デノンという会社はマジだから憶えておけ
イヤホン主体の読者にはちょっと馴染みが薄いかもなのですが、日本にはデノンと云う会社があります。
昨今のオーディオ界再編の流れに飲み込まれてマランツと統合されてしまいましたが、このデノンという会社の魂は結構マジでして、ここが失われると少なくとも日本のアナログプリメインアンプの灯火が消えてしまう、と云うことになりかねませんので書いておくことにしました。
マランツと統合されましたが、マランツとは対極にあるような会社でデノンの作る製品には信念や哲学みたいなモノが感じられます。
ちなみに僕はマランツをあまり評価していません。
なぜなら広告の文句は素晴らしいのですがミドルクラスのピュア向け製品はどれもこれもしょうも無いので、プリアンプなら特性重視の静かな音ですし、パワーアンプなら駆動力が全くないという、音に対する確固たる信念が感じられないからです。
こういう会社の製品はなるべく使いたくないわけです。
ところがマランツと一緒になったデノンという会社は日本のオーディオブランドとしては珍しく音を聞いていると「信念」のようなものが感じられるのです。
ここの2CHピュア向けのプリメインアンプはなかなかの製品です。
AVアンプも出していますが、AVプリ部はDSPでの経験の蓄積が少ないようでサラウンドを描くことに対してはちょっと疑問があるのですが、音そのものはAVアンプとは思えない素晴らしい音を描き出します。
一時期密閉タイプのヘッドホンでもかなり評価が高かったのですがそちらはFOSTEXのOEMでした。
ですが、さすがにそれを選んで自社の名前を冠したのがデノンと云うことも有り、デノンという会社の中には「それなりの人たち」がいると僕は判断しています。
僕は以前にサウンドピーツのイヤホンを聴いて「社内に分かっている人が居るよ」と書いていますが、デノンという会社にもまったく同じ感想を持っています。
こういう大手の会社で「統一的な音作り」をするってあまり例がないんです。
ソニーもパイオニアもONKYOも幾ら音を聴いても信念は感じられませんから。
こう言った会社は単に時流に乗ってその都度ソコソコの製品を出し続けるだけだったりします。
少なくともデノンの自社開発したプリメインアンプは同クラスの半導体のアナログプリメインという同じ戦場なら世界で戦える性能があります。
入門クラスの価格帯ですと日本メーカーもまだ戦えるので数多くの製品がひしめいていますが、デノンの音、ともいうべき「僕たちの作る2CHの音はこうだ」という信念が感じられるので、将来、まずプリメインアンプを購入しようと思ったときにその筆頭候補としてデノンのアンプは必ず視聴することをオススメしておきます。
いつも辛口なことばかり書いていますが、デノンという会社、僕は好きです。
そうそう、デノンがポタアンをひとつ発売していますがこれ興味があります。
デノンは2CHの音に関しては間違いなく信頼できるメーカーのひとつですから。
これはデノンが今まで長く培ってきた自社製品への信用、だと思います。
大手ブランドでこういう製品作りができるメーカーは少ないです。
DENON ポータブルヘッドホンアンプ ハイレゾ音源対応/USB-DAC搭載 プレミアムシルバー DA-10-SP | ||||
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デノンのポタアン。
誰か使っている人いる?