【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

【レビュー】SONY ワイヤレスWI-1000XM2のノイズキャンセルは最強なのか?

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僕はお外ではBluetoothやノイキャンイヤホンしか聞きません。理由は「高音質」のものを使ってもあまり意味がありませんので、耳の健康のことを考えてもノイキャンは理に適っています。

 

周囲の環境騒音に対して音量を上げているとヘッドホン難聴が視野に入ってきますので、できれば電車の中ではノイキャン機を使う事により、音量を出来る限り下げる必要が出てきます。

 

それに周囲が出来るだけ静かでないと細かい音がそもそもマスクされて聞こえなくなります。

 

そういう意味もあって低音ちょいブーストのノイキャン機というのは便利に使えるものなのです。

これまでBOSEのノイキャン機をオススメとしてきましたが、それはオーテクやSONYのノイキャン機は音の劣化が激しく、肝心のノイキャン性能もたいしたことが無かったためです。

 

こんなものに数万出すくらいならノイキャンのパイオニアであるBOSEを買った方が遙かに早く、良い音が聞けます。

 

それが今までのノイキャン機の姿でした。

 

そこで今回は読者の方からお借りしたSONYのハイエンドノイキャンイヤホンであるWI-1000XM2。

 

QN1というノイキャンプロセッサーを搭載してるのですが、SONYが云う「最強クラスのノイキャン性能」というのは本当なのかどうなのか・・・・これまでの経過で云えば極めて疑わしいのですが・・・・。

 

これまでの日本製ノイキャン機は音は歪み、バックノイズはウルサく、ノイキャン性能も低いという三重苦を抱えていましたが、SONYが渾身の力を込めて放つ最新のワイヤレスノイキャン機をレビューしたいと思います。

 

 

 

note.com

オーディオショップと業界の闇

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オーディオショップ。
そこには魔物が住んで居ると言われていました。

世の中には伝統的にしょうも無い業界というのがあって、幾つか例を挙げると「化粧品業界」や「ダイエット業界」「健康食品業界」、あるいは「英語教材」とか「投資業界」など、お客のことよりも自分たちが儲けることを最優先にして、効果が科学的に証明されていないことを平然と行ってきました。

だいたい何を言わんとしているのか分かっていただけると思いますが、オーディオも闇が深い業界で、だいたいが何の効果も無いことが分かっている品物を、「音が変わる」といって高値で売りつけてきた歴史があります。

某イヤホンショップのレビューなども酷いものですが、すべては「利益」のためで、本当にお客様のことを考えて「良いものを売ろう」などと云う気があるのかどうか。

ここで銀行の話しをしましょう。
よく云われますが「銀行で勧められる投資話には絶対に乗るな」と言われたりします。
なぜかというと、銀行は「手数料」を儲けられればそれで良いのでお客様が最終的に損をしようが関係ありません。

そうなると「手数料のもうけが大きい商品」を徹底的に宣伝して勧めてきます。投資信託などをよく勧められるのはそういった背景があって、投資信託など「手数料が高すぎて儲けが出る可能性は小さい」のですが、銀行は確実に儲けられます。

ではお店は?

利益率の大きい商品を優先的に売ろうとするのであって、その時その時で,1番利益率の大きい、つまり売りやすくて儲けの大きい商品にフォーカスして売り込んできます。

ケーブルなんてその筆頭です。なにしろ自然故障による返品はほぼゼロ。売りっぱなしで利益率はべらぼうに大きい。イヤホンなんかもメーカーとこれだけ売るのでと大量ロットで仕入れて利益率を極大化してから、大宣伝で一気に売り払う。

美味しい商売です。
本来ならそのイヤホンはゴミ同然の音しかしないのに、ポエムを大量生産して同調圧力と本人の思い込みを利用するわけです。


オーディオの場合、「本人の思い込み」や「宣伝による刷り込み」が行われるので、実際にはしょうもないゴミのようなイヤホンなどを平気で宣伝して売り込んできます。

実際にどう考えてもオーディオとして基本的な性能が確保されていないイヤホンでも、適当なポエムを並べ立てて大きく宣伝すれば売り切ることも可能です。


短期的に、これは効きます。

ところが長期的にはユーザーを疲弊させます。

いまのオーディオショップは過去に少しは学んでいるので、以前のように「横柄な態度」は一部のショップにしか見られなくなりましたが、依然として「お客はカモ」という体質は変わりません。

それから業界も悪いのです。

評論家や雑誌やWEBやショップと結託して、音質の善し悪しなんか関係なく、1番お金を払ってくれるメーカーに忖度して記事を書いたりランキングを作ってきた歴史があります。

また、AVアンプブームの時に顕著でしたが、スピーカの本数をわざわざ増やす。ユーザーが限られているので全体のパイは広がりません。そこで今居るユーザーに更にスピーカーを売りつけることを考えました。

そこでAVアンプのスピーカ本数は最初は5本だったのがいまや11本や13本です。

その投資に耐えられる人は少なく、当然のことながらあっという間に衰退していきました。

ユーザーが使える可処分所得は最初から決まっています。無理をさせて高価なものを売ってもやがて行き詰まります。そもそもその価格に見合うだけの音質を確保できるメーカーは極一部しかありません。

ユーザーを長い目で見て痛めつけてきたその歴史が今のオーディオ業界でしょう。

  

note.mu

こちらもどうぞ。

【レビュー】MDR-M1ST スタジオモニターヘッドホン

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 日本のスタジオでデファクトスタンダードとしての地位を確立しているSONYの900STモニターヘッドホンの事実上の後継として作られたのがこちらのMDR-M1STとなります。

 

900STの方はだいぶ前にノート版にてレビュー済みですが、あまりにも特徴が強く、このあたりはピュアのマニアでは 有名な話しではあるのですが、僕もレビューしてそのあたりを再確認した次第です。

 

では「純然たる後継」として作られたM1STの音はどうなのかと云うのは興味がありました。

 

今回は「世間ではどのような評価を受けているのか」というのも少し興味がありましたので、レビュー後に価格コムやらアマゾンやらのレビューも拝見しましたが、かなり評判が良く、一般ユーザにはだいぶ受け入れられているなと思った次第です。

 

ただ実際の音は900ST比較でどのような違いがあり、プロからアマチュアまで含めて、事実上価格の上がってしまったハイレゾ対応スタジオモニターヘッドホンをどのようにSONYが料理してきたか、興味のある方はぜひレビュー本文へどうぞ。

 

review.kakaku.com

 

ちなみにこちらは価格コムのM1STのレビューとなります。

 

ソニー・ミュージックソリューションズ ハイレゾ対応スタジオ用モニターヘッドホンSONY MDR-M1ST

ソニー・ミュージックソリューションズ ハイレゾ対応スタジオ用モニターヘッドホンSONY MDR-M1ST

  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックソリューションズ
  • メディア: エレクトロニクス
 

こちらはアマゾンのレビュー。異常に高評価です。

 

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【2019】今年も一年お世話になりました。ごあいさつ。

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どもです。

今年も一年、誰にも忖度せず、販社や読者から借りたものすら容赦なく酷評し、自分の気に入ったものだけを褒め称えるという人間としてギリギリの場所を生きてきました。

 

そもそもオーディオとは肩肘張るような趣味ではありませんが、そこはピュア出身としてのプライドがあるわけで、伊達にスピーカと格闘して来ていないのは理解していただきたいと思います。

 

僕がスピーカと苦闘を続けていた頃は、既にオーディオショップに居た先輩方はだいぶ年上の人しか残っていませんでした。僕は相当に若手で・・・・当時の彼女はオーディオショップに試聴のため通う僕を見て、こう云いました。

 

「なんであなたおじいさんに交じってそんなことやってんの?。あなた一番若いじゃない?。おじいさんばかりの趣味なんか辞めたら」

 

やはりいつの日かスピーカーまで来て欲しいという思いはありますが、昨今の社会情勢や音楽へのふれ方などを見ているとある意味、スピーカの時代は終わったなと思うわけです。

 

ただそれでもイヤホンで美しい音を作り上げる人のサウンドに耳を傾けていると、間違いなくスピーカ経験者の音であり、それも長年苦闘してきた人の特徴が出ているので、イヤホンの音やヘッドホンしか知らないと高みへと至るのは厳しいなと勝手に思います。

 

もちろんオーディオというそのものはいつの時代も廃れはしませんが、聴き方が変わるわけです。スマホの登場は大きく状況を変化させ、ヘッドホンやイヤホンがブームと云えるまでに脚光を浴びました。

 

ですが、それすら置き去りにする勢いでBluetooth系のワイヤレスが取って代わろうとしています。有線系のオーディオはあとしばらくで終わるでしょう。

 

僕も少しずつワイヤレス系のレビューも増やしていますが、もはやこの領域はレッドオーシャンの様相を呈し、そうそうたるブランドがシフトしつつあります。

 

有線は一部のマニアのみが楽しむ時代になりつつあると言うことです。

 

そんな時代のちょうど節目に当たるのが2020年という年ではないでしょうか。

 

ただ時代がどう変ろうとも、本質的に人がうつくしいと感じる音色は変わることはありません。

 

変わるわけがない。

 

元々オーディオメーカー等ほとんど生き残ることは出来ません。かつて栄華を極めた大手日本メーカの多くも勢いを失い、もはやかろうじてカーオーディオなどの分野でなんとか食いつないでいるのが現状です。

 

そういう意味ではブームの時に本当のメーカーの実力は推し量れません。大抵が底上げされた偽の人気であり、全てが終わった宴の後に本物だけが残るでしょう。

 

そんな時代でも「いい音」で聞きたいという奇特な方はいるわけで、そんな人たちに向けていつもレビューを書いていますが、本物は本当に数が少なく、これだけ多くのイヤホンがあっても一流と呼べるものはほとんどありません。

 

まぁ、商業誌のレビューがほとんど全部汚染され、インターネットの海を泳いでも、販社から提供されたイヤホンを意味も無く褒め称えるポエムレビューばかりで、中華製は素人に商品提供してレビューさせ、日本製は商業WEBメディアにお金を払って提灯記事を量産して貰う。それもPRの一言も書かずに中華アンプやイヤホンをレビューするのですから、本物が欲しい思ってもそう簡単にはたどり着けない迷路のようになってしまっています。

 

音は確かに映像や写真のような目に見える実体はありません。

 

ただそれでも音作りにはルールがあり、楽しい音や美しい音を出すには才能が必要です。それも極めて高いレベルでそれが要求されます。

 

サウンドを作る人は、まずもって「聞く才能」が絶対に必要です。

 

スピーカーのハイエンドの世界では「偽物」も横行していますが、それは価格だけが高いばかりで音楽がハーモニーを奏でません。高く美しい音色も出てきませんが、ただ価格が高いだけで思い込みにヤラレ、そのような偽物を喜んで聞いている人たちも多いのです。

 

こう云うハイエンドは意図的に音を崩し、音を強調して派手にします。特性的にもあるべき範囲から逸脱します。

 

この一年、数々のハイエンドを含めたイヤホンを聴きましたが、やはりやっていることは同じで偽物メーカーほど音を崩しています。

 

本物はあくまで美しくナチュラルでありたい。

 

そう思います。

 

それでは今年も一年ありがとうございました。

来年もまたよろしくお願い致します。

 

2019年12月28日

 

note.mu

 

【レビュー】artio CU1イヤホン 15000円の価値はあるか?

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前回レビューしたArtioのM1があまりにも酷く、まともな音とは言いがたかったので名誉挽回の意味でも「普通のモデル」であるCU1の方を聞いてみた次第です。

 

とにかく普通の音作りが施されたモデルを聞かないとメーカーの目指すチューニングがまったく見えてきません。特にこのメーカーのブランドでもないのに超強気な価格設定に怖じ気づき、何を考えたらこんな一流ブランドみたいな値付けができるのか、もしかすると「それに見合うだけの音」が実現出来ているのかと聞いてみたくとなったこともあります。

 

いままで聞いてきた日本製イヤホンは1万円以上だと一流国産ブランド以外はそもそも勝負の場に立てません。

あまり名前が売れていないメーカですといまのところは全滅に近いです。

 

ですので国産で1万円以上はかなり危険と以前から申し上げていますが、それに見合うだけの才能が必要で・・・・

 

このメーカー、価格だけは超一流ですが、さてその普通の音や如何に・・・。

 

 

 

note.com

catwalk1101earphone.hatenadiary.jp

 

【レビュー】RHA MA390 いつかの少年たちの為に

 

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 RHA。

イヤホン界に燦然と輝くその名は光背を背負った美しい音の名前そのものでしょう。

その名はオーディオ界の最も高い場所で優雅に舞う姿そのもので、時には気まぐれに人間界に舞い降りる。

 

そんなRHAは僕らに媚びたりしない。

 

そんな下卑た事は他の凡庸なメーカーに任せておけば良い。RHAは自由に最も高い場所を歩いて行くべき。それを支えることこそが使命の1つ。

 

こちらの390は既に有線版はディスコンとなっています。

 

【RHA MA390スペック】

 

モデルナンバー RHA MA390
■ドライバー 1DD/130.8ドライバー
■感度89db
インピーダンス16Ω
■周波数特性 16Hz ~ 22000Hz

 

中古で購入したのでバーンインの変化は判然としませんが、中高音域が時々ガクンと不安定な音を出すときがあるので、その現象が解消するまで回しましょう。1時間程度を推奨しておきます。

 

ハウジング形状は上位のMA650と大きさも形も違い、390は非常にハウジングが小さく、そのため、装着感がすこぶる良好。耳の小さな女性にも適合しやすいと言えます。

 

【RHA MA390音質】

 

基本的な音質はウォーム。

帯域バランスは低域ブーストタイプ。

 

低音のブースト量は+7.5から+8.0程度なのでそれなりに強めのブーストという事になるでしょう。一般的な重低音モデルとほぼ同格となる量だと云えます。国産や海外製イヤホンとしては中華を除いて確かにかなり多めで、明確にこの音は若者を狙ったバランスとなっています。

 

RHAに詳しい読者にわかりやすく説明するとMA750と低音量はほぼ同じ。

 

その低音の出来映えはあまりよくありません。質よりも量を重視した音でとてもブーミーで輪郭が崩れ気味。独特な膨らみと質感を持っていますが、決して褒められるものではなく、緩めで少し異質な質感を持った低音です。

 

ボーカルフラットは並。少し暴れ気味で、問題なのは声色が少し変色気味なところ。ボーカルは奥に少し引っ込みます。

 

音のエッジはかなり優秀。比較的、音が柔らかいでしょう。

 

このイヤホン、低域強めですが、本質的には中高音向けのイヤホンです。

 

明瞭度はかなり落とされていて、他の性能追求したイヤホンと比べると少しパッとしない。1音1音があまり明晰ではなく、全体としてまとめて聞かせてくるところがあります。このあたりに価格の安さというかエントリークラスというのが出ていると云えます。

 

全体的な音質はMA750と同じくウォームなのですが、750よりも更にもっと突っ込んだウォームな音質を持ち、音の質感が少しザラッとしているところがあります。これは390の明瞭度の低さと関係してるようで、個々の音を聞かせると言うよりもやはり全体で鳴らしてくるところがあります。

 

RHAらしいよくデフォルメされた音ですが、この390に関しては細かいことを云わずに奏でられたその全体を聞き込みたい。価格を考えるとそこら辺の凡庸なイヤホンの音ではない。

ところどころで思わず唸る音が現れ、曇り硝子に透けて見える晴れ間の庭を見るよう。 

 

最後に鳴らすDAPはたとえエントリークラスと言えどもスマホなどは論外。これはRHA。最低でも国産のリファレンスクラスのDAPで鳴らして欲しい。そうすることがRHAに対する礼儀。

 

音量はすこし高め高めで。

 

【RHA MA390まとめ】

 

 この390の音の本質は、その後に続くMA750へと繋がるもので、基本的な傾向や帯域バランスが非常に良く似ていると云えます。

 

ハッキリ申し上げるとMA750の音を適度にいろいろと細かく劣化させたものだと云えるでしょう。やはりRHAなのでこれほどの低価格イヤホンでも聞く人が聴けばそこに刻印された美への確固たる意志は感じ取れるはずです。

 

確かに音の明瞭度が低いところがあり、どうしても最終的なリスニングのための音の解像度とか明瞭度が平均的に少し足りないのでしょう。

 

ですが、その合間に奏でられる一瞬のその音は確かにRHAの音そのもので、ただただ輪廻の彼方で身を任せたいと思わせる音の片鱗がそこに現れる。

 

しっとりと濡れた雨上がりような湿度の高い音で、その音は瞬間に現れて消えるのでこのエントリークラスの390といえどもその部分はしっかりと聞き取って欲しい。

 

またしばらく聞き込んで耳が慣れたあとの、この音のまとまりというかハーモニー/調和をよく見て欲しい。この390の真価はこの音楽としてその全体を聞かせる事にあります。

 

評価はエントリークラスという事を鑑み、価格と音質を総合的に考えました。

 

それでも愛するRHAの事だと甘くすることはありませんが、海外製でなおかつこの価格を考えると実に立派。

 

このエントリークラスの価格帯には日本製でもfinalのE3000やintimeのSORA lightなどがひしめいているので、それらとはまた違う本物の才能が作り出した音の美しさの本質に迫るRHAの音に敬意を表しつつ、RHAという高みを登るのならもう少し上の価格帯を狙うべきですし、そうする義務と責任が僕たちにはあると思います。

 

ただそれは後の楽しみで十分でしょう。まずはここから。RHAが差し出した手を取るべきです。

 

この390は帯域バランス的にも低域ブーストされているので、あとからこの世界に息を切らせてやって来る少年たちの為の贈り物のひとつ。

 

本音を言えば彼らには例え時間が掛かってももう少し上のクラスのRHAの音にぜひそのうち耳を傾けて欲しい。

 

ただこの中高音域の音にはRHAの才能の片鱗がハッキリと現れている事だけは間違いありません。それは断言しておきましょう。このようなエントリークラスのイヤホンからでも、もっとも高い場所から語りかけてくる、翼を持ち銀色の炎に覆われて高みをひた走るRHAのその姿を垣間見ることも出来るでしょう。

 

総合評価〇 

美しい音を持った良品ですが、必要なだけの明瞭度があと少し足りない。ただこれだけ聞いていたら十分に満足するでしょう。こういった美しい音からイヤホンを始められる人は幸せだと云えます。ですが、出来ることならRHAの為にもう少しだけ予算を増やして欲しい。あと少しだけ。あなたの眼前にいつの日か展開するであろうその音のために。僕らは扉を開けたその先で待っているのだから。

 

 

【レビュー】ULTRASONE pro900i プロ用リファレンスヘッドホン

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どもです。

密閉型ヘッドホンを専門に出し続ける老舗のブランドの1つがこのウルトラゾーネ。

 

やたらと価格の高いハイエンドを密閉で販売するのが特徴の1つで、こだわりと云えばこだわりなんですが、それに対して「音質」が付いてくるのかどうかは別問題。

 

何か1つにこだわりがあるのは大切ですが、そのこだわりも実用的に意味が無ければやらない方がマシと云えます。

 

音質にこだわるのならオープンタイプが必要なのですが、なぜか昔からこのブランドは密閉で殴り込んでくると云う自信があるのかバカなのかよく分からない会社でした。

 

ただ実売4万程度なのでそうそう無茶なことはしないだろうという見立ての元

、今回はウルトラゾーネのpro 900iヘッドホンです。

 

実力を推し量るにはちょうど良く、だいたい余程のゴミでなければおおよその傾向は見えるでしょう。またこのブランドのクオリティというものも見えてくるのではないかと思われます。

 

分かっているブランドというのは、これまでの音を聞いても「隠しきれない才能の片鱗」みたいなものが逆光を浴びても赫奕ときらめいてくれるので、できればそういうクオリティをどこかしらで見せてほしいものです。

 

ただこのブランド、昔から異様に高いものをラインナップするのは変わらずですが、最近ではブームに乗って他のブランドも考えられないような値付けをするので、それに押されて目立たなくなっているような気もしますが、レアメタルを外装に使うなどして当時としてはトップクラスの超高価なヘッドホンを販売するなど、怪しさも拭えないブランドです。

 

その音を聞いてみたいと思います。

 

【国内正規品】 ULTRASONE ダイナミック密閉型ヘッドフォン PRO900i

【国内正規品】 ULTRASONE ダイナミック密閉型ヘッドフォン PRO900i

  • 出版社/メーカー: ULTRASONE
  • 発売日: 2016/02/12
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

 

 

【レビュー】パイオニア Pioneer SE-CH3T 【奨励賞受賞記念】

 

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ノート版2019年イヤホンランキングで、低価格部門で奨励賞を受賞したパイオニアのSE-CH3Tです。

 

何とか日本製イヤホンを盛り上げたい、などという大それた野望はありませんが、少なくとも帯域バランスが大きく低域過多に傾き、音を派手にして誤魔化し、1BA+1DDという2ドライバ構成で大した音も出せない中華を聞くよりも、できれば「まともな日本製イヤホン」を聞いて欲しいと言う願いから、この記事も無料版の方に公開致します。

 

これもひとえに支えてくださるノート版読者のおかげだなと感謝しつつ、出来ればこういった低価格ながらも「まともな」イヤホンがもっと盛り上がって欲しいと思います。

 

ハッキリ申し上げて、実売2千円台という驚異的な安さながら、このパイオニアの低価格イヤホンはかなり良いもので、何よりも低音過多にならず、3千円以下ではゴミしかないという日本製イヤホンでは異例の出来の良さ。

 

細かく聞けば当然不満もあるでしょうが、では3千円以下でこれだけまともなイヤホンを他の日本メーカーが出しているかというと答えられる人は少ないのではないかと思います。

 

Pioneer SE-CH3T。

こんなに安いのに、こんなに頑張っているのも中々珍しい。それでいて日本製イヤホンならではの真面目な音を実現したもので、3千円以下ではダントツの出来映えで、できれば初心者こそ、ワケの分からない派手な中華ではなく、こういったものからイヤホンに、オーディオに取り組んで欲しい。

 

最後に、こういったイヤホンはスマホではなく、ちゃんとしたDAPを使って欲しいのですが、学生さんなどは後の楽しみという事でも良いでしょう。音がキツいと感じる場合、とくにそうです。

 

それでは、お楽しみください。

  

note.mu

 

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以前聞いたパイオニアのCH9Tの自社開発ドライバに「可能性」を見たので、パイオニアには興味を持っていました。

ただ国産の格安系のイヤホンはどこかしらに問題があり、どれを薦めるのもイマイチで3000円以下で探すのなら帯域バランスなどは正しくはないが中華から物色するのが選択としては面白い、と云うことになります。

CH3は大手ブランドの格安イヤホンとしては異例の新素材ドライバーを使っていて、デザインも奇をてらったものではないオーソドックスなのも好印象だったので購入してみた次第です。

 

【Pioneer SE-CH3T スペック】

モデルナンバー  Pioneer SE-CH3T
■ドライバー 1DD/5.5mm グラフェンコート
■感度102db
インピーダンス16Ω
■周波数特性 8Hz ~ 40000Hz
■コード長1.2メートル

ハウジング外径6.8㎜の小型ハウジングを採用。装着感は非常によい。スペックの下側8hzからというのは非常に疑問。別に出ていないわけではないと思われるのですが、聞こえにくい。

グラフェンコート採用という事ですが、バーンイン開始直後の音色が独特で、ユニークな音色を持ちます。10分ほどで収まるので、バーンイン全体では30分も回せば十分かと思われます。

ケーブルのタッチノイズが非常にうるさいです。

 

【Pioneer SE-CH3T 音質】

 

ドライバーはウォーム傾向を帯びています。少し暖かい音質でしょう。

帯域バランスは完全な中高音域向けですが、価格を考えると非常に素晴らしい。低音側、特に重低音とそれに近い音が極めて出にくいのですが、バランス自体はモニター系リファレンスを彷彿とさせるもので、本当に良く出来ています。

低音系は50hz未満の部分の音が少し出にくく、低音の下側がしっかりと出てこないところがあるので低音が少し軽めになります。低音のエッジそのものは量を考えれば納得と言いたいところですが膨らみは結構大きくて緩めではあります。

ボーカルフラットは中の上。音色もナチュラルでそれなりに詰められている音、どんな音源でもキチンと前に出てくるので十分です。

エッジの出来映えもとても良い。特にエッジうんぬんの前にこのCH3は音が柔らかい。とても柔らかいチューニングが施されていて新素材にありがちな音の不必要な鋭さが押さえ込まれていて非常にレベルが高い。

強いて言うのならカルボアイの音を重低音系を少し減らしてエッジのレベルを上げて音を全体的に柔らかくしてボーカルを前に出させたかのような音。この音だと高域系もフラットもしくはハイ下がりではないかと思われる音なのですが、本当に素晴らしい出来映え。

最後に重要な使いこなしを書いておきます。

このCH3は小音量に極めて弱く、ガクンと分離が落ちます。もともと音が柔らかいイヤホンなので分離の性能が高いというわけでは無いのですが、それでも小さな音量時には分離が極端に悪くなる傾向が見えます。

最高の音を出すためにはちょっと高めの音量で楽しむ事が前提です。これはとても大事なことなのでCH3を使われる方は常に少し大きめの音で楽しむ事を推奨しておきます。ちなみに分離が落ちて、音が全体的にボケているときはもう少し音量を上げて様子を見て下さい。

 

【Pioneer SE-CH3T まとめ】

このイヤホン、小音量に極めて弱いので音色やバランス、また分離なども大きく劣ってしまうのですが、音量高めの場合の性能は驚くべきもので、おそらく国産の3000円以下のイヤホンでは今まで聞いた中ではもっとも良く出来た音です。

国産で3000円以下というとどれもこれも碌でもない出来で、ALPEXの1000円イヤホンが比較すれば最も良く出来ていたわけですが、パイオニアのCH3はそれを凌ぎます。

中華を含めてもこれほどリファレンスに近い格安系イヤホンでフラット系の音はほとんど聞いたことがないので、ちょっとした衝撃がありました。

このイヤホンは完全なモニター系イヤホンで、そのバランスの良さ、チューニングの確かさなど自信を持って推薦しておきます。

ドライバーというかチューニングというかが極めて小音量に弱いのが難点ですが、キッチリ音量高めに取った音は極めてレベルが高い。

もちろんその音は音色のグレードが高いという訳ではないのですが、3000円以下のモニター系の音と考えると異例の出来の良さ。価格は高くてもリファレンスと言えるイヤホンは少ないので、このCH3は数少ない本物の低価格リファレンス系イヤホンとして使えるでしょう。

総合評価〇 (音量高めの場合)

追記

この価格ならもっと評価されても良いイヤホンです。音の傾向がそのままモニター系なので、カルボアイとの比較をもう少し詳細に行っておきます。

【低域】

量はカルボアイとほとんど同レベル。エッジの出来映えとタイトさ、また低音を構成する帯域の下側がカルボアイの方がしっかりとしているので低域の出来映えそのものはCH3の方が劣るでしょう。重低音もカルボアイはまともに表現できませんがそれよりも更に劣るでしょう。

【中域高音域】

この部分に関して基本的な音質はCH3の方が優れています。そもそもエッジの出来映えで言えば極めて日本的な音を出すカルボアイがちょっと酷すぎるのですが、CH3はかなりエッジがマイルドです。全体的に非常に音が柔らかいのですが、これは高域側がかなり落ち着いた音を出すのでそのせいもあるかと思います。

ボーカルもCH3の方が前に出ます。

ただし、分離に関してはカルボアイよりも劣ります。音量を大きめに取ると遜色なくなるのですが、それでも分離が弱いように感じる場合、音がもともと柔らかめなのでそういう風に感じてしまう、という事が大きいかと思われます。

総体的に見て「低域側が弱い」という事を除けば、よりフラットな特性を持つのがCH3であると思います。この為、音がちょっと地味目に感じますが、特性の良さは3000円以下ではあり得ないレベルであると判断します。試聴できる方は一聴する価値はあるでしょう。ただし、音量は高め高めから始めて徐々に落としながらテスト試聴すると良いでしょう。

 

パイオニア Pioneer SE-CH3T イヤホン カナル型/ハイレゾ対応 ブラック SE-CH3T(B) 【国内正規品】

パイオニア Pioneer SE-CH3T イヤホン カナル型/ハイレゾ対応 ブラック SE-CH3T(B) 【国内正規品】

  • 出版社/メーカー:イオニア(Pioneer)
  • 発売日: 2018/03/09
  • メディア: ホーム&キッチン
 

 

 

 

中華イヤホンのサクラ度を調べてみた

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いま、世間ではアマゾンの「やらせレビュー」が問題になっています。

 

そこで対抗する意味でもいま話題になっているのが「サクラチェッカー」。

 

使ってみた方も多いのではないでしょうか?

 

 

知らない方やまだ使っていない方、それから「中華イヤホン」を購入しようとしている方はまずはサクラチェッカーでの点数とサクラ度を確認するクセをつけ、一呼吸置いてから買うようにしてみましょう。

 

 

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はい。

まずはTRN V80。

 

サクラ度は60%。

 

 

次にイギリスのRHA CL750。

 

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はい。

英国のRHAはサクラ度0%。

 

では次に中華ケーブルを。

YYX4744 リケーブル 8芯

 

 

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うーん。

サクラ度は80%

 

ほぼ全部さくらじゃねーか。

 

 

このサクラチッカーは意外に使えます。

 

https://sakura-checker.jp/

 

 

note.mu

 

【2019】クソイヤホンオブザイヤー artio CR-M1

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今年も遂に毎年恒例のクソイヤホンオブザイヤーの季節がやって参りました。

この1本を選ぶのに心血を注いでいるわけですが、今年は候補が2つほど。

 

年々レベルが上がっているのか、簡単には受賞できません。

 

ですが、まぁ、ダントツというか何というかで・・・今どきこんなしょうも無いイヤホンを出すか?

 

それも1万以上で・・・。

 

バカなんじゃねえのと思いつつ、コレはもう音楽でもなければ音でも無いなと感じ入りました。

 

オーディオの長い人はこういうものに決して騙されないのですが、スピーカーの音を再現したという訳の分からないキャッチコピーとともに登場したartioのCR-M1。

 

読者様から評価して欲しいとのことでお借りしたものですが、あまりの酷さに泣きながらゴミ箱に捨てようかと思い、すんでの所で思いとどまりお返し致しました。

 

このレビューはノート版のものですが、お借りした人に許可を得てそのままこちらの無料版の方で一般公開させていただきます。

 

それではお楽しみくださいませ。

 

ちなみに12月にはこちらのイヤホンは「全国一般販売」が盛大に開始されます。

 

note.mu

 

Eイヤで2019年11月22日から販売される日本のartioというメーカーが作った「スピーカーのような聞こえ方を再現する」というイヤホンです。

正直、あまり興味はありませんでしたが、読者の方がクラウドファンディングへ参加したので出来上がったイヤホンを判断して欲しいとのことで送ってくださいました。

【artio CR-M1スペック】

モデルナンバー artio CR-M1
■ドライバー 1DD/10mm
■感度106db
インピーダンス30Ω
■周波数特性 20Hz ~ 20Hz

ハウジングがかなり大きめです。装着感は悪くありませんが、このイヤホンはそういった事はどうでも良く、出てくる音がどうなのかがすべてでしょう。

スピーカーの音を再現する、という意味不明なうたい文句と共に登場しましたが、普通に考えれば「情弱」というか素人さんを騙す気満々の感じがいやらしい。

実装された音響技術(爆笑)は実際の音で判断したいと思います。

 

【artio CR-M1音質】

まず帯域バランスは異常な低域ブースト

それもメチャクチャな低音でブースト量は+10程度かと。もはや比較する物がないほどの異常な低音ブーストなので正確に判断できませんが、中華でもこれほどブーストされたデタラメなバランスのイヤホンは見たことがありません。

その低域もまるでデタラメ。

階調は不明瞭でエッジは熔けて無くなり、ただただ低音らしきものが異常なブーストで出てくるだけとなります。

基本的な傾向はウォーム。

音にクリア感はなく曇ったような音で明瞭度が極めて低い。

帯域バランス的に低域の異常ブーストのおかげでボーカルが奥に引っ込みます。

それから音の出方や音色が普通のイヤホンのそれではなく、中高音域は一聴するとキレイめに聞こえはするのですが、よく聞けば聞くほど「まともなイヤホンの音」ではなく、まるでおかしい。他の一般的なイヤホンの音の出方からかけ離れた音がします。

特にピアノの音などきくと酷い。

これでは素人さんを騙した、と云われても仕方がないでしょう。一昔前のゲーミングヘッドセットのような音で、もはやこれは音楽では無いと云えます。

敢えて言うのならDSPを使ったような音でまともな音ではありません。全くの不自然な音だと言えるでしょう。

 

【artio CR-M1まとめ】

スピーカーの音場を仮想的に再現したなどと宣伝するのが最初から怪しさ満点であり、こういった文句を売り文句として使った時点で「まともなイヤホン」とはとても言いがたいと言えます。

最初にこのイヤホンは読者の方から「クラウドファンディング」に参加しました。というのは聞いていて「とても楽しみにしていた」のは知っていたのですが、僕としては「日本製で無名メーカー、しかも訳の分からない技術に1万以上の価格」普通に考えれば怪しすぎる、と申し上げました。

おそらくそう言われて気分が良いわけはなかったのですが、まともな技術やチューニングを持ったメーカーがこのようなまるでDSP技術をつかったようなイヤホンなど販売するわけがなく、デタラメも良いところ。

音もまるでデタラメで、特にピアノの音など原音とかけ離れたもので単におかしいと云えます。

帯域バランスも完全にデタラメ。低音のブースト量が並の中華を超えていて日本イヤホンではこれまで聞いた中ではもっとも低音量が多く、もはやこれは音楽ではないといえます。

このartioと云うメーカーはとてもまともなメーカーではなく、仮想5.1chのゲーミングヘッドホンでも作った方がまだ良かったかも知れません。ゲーミングヘッドホンならこれほどデタラメな代物でもそれほど文句は出なかったでしょう。

総合評価✖ 

不自然な音で低音もめったやたらに質が悪く超絶ブースト気味。デタラメもいいところ。これは音ではない。こんなものを聞いていたら耳が腐る。結局のところ、このイヤホンを聴いて宇宙の広さについて思いを巡らせ、人生ってなんだろうなと半笑いで人に問いかける、そんなオシャレなイヤホンです。

追記

音の悪さだけで云えばwestone30の方が一聴して酷いのですが、こちらのM1の方は経験の浅い人は低音以外は聞けないことはありません。

DSPのような音なのでよく聞くと「おかしい」という事になり、音の出方ひとつ取っても普通のイヤホンのそれではなく、不自然もいいところ。

ただこれを2019年に新発売するというのがとてもオシャレ。

オシャレすぎて2019年クソイヤホンオブザイヤーの筆頭候補です。

うーん、artioの開発者というかサウンドエンジニアは耳が聞こえているのでしょうか?それともこれだけがデタラメなのでしょうか

追記

意外に反響があったので更に思うことを書いておきます。無料版でも書きましたが、この技術も「亡霊」のようなもので定期的に忘れた頃「新技術」という触れ込みで現れるので、オーディオの長い人は「またか」と云う感想を持つと思います。

僕が初めて見たのはもう10年以上前だとおもいますが、その時は「ヘッドホンアンプ」に使われていました。

左右のチャンネルに音を少しずつ流し込むのでどのヘッドホンにも立体感が出る、と云う触れ込みだったはずなのでたぶん同じようなものです。

当然まったく売れませんでした。

雑誌で見たのですが遂に実物にはお目にかかれず、あっという間に消えたと思います。

何度も言っていますが、オーディオというのは研究され尽くされているので新技術等と云うものはまず持ってありません。

そもそもartioの云うように音の位相や帯域やレベルをいじってしまえばそれはもうある意味単なるAVアンプのようなものであって、当然音は劣化します。

AVアンプの音が最近良くなっているのは「そもそも最初からロスレス音源をそれ向けに作り込んでいる」からであって、単なる2chの音をいじくれば音は単純に劣化するだけです。

なので音が綺麗になるようにいじくって誤魔化すわけです。

ですので経験のある人が聴けば当然のことながら「不自然さ」を感じるわけで・・・一般的なイヤホンとはかけ離れた鳴り方になってしまうのも当然と言えましょう。それに音源はそもそも2ch向けのものを無理にいじるわけで良くなる道理がありません。

HUAWEIスマホタブレットをお持ちの方がいればDSPであるSWSモードというのが実装されているのですが、それをONにすると途端に綺麗で不自然な音になるのが分かると思います。アンドロイドスマホも素の音がメチャクチャ悪いのが普通なので、DSPを入れて誤魔化して売っているわけです。

こちらのM1も似たような音です。少し効果が弱めになっている印象があるとは言え、普通の音ではありません。

オーディオの歴史を知る、と云うことは2度騙されることがなくなるのでしっかりと憶えておきましょう。