【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】 Little Dot MK2 MKII 6J1 X2 6N6 X2 ヘッドホンアンプ/真空管プリアンプ/

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総合評価✖

 

OTLの真空管アンプであるLittle Dot MK2です。

 

OTLなので出力トランスは搭載せず、比較的真空管の音が出やすい傾向があります。

トランスの音が出ないため、真空管アンプの中では回路構成が半導体に近いアンプとなります。OTLですと音質的には半導体の音色に近くなると云われていますが、こちらのLittle Dot MK2は部分的にとても美しい音色がでます。

 

こちらは一言で言うのなら中域がとても優しく甘いアンプだとはいえるでしょう。

 

【Little Dot MK2スペック】

■シングルエンドプッシュプル クラスA OTL

■周波数特性 20HZ - 50000Hz

■対応ヘッドホンインピーダンス

 

 【Little Dot MK2音質】

まず付属の真空管で評価しています。

こちらは交換前提で考えておくべき物ですがとりあえずの試聴なら特に問題のないものでした。

 

ヘッドホンアンプとしての使用ですが、一言で言うのなら「価格なりの」の性能だと言えます。

APPJ1502Aなど比較すると、もう中域の質感は圧倒的で、この帯域の色艶はこちらのLittle Dot MK2の最大の特徴と言ってしまっても良いでしょう。

 

とても良い質感で、ちょっとした「真空管の艶」がボーカル帯域に載ってきます。

中域のエッジもわずかに丸まるようでとても好ましいです。

 

テストする限り高域側も鈍るようなことはないので特に不満はないとおもいます。

 

中低域側の駆動力は真空管なのでこちらも不足を感じるようなことは一切なく、HD650をキチンと鳴らせるだけの実力があり、実際に音を聞いてもDP-X1よりも一段上の低音の駆動力を見せてきます。

 

低音もボケること無くしっかりと出してきますので、真空管アンプにありがちな低音の階調不足ということもなく、低音域の表現力という点に関してはまったく問題ないアンプだと判断しています。

 

特にポータブルのデジタルDAPを使用している人は、こちらの低音を聴けば単純な出力ワット数ではない本当の意味での駆動力というものが具体的に実感できると思います。

 

ノイズもほぼ感じられず、それでいてこの中域の音色は高く評価しておきます。

 

ただし、世の高級なトランスを搭載した真空管ヘッドホンアンプと比較すると背景はちょっとウルサいです。

(ちなみにこのざわつき感はインピーダンス的な相性の問題では無く、安い真空管アンプ特有のものです。

 

ただし、安くてもこのようなモヤモヤ感がない真空管アンプもあるので、一概には言えませんが、ちょっと許容範囲を超えてしまうことはいえます。

 

また分離や音の解像度にはちょっと問題があるようで、背景のざわつきと共に注意が必要です。 

 

ちなみにヘッドホンアンプとしてつかう場合は前面の3.5㎜端子では無く分岐ケーブルを使用して背面のRCA出力端子から音を拾った方が音質はわずかながら向上するようです。

【Little Dot MK2プリアンプ】

純粋なプリアンプとしても使用可能なアンプですが、こちらの「プリアンプとしての実力」はプリメインアンプのプリ部程度の実力と言ってしまっても良いと思います。

なのであまり性能が高いものではなく、こちらを入れたとしてもセパレートのプリアンプを入れたときのように圧倒的な音質差を望むのは難しいです。

 

特にスピーカーで使用すると背景のモヤモヤ感や荒れた音もあまり整理せずにそのまま出力してしまう傾向があるので音の変化にシビアなスピーカでプリアンプとして使用するにはちょっとレベルが低いプリアンプです。

 

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【真空管の交換について】

付属はどうもダメだろうと思います。

 

僕はまだ変えていませんが、エッジの出方がおかしいのでなにか別な真空管に変えて変化を試してみるべきだと思います。

【LittleDOT MK2まとめ】

電源コードを含めてフルセットで販売されています。

同じストアのAPPJが電源コード無しで販売されているので、そこから比べると別に買い足す物が2P変換プラグだけというのはお手軽で良いものです。

 

ボーカルに載るこの真空管のわずかな甘い音色だけでも聴く価値がありますが、それでも色々な事を総合的に考えると「お金を出す価値」があるかどうかは極めてアヤシい。

 

特に駆動力を中心とした低音の表現力は昨今のデジタルアンプではなかなか出せないものとなりますが全体的な能力が悪すぎるところがあり、エッジの出方や解像度、背景のざわつきなどを勘案すると非常に厳しいアンプだと言えます。

 

贅沢を言えば真空管特有の「背景のざわつき」に価格の安さが出てしまっているので音の雑味としてかなり明確に現れてしまうのが「価格」を感じさせてしまうところでしょう。

 

アナログの場合、価格=性能のようなところがあるのではっきり申し上げてこの価格で「良い音」にたどり着くのは極めて厳しい。

 

ちなみにインピーダンスはハイ・ミドル・ローと内部のディップスイッチを開けて変更します。これが少し面倒なのですが致し方ないでしょう。

 

ヘッドホンの対応能力も高く、価格の安さにも関わらず楽しめる音質と中域に現れる特徴的で妖艶な真空管のツヤに点数を付けておきます。

 

 2万以下では、真空管の艶がボーカルにわずかに載るアンプとして評価すべき性能があると思われるOTL真空管アンプだと思います。

 

価格優先で探している方にはオススメしたいところではあるのですが、真空管アンプとして基本的な能力が及第点に達していないとはいえます。

性能優先でとにかく良い音で楽しみたいという方はもう少し予算を増やして別なメーカーから選択した方が良いかも知れません。 

 

ちなみにこちらのアンプはイヤホンでは無くヘッドホンでテストしています。イヤホンの方はデジタルアンプの方が結果が良いのでこういったアナログアンプを選択してはいけません。

 

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