぎみとなっていますがこの尖ったエッジはニュアンス的に楽しめる範囲の素晴らしい出来映えです。
 
特に評価すべきが明るく前に出るボーカル域で、その発音の正確さも 並み居るイヤホンをなぎ倒し、ATRとほぼ同等のレベルを達成しているのは驚くべき事だといえるでしょう。
これだけの正確さを持っていながら、それでいてこの音の明るさと前方展開するボーカルは高く評価せざるを得ません。
 
中高音域の出来映えに関してはすこしエッジの先鋭さはありますが本当に脱帽する出来映えです。
 
唯一の欠点が低域のレベルがかなり強めになってしまっているのでリファレンスとしては使えないこと、また低域側の階調表現やエッジが少しボケること位です。
低域側のブーストがかなり強めなので、これならもう少し低域側の階調表現能力は磨き上げて欲しかったとは感じます。
低域側の輪郭の緩さは、他の優秀なイヤホンと比較するとレベルとしてはちょっとこの部分は低いと言わざるを得ません。
 
ですが、全体的には本当によく出来たイヤホンで、KZの放つ「傑作」と云いきってしまっても良いでしょう。 

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【KZ ZS5まとめ】

これは「買い」です。

 

音質傾向が基本的に明るめに出るのでZSTに近いのですが、中域の出来の良さなどもう比較にならないほどZS5の方が優れています。

この明るさを持った音でこのボーカルを実現するのは結構至難だと思うのですが、よくぞここまで磨き上げたと思います。

 

音の分離や明瞭感も平均以上でマルチドライバをうまくチューニングした好例でしょう。

 

ATRのリファレンスとしての位置は不変ですが、より一般的に音楽を聴くという用途ならZS5の方がより楽しく、より鮮明に聞けるでしょう。

その意味では低域のレベルがもう少し低く、低域がもう少し曇らなかったらと思うのが唯一の残念な点だと思います。

 

たいして期待していませんでしたが、これはほぼ「即買い」レベルの出来映えだと判断します。

 

追記

ちょっとソースによっては中域に濁りが出ます。

たぶん低域がクロスオーバーの関係で被ってきてしまうのだと思います。

やはり低域が少し強いのが惜しいところです。

ただし、それでも傑作のひとつに間違いなく名を連ねるイヤホンには変わりありません。