【レビュー】ゼロオーディオ ZH-DX200 テノーレ VGP4年連続受賞モデル
総合評価△
かつてMONOQLO誌特別編集「安くて音が本当に良いイヤホン・ヘッドホン」のアンダー5000円以下ランキングで1位と2位を独占したゼロオーディオ。
その総合2位を獲得したテノーレです。
ちなみに1位は低音強化版のバッソとなっています。
今回はアンケート結果からテノーレをレビューして欲しいという声が圧倒的だったのでテノーレを選択しました。
中華格安イヤホンと真っ向勝負できる価格帯の「日本ブランド製」の実力はどの程度なのかという事を知りたかったことも有り、ゼロオーディオと云う聞き慣れないメーカーでしたが選択したというわけです。
ただ、この手のランキングはたいていの場合、編集部の人間が行うわけではなく外部から招聘したミュージシャンや評論家が中心となって点数付けを行います。
【ゼロオーディオ ZH-DX200 テノーレ・スペック】
【ゼロオーディオ ZH-DX200 テノーレ音質】
音質は若干ウォーム気味のドライバー搭載で、地味めの音。
出音は帯域バランスの優れた部分から来るモニターチックな鳴り方をしますので、派手な傾向の音ではありません。
当ブログの読者のためにあえてKZでテノーレの立ち位置を指し示すとすれば、中段グループの上位という所でしょうか。
まず素晴らしい点をあげると「帯域バランス」に関しては高く評価できます。
ほぼATRクラスのリファレンスバランスですが、ATRよりもバランスは良いです。
この点で言えば素晴らしいとしか言い様がありません。
ちなみにATRよりもほんのわずかに低域は弱めとなっています。
60Hz付近より上の低域に関してはATRよりも輪郭が明瞭で階調表現も優れています。
このバランスでこの低域表現能力は高く評価できますが、いくらかボケ感があるので最高というわけにはいきません。
ただし、大きな問題は60hz未満に有り、とても出にくい帯域があります。
特に重低音は非常に出にくいのでソースによってはほとんど出ない、と云うことに注意が必要でしょう。
おそらくこの事が原因だと思いますが音楽全体がかなり軽く感じられます。
ボーカルの質は並で、凡庸な性能ですが、明瞭度は比較的にしっかりしています。
ボーカルは少し引っ込み気味で、ほんのわずかに正体不明の質感が載るので気になる方はきになるでしょう。
ただ雑味とは言えないので、おそらくこのイヤホンの味のひとつなのかもしれませんが、あまり質感の良いモノだとは言えません。
また中高音域のエッジはニュートラルよりも少し尖り気味で、この点でも評価を下げざるを得ませんが、他の攻撃性の高いエッジを持つイヤホンからすれば十分に満足できる範囲にはあります。
【ゼロオーディオ ZH-DX200 テノーレまとめ】
駄作ではありませんが、期待していた性能には及びません。
やはりこの価格帯で正面からぶつかり合う形での中華イヤホンとの戦いは非常に厳しい。
帯域バランスや60HZ以上の低域は評価すべき音が出ていますが、それ以外の帯域は「普通」かもしくは「劣っている」と云わざるを得ません。
このテノーレが約3500円という事を考えると、おそらく中華がまったく同じモノをだしてきたと仮定すると価格的には1000円~1800円あたりの値付けだと思われます。
この価格帯でも極めて優秀な中華イヤホンが幾つも存在していることを考えると、「国産ブースト」が掛かっていないと勝負にはならない可能性が極めて高いのではないでしょうか。
ただ先ほども申し上げたように極めて優れた帯域バランスを持っているのである一点の低域に関するリファレンスイヤホンとして使うことも可能です。
以上のことから全体判断では△評価とさせて頂きますが、モニター調の鳴り方を得意とする傾向があるので「ユニークで特徴的な音のする」イヤホンではありません。
【MONOQLO誌のランキング評価について】
最後に書いておきますが、前述のMONOQLO誌のイヤホン評は全体としてはかなり的を得ています。
こちらのテノーレについては「クラシック向き」と結論づけていますが、その理由が重低音が出ないから、その音域に不備があるテノーレはクラシックが好適と云う事ですが、あまりにも結論が安易です。
バッソについては同じ論調で「POP向き」とのことでした。
なのでもし購入を迷った場合、テノーレよりも希望があるかもしれない低音強化版のバッソの方をオススメしたいと思います。
テノーレがこのレベルで2位という事は1位のバッソも大きく期待はできない可能性が高いと云うことは言えるかもしれませんが。
というのも、もしKZをランキングに入れ込めば、軽く5つくらいはテノーレよりも上にランキングされますし、その他の中華も入れてしまえば10位以内に入ることも現実的だとは言えないでしょう。
そういう意味で言えば既に「国産は低価格では太刀打ちできない」と何度も書いていますがそれ以外の結論にはならなかったとは言えます。
追記
VGP2013、2014、2015summer、2016、4年連続受賞とのことです。
このVGP受賞品の紹介は今回で2本目となります。
個人的には非常に疑わしい賞である、とのイメージは持っています。
よく国内最高権威と紹介されることが多いのですが、なんらかの意図的な方向性を持った力関係にて製品が選択されている可能性を色濃く感じます。
強いて言うのなら「モンドセレクション」的な・・・・
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
ZERO AUDIO カナル型イヤホン カルボ テノーレ ZH-DX200-CT
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【レビュー】Linner lightningノイズキャンセリングイヤホン NC21
総合評価〇
非常にユニークなイヤホンが中華から発売されました。
なんとライトニング端子専用のノイズキャンセリングイヤホンです。
色々な意味で非常に興味をそそられるイヤホンなのですが、もともとNC(ノイズキャンセル)を実装すると音質は大きく影響を受けるため、「Bluetoothまとめブログ」でも書きましたがBOSE以外のメーカーでのノイキャンは褒められたモノではありません。
しかもライトニング端子専用という事はケーブルコネクタ部分にDACチップを内蔵しているという事を意味するので、このDACチップの性能が悪いとイヤホン側なのかDAC側の問題なのかの切り分けができずに音質への悪影響部分が単純に増えてしまい不利になる、と云うことは言えます。
普通に考えれば今どきのDACで問題のあるモノなどほとんどないのですが、アップル製品のDACは米粒何個分かほどの小さなモノで、この部分に純正DACではない素性の分からない中華製DACなど使われてしまうと、中華低価格DAPのように音がおかしくなるモノが中にはあるのです。
ようするに簡単に要約すれば「ライトニング端子専用イヤホン」は音質的にそれだけで不利になりがちな部分があり、ましてや更に音質的に不利なNC機能を実装しているという事で事前にあまり大きな期待はできませんでした。
【Linner lightningノイズキャンセリングイヤホン NC21スペック】
■正規MFI認証取得済み
■アクティブノイズキャンセル
■IPX4防滴構造
コネクタはライトニング端子専用です。
アップル製品に最適化されています。
リモコン部分の出来も良く、非常に多機能です。
【Linner lightningノイズキャンセリングイヤホン NC21音質】
ノイキャンをオフにすればこのイヤホンは普通の有線イヤホンとして楽しむ事ができますが、かなり優秀なので驚きました。
音の傾向が名機サウンドピーツのB30を彷彿とさせる音で、帯域バランスを含めて非常によく似ています。
そもそも普通のイヤホンではB30を比較対象に持ち出すことはないので、B30を基準に出来ると云うことは元々の素の性能が極めて高いという事が言えます。
ただし、細かな部分、特に中高音域の明瞭さが足りずに少し音に雑味が混じります。中高音域の輪郭は少し崩れ気味なところが見受けられますが、ごくわずかなので特に気にすることはなく、比較した場合にのみ気になる部分なのでこれ単独で聞く場合、そのまま問題なく聞けてしまうレベルです。
エッジの描き方も優しく真綿で撫でるような表現でとても優れています。
帯域バランスはB30と同じように低音がちょっと強めに入るタイプで、低音の表現能力もかなり優秀でした。
ノイズキャンセル機なのでもとから期待していませんでしたがいい意味で大きく裏切られたイヤホンです。
【Linner lightning NC21ノイズキャンセル性能】
これが中華製とは思えないほどの出来の良いノイズキャンセル性能でした。
BOSEのノイキャン性能にはもちろん勝てませんが、このクラスのBluetoothノイキャンとの比較であるのならばソニー製品よりも良く出来ています。
具体的に言えば 手持ちのSONY MDR-NWBT20Nですが、あちらはBluetoothなのでそもそも音質的に比べるのが間違っているとは言えますが、 アクティブノイズキャンセルをONにしても歪み感がとても少ない音で性能の高さを実感できる音です。
カタログ上のノイキャン性能は最大-28db騒音を低減することができ、特定の帯域の外来ノイズを90%低減できるとのことですが、色々なノイズキャンセル機を聞けば分かりますが、実際に聞くと「効果の低いイヤホン」などがあり、バックノイズもかなり盛大に聞こえる製品が多いのです。
更に加えてノイキャンを効かせると音が歪み出すものも多く、特に低価格ノイキャンはその傾向が強く出てきたりします。
消音できる帯域は低域の一部の帯域なのですが、消音能力的にはMDR-NWBT20とほぼ同等ですがイヤーピースーを丁寧に合わせて遮音能力を高めればもしかするとMDR-NWBT20よりも若干ノイズキャンセル性能は上になるかもしれません。
この為、エアコンの送風音くらいなら完全に消し去ってしまいます。
通勤通学などで電車などを使われている方は非常に有効な機能だと言えるでしょう。
しかもバックノイズの少なさではMDR-NWBT20を上回る静けさを達成しています。
ただし、それでもサーという背景音はかなり目立つので静かな環境で使用するのには不満が残るでしょう。
もともとイヤホン系は屋外使用を前提していますので、外で使う分には全く問題のない性能ですが、ノイキャン機能は打ち消す帯域の音量で強弱が変わるので、外の音がウルサければそれだけバックノイズは大きくなります。
ちなみに多くのノイキャン機で機能をONにすれば音の歪みが大きくなりますが、こちらのイヤホンはその歪みも非常に小さいと言えます。
唯一影響があるのがやはり低音域でノイキャンをONにすると低域の出方が若干おかしくはなりますが、それも許容範囲で価格を考えれば素晴らしいと言える出来映えです。
【Linner lightningノイズキャンセリングイヤホン NC21まとめ】
ライトニング端子専用ですが、気になる方は「買い」を推奨させて頂きます。
特に「通勤通学」で電車やバスを使われる方は要注目の機種だと考えます。
素の音質はかなり良く、そこら辺の訳の分からないイヤホンよりも遙かに良い音を持っていて、なおかつノイズキャンセルをONにすれば特定帯域の音を見事に消し去ってくれます。
いままで中華製のNC機を何機種か見てきましたが、それらを上回る出来映えの良さで静かな環境で問題になるバックノイズの大きさも1世代前のSONY製低価格ノイキャン機を上回っています。
この為、室内ではノイキャンOFFで楽しみ、屋外ではノイキャンを使用して自分だけの空間に浸ることができ、価格以上の価値を十分に感じられる良機です。
こちらは屋外使用を前提としたアップル製品使用の方に特に推薦させて頂きます。
価格は少し高めですがそれだけの音質と性能があるので満足感は高い機種です。
Linner lightning イヤホン ノイズキャンセリング ライトニングイヤホン MFI認証 マイク内蔵 IPX4防水 ハンズフリー通話 iPad iPhoneなど多機種対応 ローズゴールド
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【コラム】一般家庭で鳴らせる最高の低音はいくらくらい掛かるのか?
前回はハイスピードな音について書きましたが、今回は一般家庭で鳴らすことのできる最高の低音についてのお話しです。
主にスピーカーでのお話となります。
というのもイヤホンは確かに低音が出やすいのですがグレードとしてはお話にならないので、一般人が聞くことの出来る最高峰の低音への「道筋」について書いておきます。
さて、一般家庭で鳴らすことを想定した場合に新品で揃えるとしてスピーカーとパワーアンプのみでどれくらいの投資を行えば限界だと想像するでしょう。
これはスピーカーとパワーアンプで迷うことなく最短距離を走ったとしてだいたい400万円くらいかかります。
ですが最短距離でそこにたどり着くのはほぼ無理なので、試行錯誤を重ねると早い方で20年+1000万位は掛かるのではないかと思います。
更にこれ以外にプリアンプやプレーヤーなどに投資を行えばその分上限は上振れするので青天井になっていきます。
ちょっと道を間違うとそれでもたどり着きません。
どうしてこんなことになるのかというと「主に低音」の問題でペア100万くらいのスピーカーではどうしても「質の良い低音」というのは出てこないからです。
もちろんこれはブックシェルフではなく大型スピーカーの話しとなります。
僕の経験で言わせてもらえば小口径ウーファーの複数実装ではダメで、ウーファー一発で最低でも25センチ以上のドライバを使わないと物理的にどうしても出てこない音があるので、そうなると人の背丈ほどのスピーカーで重さがペアで100キロを超えるようなスピーカーが必要となるからです。
ですがここまでやると確かに次元の違う弾むような低音と深く沈み込む重低音で素晴らしい音が鳴ります。
しかもその音は混濁せず、身体に響くような重低音がきても他の音の邪魔をしません。
更にです。
スピーカーのグレードを上げると、つまりワンペアで500万以上クラスになる定評のあるハイエンドスピーカーではもっと次元が上がり思わず目を瞑るような低音が響き出します。
ですがこのクラスは普通の一般家庭で取り扱えるような代物ではなく、16帖のリビングではとても鳴らすことはできません。
最低でも20帖クラスが必要で天井高もある程度欲しいところです。
しかも部屋を防音してしまうと音が死ぬので響きを考慮しなければなりません。
つまりこのクラスになると自宅込みで考えるのでもはや一般人ではどうにもならないものなのです。
そこで一般家庭で鳴らせる最高の低音というと上述したように最低でもスピーカーとパワーアンプで400万位は掛かるという事になります。
この計算はスピーカーが300万でパワーアンプが100万くらいです。
ただパワー100万というのは経験のあるベテランが分かって選んだ場合の話しなので普通はまず無理でしょう。
ちょっとこのクラスの低音を鳴らすために試行錯誤すれば簡単に数百万が吹き飛ぶので・・・しかもそれでも「鳴らし切っている」方は数が少ないのです。
この原因は駆動力不足なのですが、これが簡単には分からないので困ったことになるわけです。
一聴する限りでは「キチンと音は鳴っている」のですが、更に上のパワーアンプで試聴すると「音が混濁している」ということになります。
このクラスのものになると、比較試聴を行わない限りベテランでも一聴して判断できる方はまず存在しません。
僕などもこれは簡単に判断が付かないのでどうにも困ったことになるわけです。
ただし、ここまでやれば一般家庭では他に比べるべくもない低音を聞くことが出来ます。
この辺りがおそらく最高峰ということになるでしょう。
逆に言えばそこまで情熱を傾けなければ本物の低音を聞くことは出来ません。
僕らピュアの人間が低音低音と騒ぐのはその音が簡単には出てこないことを知っているからです。
低音というのは凄まじいエネルギーが必要で、ある程度の大きさを持った一流のドライバーとハウジングの設計、それに見合うパワーアンプが必要なのです。
しかもこのクラスのドライバーを扱うためにパワーアンプは「緩めるところは緩める」ことができないと昨今のデジタルアンプのように「ただただ締めて制動する」だけになってしまいます。
もちろんこういった低音はイヤホンやヘッドホンで聴くのは不可能なのでどこで折り合いを付けるのかという事ですが、僕はイヤホンでは「階調表現」を重視しています。
というのもやはり質といういう意味ではどう考えても厳しいので、その中でも階調表現を追求するのが適切かなと考えています。
低音の階調表現が豊かに出てくるイヤホンは聞いている中でも比較すると優れている場合が多く、そもそもこれが出て来ないと次に進めませんので。
とりあえず満足はしていませんが、イヤホンではこのあたりにこだわって見るのもよいでしょう。
前からもうし上げていますが今のところ僕の聞いたイヤホンの中で中高音域と低音がどちらも素晴らしい、というものにはまだ出会っていません。
今の段階では厳しいソースを入れるとやはり低音域、特に重低音が入ると破綻したり混濁して崩れるのでまだまだ探し続けなければならないでしょう。
ちなみにスピーカーのハイエンドクラスの低音は一度は聞いておくべきです。
そうでないとどこまで行けてどこに行けないのか、というのが分からなくなります。
【コラム】当サイトのユーザー層について
当サイトに訪れている客層についてです。
とりあえず2017年の11/1日~12/16日までの一ヶ月半の直近のデータを公開しておきます。
まずはリピーター。
なんとリピーターが半数以上で51%を超えています。
それだけ定期的に訪れてくれる方が多いのかと思うと嬉しい限りです。
記事を1本書くとリピーターが65%を超えるので本当に励みになります。
ありがとうございます。
次に年齢と性別を公開します。
ほとんど野郎しか来ていません。
性別に関してはぼくのメインサイトとほぼ同じ感じです。
年齢は・・・幅広いです。
こちらも嬉しいですね。
以上、当サイトの基本情報の公開でした。
今回は単なる読者サービスです。
それでは。
【コラム】ハイスピードな音とは何か?
【コラム】 クソ中華イヤホンサイトの見分け方 追記版
以前の記事を一部改題して追記してあります。
要するにゴミイヤホンのレビューからそのサイトの信頼性を判断しようとする試みのひとつです。
以前からの読者の方は最後の追記から読んでください。
そのサイトが信頼できるかどうかは、AUGLAMOUR R8のレビューがあればそれを見るのが最も手っ取り早いです。
プラセボに汚染されているか、もしくは「サンプルレビュー」での提灯レビューでもなければさすがにAUGLAMOUR R8を「高評価」というのはあり得ないと感じています。
そもそもAUGLAMOUR R8は「音質が微妙な中華イヤホン」というレベルではなく、あからさまな駄作な訳ですから、この点では、サイトの信頼性評価のもっとも手っ取り早い評価指標となり得ます。
これを見て「サイトのAUGLAMOUR R8評価を書き換えて」しまわれたらどうにもなりませんが、ひとつの「踏み絵」にはなると思っています。
こういった「踏み絵」のようなイヤホンは各種ありますが、極端な駄作に当たった場合は、それらをイヤホンサイト信頼性の指標とするべきです。
特にHCK、easyearphoneさんは一部のインフルエンサーには容赦なくサンプルを提供したり、大幅割引するので、注目しておくと良いでしょう。
彼らが「今何を売りたがっているか」は注意深く見ていると分かるケースが多々あります。
はっきりいえばそれぞれお抱えの「イヤホンサイト運営者」を持っているという事です。
これも何度も言っていますが、万単位の中華イヤホンの初期レビューはほとんど「偽物」です。ほぼ全部ダメでしょう。
AUGLAMOUR R8程度の低価格中華イヤホンでも、レビューは「検索結果が激しく汚染される」のは周知の通りです。
よく見れば分かりますが「初期のサンプルレビュー」を見て購入した第二陣のレビューが今度はプラセボ効果で汚染されるので、続けてよく分からないポエムだらけになります。
なので「万単位」の中華イヤホンが欲しい場合は、とにかく初期品には飛びつかず、レビューが出そろうまで十分に期間を空けた方が結果的には良い場合が多いです。
最近では同じレビュワーが名前を変えて「カカクコム」などにも出没して工作活動するので、あちらの信頼性もなんとも言えなくなってきています。
この手の問題は中華特有の問題でもあり、しかもアメリカなどの海外レビューも中華に関しては似たような汚染があるものなので、真実がどこにあるのかは既に誰にもわかりません。
追記
新たに「ゴミイヤホン」を書いておきます。
これはBluetoothイヤホンですがサウンドピーツのQ30です。
サイトのレビューを見るときにR8と同時にこれらのレビューを探して「絶賛」もしくは「賞賛」であればかなり疑って掛かった方が良いのではないかと思われます。
特にQ30は価格が疑わしくなるほど酷い音で・・・CSR8645チップを実装しているはずなのですが、この音は8645の音ではなく、8640のゴミチップでは?とかなり疑わしい音がしています。
ただ、8640だとAPT/Xではないのでさすがそこまで嘘ではないだろうとはおもっているのですが、それにしても酷い音です。
8645ならむしろどうやったらこんなに酷いイヤホンになるのかと思います。
特に低音が・・・かなりマズいです。
なお、ゴミとまでは言えませんがZS6が賞賛されている場合も気をつけた方が良いと思われます。
そもそも賞賛するような音は一切出ていません。
もともとがZS5系統の音なのですが劣化が酷くお話になりません。
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
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【サイト紹介】自作備忘録(カスタム IEM 自作)
ウチは孤独なサイトなので滅多に他のサイトの紹介はしません。
特にプラセボ派の中華イヤホンレビュー界隈からは「蛇蝎の如く嫌われている」ということもあり、特に僕のサイトのせいでダメージを受けているサイトもないとは言えず、そういった方々からは批判を浴びてもしかたありません。
また、プラセボの影響を受けるので他サイトのレビューもほとんど目にしませんので、いつも孤独にイヤホンをレビューしているというわけです。
と云うわけで、うちのサイトはリンクを貼ってもらえることもほとんどありませんが、そんな中でも「奇特なサイト」があってリンクを張ってくださる自作カスタム派の硬派なサイトを紹介しておきます。
僕は手先が死んでいるので器用なカスタムなどまったく縁がありませんが、世の中には色々と凄い方がいるモノで・・・ベースとなる優秀なイヤホンを基礎にして改造をしているようです。
なかなかにおもしろいサイトで、なおかつうちのサイトのイヤホンレビューを参考にもしていただいているようなので皆様にも紹介させていただくことにします。
これがポエムサイトならまずもって紹介はしませんが・・・いやはやこの方はなかなかに良い耳をお持ちのようです。
本来なら1本手に入れて「音の差はどうかな?」と行きたいところですが、そういう訳にもいかないので分解図やロット違いの音の差などを参考にさせて頂いています。
【レビューまとめ】2017年のベスト中華イヤホンを考える
2017年の1月初旬にサイトを立ち上げてからほぼ1年間運営してきたわけですが、ちょうど一年が経過するという事で「まとめのまとめ」的な事をやってみたいなと思うわけです。
といっても今まで紹介したイヤホンを再度ちよっと語るだけですが・・・
2017年で年末にこれだけは手にしておきたいというイヤホンの事について書いてみます。
【サウンドピーツB30】
1DD機の新たな地平を切り開く、知る人ぞ知る名品です。
このイヤホンから発せられる音の質とレベルの高さは「分かる人は分かる」というレベルでリファレンス的なモニターチックな音の出力ではありませんが、その音のグレードには驚倒する他ありません。
特にZS5などの優秀な多ドラ機と良く比較していただきたい音で、音を真摯に突き詰めていくと結局は1DDにたどり着くという事をこのハーモニー感のある音は証明しています。
もしこの音を聞いても何も思わないのならイヤホンで音を聞くということを根本から問い直した方が良いです。
このB30は必ず1本は手に入れておきたい、2017年に発見した珠玉の1本となります。
静かな夜にこのB30を耳に嵌め、目を瞑り、価格を忘れてその音と向き合う価値があります。
DDとかBAとかを踏み越える、そういった些末な境界線を無意味とさせるのがこのB30の音です。
【KZ ZS5】
KZ社がその本領を遺憾なく発揮した1本です。
マルチドライバなので帯域バランスなど細かいところに不満がありますが、この価格でこの音を実現したことに大きな意味があります。
後継のZS6の出来があまりにも良くなかったので併売されるZS5の価値が大いに上がりました。
安く多ドラ機を堪能したいと云う方には十分にオススメできる選択肢で、この1本もぜひ手に入れておきたいところです。
ただマルチドライバというとやはり設計が難しくなってしまうのでしょう。
そういった事を含めてKZ社に敬意を込めて聞き込むべきだと思います。
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
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上記の2本は何を置いても手に入れて音を聞いておくべきだと僕は考えますが、特にB30の凄さは「これが1DDか」と云う所にその真価があります。
昨今ではイタズラに多ドラに走りがちですが、B30の音を聞いて僕が何を言いたいのか分からないのならもう云う事はありません。
ですが、それてば不親切なのでハッキリと書きましょう。
良く出来た多ドラは1DDのような音がします。
これは非常に優れた、多ドラのチューニングがバッチリと決まっている極一部のマルチドライバ機で体験できることですが、ZS5でも一部の帯域で確かにそういうハーモニーのある音を体験できます。
ですがそれなら1DDで良いのでは?
僕はB30の音を聞いて確かにそう思ったものです。
2017年の僕のベストバイはこの2本とさせて頂きます。
もちろんアレです。
リファレンスは今のところ普遍ですのでATRや808、低音側のサウンドピーツのB10やVJJB V1など「リファレンスの必要性」は何ら揺るぎません。
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【レビュー】KZ ES3
総合評価〇
KZ の1DD+1BAの新作であるES3です。
半透明のプラスチック製ハウジングでZSTの後継機のようにもみえるデザインとなっています。
評価はかなり迷ったのですが○です。
ただし、中高音域の音の攻撃性がかなり高く、これだけ取るのならば△評価になります。
その他低音部分の出来が良いのと、KZの中ではかなり特異なクッキリハッキリとした音を持っているのでその可能性にかけて○評価としておきます。
そういう意味では1本所有しておきたいユニークなイヤホンだと思います。
【KZ ES3 スペック】
2pinリケーブル対応です。
【KZ ES3 音質】
非常に特徴的な音がします。
一言で言えば明瞭度が高く、ひとつひとつの音の透明度がかなり高いです。
ドライバーの構成的にZSTと同じなのですが、音質やバランスはZSTとは別物で、まったくの異種系統の音に仕上がっています。
この為、ZSTとの比較は適切ではなく、ES3は比較するものがないほどに透明感のある音がするのでその点では唯一無二のKZの新しい音の傾向だと言えます。
帯域バランスはかなり低域が強めのドンシャリタイプ。
この音の基本的な傾向からいっておそらくDDドライバーが立ち上がりの速いハイスピード系の軽い振動板を実装していると判断しました。
低域の階調表現能力はかなり高く低域側に関しては新たな「リファレンス」としても良いくらいの質の良さを持っています。
さして期待していなかったのでこれには驚いたことは事実で、まったくの予想外に質の良い低音でした。
しかしドライバーが限界を超えやすいところが見受けられ、ある一線を越えると重低音域はボケますが、これは致し方ない点でしょう。
この低域の質の良さだけでも購入して聞く価値はあると言えます。
音の粒立ちが良く極めて明晰な音のため、なんともクリアーであるが無味無臭ではないちょっとだけ派手な音質を持っているのがES3というイヤホンです。
ちなみにドライバーはクール系となっています。
ボーカルの質は並の出来です。
クリアー感が高いので錯覚しますが、やはり立ちすぎたエッジが悪影響を及ぼしています。
それでも非常に透明度の高いボーカルでZSTなどの雑味全開のボケ気味のボーカルからすれば非常に良く聞こえると思います。
欠点は以下となります。
■音量を高めに取ったときにドライバーが混濁しやすい
■重低音が不明瞭になりがち
■中高音域の攻撃性が高く非常に疲れる
以上のことから必要以上に音量を上げて聞くべきではなく、低音側の音の混濁を確認しながら少し音量を下げて楽しむべきです。
またES3最大の問題は中高音域の攻撃性で、これは相当に強いと言えるでしょう。
もともと音の明瞭度を上げていくとエッジが尖り出しますが、それがかなり強めに出てしまっています。
これにより長時間視聴がかなり苦しいイヤホンとなっています。
【KZ ES3 まとめ】
もともとZSTは音の雑味が多くこの点で大きく評価を下げざるを得ませんでしたが、いまからZSTを買うのならその選択は辞めておいてES3の方が面白い選択となります。
ES3の登場によりKZの1DD+1BA構成のイヤホンに関してはZSTを選択する理由がなくなりました。
ただし、中高音域のエッジは許される範囲を超えて尖るので、このES3に関してはハウジングの設計ミス、もしくはドライバーの選択ミスを疑うほどであるとは言っておきます。
この為、その音は短期集中決戦型のイヤホンであって、通勤通学などである程度の長時間聞くためのイヤホンではありません。
またZSTのエッジ表現に耐えられなかった方はES3は論外となります。
とにかくエッジの尖りがかなり強烈ですので・・・。
それでもKZイヤホンの中ではかなり特異な立ち位置を占め、この音の明瞭度の高さとクッキリハッキリとしたクールで透明度の高いハイスピード系のチューニングの音は一度は聞いておくベきかもしれません。
低音側の素晴らしい出来の良さと相まって、透明度の高い明瞭な音で集中的にリスニングしたい方向けのイヤホンに仕上がっています。
【ES3のリケーブルに関しての見解】
かなり攻撃性の高いエッジの尖った音なのでリケーブルによる高域側の調整を試みることは「有り」だと思います。
リケーブルの方向性としては「エッジを丸める」方向での調整一択となります。
変化の結果が好ましい方向に変わるとは言えませんが、もしそれが可能であるのなら、挑戦する価値があるでしょうが個人的にはあえてオススメはしません。
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リファレンスイヤホンとDAPについて 11/26日追記版
これまでのイヤホンやDAPの感想について、いったん落ち着いてきたのでこのあたりで再度まとめる意味でイメージを書いておきます。
【リファレンスイヤホンについて】
これはもう不動でKZ ATRとHLSX808を使うべきです。
リファレンスというのは毎日聞き続けるのもよろしいですし、普段は低音強めの屋外向けだったり、音に厚みがあったりするイヤホンを使いながらも、比較検討用にはどうしてもリファレンスとしてひとつは所有しておく必要があります。
どちらのイヤホンも基本的には音が地味でボーカルが少し遠くなりますが、帯域バランスとボーカルなどの質感、音のエッジなど、低音以外の部分はかなりレベルが高いものです。
ただし、低音に関してのリファレンスは別のイヤホンを使った方が結果的には好ましいと思われます。
現段階では中高音域と低音、どちらも素晴らしいというイヤホンはないので、単純に2つの帯域ではバランスと言うよりも「階調表現能力」という意味でリファレンスは分けて考えた方が好適です。
現時点で「低音のリファレンス」は以下の中華イヤホンをオススメしておきます。
■DZAT DR20
■VJJB V1
■サウンドピーツB10
上に行くほど低音強めになっています。
つまりDR20はかなり強いです。
それでもバランスレベルが強いからといって低音の表現力が向上するわけではないので、上記の3つのイヤホンの低音は優秀だと思います。
この中で1つと言えば、VJJB V1がバランス強めながもリファレンスとして使いやすい低音を出してきます。もうひとつとしてサウンドピーツのB10はちょっと異質ながらもかなりタイトでイヤホンではかつて聞いたことのない低音を聞かせてくれるのでひとつは持っておくと良いでしょう。
DR20は音場感はかなり優秀で独特な広がりがありますが、低音のブーストがかなり強めに入り、場合によっては中域にかぶり出すのでその点が難点だと最近は思います。
【リファレンスイヤホンまとめ】
やはりATRとHLSX808の中高音域の出来映えの良さは光ります。
帯域バランスも適正なので、全体的な判断にも使えますので、汎用性がとても高いイヤホンです。
しかし、対アンプのリファレンスとしてはHLSX808はBAドライバを実装しているので使わない方が良いでしょう。
アンプとの間に相性問題が発生するためです。
今のところ、イヤホン最大の問題は適正帯域バランスを保ちながら、低音の階調表現能力を高め上げた万能のイヤホンにまだ出合っていないことです。
これは課題としてはかなり難しいと思われますので、長い旅になるでしょう。
【リファレンスDAPについて】
低価格帯ではAgptekのM20をリファレンスと致します。
スポーツ用ではAgptekのR2かC05をリファレンスとします。
ミドルクラスはAgotek A01もしくはiPhone6S以降はすべて統一基準としてXまで使用できますので、そちらをお持ちの方はリファレンスとしてください。
ちなみにA01Tの音はエッジの出方と高周波ノイズが音に乗らないと云うことでiPhoneを凌ぎます。
ですのでiPhoneかA01で3万程度までのDAP比較ならリファレンスとして使用いたします。
3-5万以上の価格帯についてはONKYOのDP-X1をリファレンスとしています。
ちなみにDAC設定はすべてのDSPはOFFで、DACに関しては最も一般的なシャープフィルターにロックレンジはノーマルで使っていますので参考にしてください。
ただし、ロックレンジはDAP比較の場合は本来はワイドで使用するのが適切だと思います。
最後に書いておきますがDAPの音質テストにBAドライバは使用してはいけません。
相性問題が大きくDDドライバでないと安定して正確にテストできないためです。
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