【コラム】 エージングとバーンインについて 【オーディオ】
このブログを始めてから書いていないものを含めてイヤホンを50本ほど聞いたはずですが、ちょっとここ最近思うことがありますので、理論的なことは分かりませんが、イヤホンの鳴らし始め初期の音の違いについて書いておきます。
僕はブログのあちこちで書いていますが「エージング」という言葉については今も「否定」の立場である事には変わりありません。
これに関しては以下の記事なども参照していただけるとありがたいのですが、基本的には「脳は50-100時間」も音の記憶など保持できません。
なので100時間経過して、音がこれだけ変わったなどまったくのデタラメだと言い切ってしまってもよろしいでしょう。
また、記憶の改竄だけではなく、昨今のSNS等の同調圧力で音の記憶など容易に改竄され、書き換えられてしまいます。
僕の考えではもしその機器に鳴らし始めてから顕著な音の違いがあるとすれば、その変化は「ユニットが馴染む程度の数時間」で十分です。
特にイヤホンに関しては「鳴らし始め」1-2時間については顕著に音が変わるイヤホンが結構な数で見受けられますので、この点については「バーンイン」という言葉で表現するのが適切かどうかは分かりませんが、エージングという摩訶不思議な言葉と区別するために以降はバーンインと記述させていただきます。
イヤホンに関しては今までの経験上から言えば「バーンイン」については「ほぼ必要」と理解しています。
バーンインの適正な時間はおよそ30分-2時間程度は必要なようですが、これはそのイヤホンにより適正な時間に幅があり、ものによってはほとんど必要ないものもあります。
僕が聞いている限りはこれ以上時間をかけても変化はありませんでしたので、上記の時間位くらいはあらかじめ鳴らしておいた方が良い結果を生みます。
特に変化が大きいのが「低音」で、次にエッジが柔らかくなりますので、やはりドライバー関係に起因しているのか、ハウジングあたりの接着が関係しているのかというところではないかと思われます。
と云う訳なのでイヤホンはたぶんこのあたりのバーンインによる変化がなぜかヘッドホンやスピーカーよりも音を聞いている限りは大きいと思われます。
僕も最初は耳の方が音になれてしまったのかと思ったのですが、どうも複数のイヤホンで最初の鳴らし始めは「異様な音がしやすい」ということで検証した限りでは、最長で2時間程度のバーンインを行わないと音の評価ができないという結論に達しました。
ただし、もう一度言っておきますが、これは50-100時間鳴らしてどうのこうのというエージングといった人間の記憶を超越した作業ではなく、あくまで鳴らし始め初期段階の「ユニットやハウジングを馴染ませる」という意味でバーンインと呼称させていただきます。
今までも30分から2時間程度は音出ししてからテストしていますので特にこれにより何らかのレビューの変更はありませんが、SNS等に上がる「届いた直後の音の印象 」はイヤホンに関してはずいぶんと「ズレる」可能性がありますので、その点だけ注意が必要かもしれません。
こちらの「トンデモ理論」なども一度は目を通しておくべきです。
オーディオもトンデモ理論が幅を効かせる世界です。
こちらの記事の一部文言を「オーディオ」や「ケーブル」などと読み替えるとそれなりにおもしろくなります。