【レビュー】ベイヤーダイナミック T5P 2nd密閉型ヘッドホン テスラテクノロジー採用!!
ベイヤーダイナミックはDT990ヘッドホンに続いて二本目となる。
ドイツのブランドであるが、正直、あまりいい印象はない。何かこう突出したものが感じられなかったと云える。
オーディオは深さと高さが大事だと思う。
単に音がクッキリハッキリして聞きやすいとか分解能が高いとかそんなことでは無いのである。そんな些末なことはオーディオの高みに向かう上で何の意味も無いだろう。
オーディオは音色とハーモニーが大切だと思う。
その高みへと至るためにすべての技術が総動員される。持てるリソースのすべてをだ。
このT5pは密閉型ヘッドホンである。
これまで密閉型ではオープンに勝てないと何度も語ってきたが、ノート版で発見したようにやはりブランドによっては密閉でオープンと同等の音を実現させることが出来る。
むしろ下手な設計のオープンでは勝てないような音を出すことも出来ることを確認したりした。
ではこの10万を超えるベイヤーダイナミックのT5P 2ndヘッドホンはどうであろうか?
期待通りのものであるか、それとも価格が高いだけの単なる密閉型ヘッドホンなのか、期待して聞きたいと思う。
【レビュー】Unique Melody MAVERICK Ti
このUnique Melodyはたかが中華イヤホンでなんでこんな値付けができるのだろう?
中華qdcもそうだが・・・
Unique Melodyの方はとにかくドライバが複雑怪奇なのである。8ドライバーやら5ドライバーやらといいながら、低域にBAを被せたりと色々な事をやってくる。
それで音が良いのなら問題ないが、そんなことをすれば価格は上がり、サウンドデザインの設計はより困難になる。
前回はMESTを聞いてみたが、今回は価格が安くなったMAVERICKである。
正直、ちょっと期待していた。
何しろ前回のMESTが意外なところを付いてきた。僕の心の琴線に少し触れたのである。意外に真面目なメーカであると思うが、元々このメーカーが指向する音の方向からと云うとそれほどバリエーションは取れないと思う。
より真面目になったのか?
とも思ったが、今回も読者サービスとして低価格版V3でレビューしておくことにした。
【レビュー】B&O Beoplay H8i ノイズキャンセルBluetoothヘッドホン
今回、読者の方からBluetoothノイキャンヘッドホン2本の音質評価依頼を受けたのである。
ひとつはshureのAONIC50
もうひとつがこのB&O Beoplay H8iである。
B&Oと云うブランドは「音質よりもデザイン重視」で昔からやってきているので、ピュアの世界では名前だけは知っていたが、音を積極的に聞くような気持ちにはならなかった。
ポータブル機器への参入も比較的に早かったと思う。
僕は音響機器に「オシャレさ」などまったく求めていないので、北欧系デザインがどうだとかスタイリッシュに生活に溶け込むデザインだとかは求めてはいない。
例えばこれはBOのネットワークスピーカである。
云われてみればオシャレなような気もするが、バカ見たいと言えばバカみたいなデザインである。
要は「意識高い系オーディオ」のようなものなのだ。
当然だがこの薄さ、この形状で「音質」は付いてこないだろう事は容易に想像がつく。
普通なら低音も出ないと思うが、アクティブアンプを搭載しているのでそこで無理矢理出してしまえるのだろう。
そんな意識高い系ブランドのノイズキャンセリングヘッドホンを読者から借り受けたのではじめて聞くBOの実力を想像して楽しみに聞かせて貰った。
shureのノイキャンヘッドホンの前に初めてのBOのレビューに行ってみようと思う。
Bang & Olufsen ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン Beoplay H8i AAC対応/通話対応/連続30時間再生 ブラック【国内正規品】
- 発売日: 2018/03/08
- メディア: エレクトロニクス
【レビュー】KOSS Bluetooth対応 Porta Pro Wireless
30年以上も数々の伝説的なゴミを出し続けるKOSSを代表するヘッドホンがPorta Pro である。
KOSSといえば安かろう悪かろうで、欧米にはこのようなとにかく安いけれども音も最悪というメーカが時々見受けられる。
アンプメーカー等もギリギリの低価格でとんでもない音のゴミを販売したりするが、なぜか一定の評価を得ているケースがある。
そんな会社が何十年も生き延びてしまうのだから驚きだ。ただとにかく安い。そこは認めなければならない。中華でもないのに中華並みに安い。それも大昔から。
欧米のリスナーもレベルの低い人はトコトン低いが最小と最大の差がとても激しいように見える。
僕も試しに低価格アンプを買ってみたことがあるが、欧米で真剣にゼンハイザーのHD650を鳴らせると議論されていたのだが、聞いてみれば単なる産廃であった。
KOSSのヘッドホンは2本目となるが、今回はBluetooth版。
本当は伝説的なPorta Pro 有線版から聞くべきなのだが、昨今の世間は既にワイヤレスに移行しているので「どんなものか」とBluetooth版を評価してみることにした。
KOSSというメーカーはとにかく安いのが特徴だが、その中でもやはり頭ひとつ分抜きんでた存在なのがPorta Pro であろう。
レビュー】Unique Melody MEST 中華ハイエンドイヤホン
先日、中華ハイエンドのqdcのイヤホンを聴いたが、こちらのUnique Melody MESTも中華のハイエンド。
中華でハイエンドなどおこがましいと思いながらも試聴してみた。
価格は本当に立派で17万などもはやイヤホンの価格ではない。
ドライバ構成も凄まじく、8ドライバ5WAYという訳のわからなさである。しかもそのうちのひとつはどの帯域を担当しているのか分からないが「骨伝導」である。
随分昔の話しになるが、僕がまだ小学生の頃、友人たちとともにどこかのデパートで開催していた「未来の科学技術展」に出かけていったことがあった。
そこで「骨伝導電話」というのを実体験したときのあの衝撃は今もハッキリと憶えている。
その時の電話は昔の受話器部分に突起が付いていて普通には音はなにも聞こえないのだが、突起を頭に当てた途端、どこからともなく頭の中に音が聞こえてきた。
これがテレパシーかと小学生の僕は崩れ落ちるようなインパクトを受けたものだ。
最近になって中華の自称「骨伝導イヤホン」とやらを2-3本聞いてみたが、どれもこれも骨伝導という名の詐欺商品であった。
要は単なるスピーカなのだ。
だから中華の骨伝導をまったく信用していないが、こちらのMESTも骨伝導技術を一部に使っているという。
はっきりいう。
そこはもうどうでも良い。
骨伝導だから何だというのだ?
音が良くなるわけではなく、騒音環境下などで有利になる技術に過ぎない。
だが、このUnique Melodyという中華ブランドの実力の一端はみえてくるものがあるだろう。
ちなみにこのレビューも高額イヤホンではあるが低価格版V2マガジンでレビューしておく。理由は・・・中華だから。
【2020】クソイヤホンオブザイヤー受賞 INAIR M360 これは本物。
毎年恒例のクソイヤホンを決定するこの季節がやってきた。例年、数々のクソイヤホンがあるがその中でも特に酷いものを選定するわけだ。
今年はその中でも特に酷いクソイヤホンが現れたので安心したわけだが、コレはもう本当に言葉を失うほど酷い。
今年からノミネート作品名も表に出していこうと思うので、まずはその2020年クソイヤホン・ノミネートイヤホンを列挙したい。これには読者様からの推薦も含まれている。
■JPRiDE Premiun 1984 FREEDOM (読者推薦)
■LZ Fi-Fi Audio LZ-A6 (読者推薦)
■INAIR M360
今年はこの3本である。
つい先日読者推薦の1984FREEDOMは聞いたが、LZのA6を聞く機会は持てなかったのが残念だ。
この中で個人的にはやはりINAIR M360がクソイヤホンとしてキラリと光るものをもっていたので2020年のクソイヤホンオブザイヤー受賞作品はM360としたい。
この360は本当に訳が分からないイヤホンである。
日本人の作ったプロダクトとしては恥とも云えるほど悪意があり音も悪い。
しかも商品説明において明確に嘘をついていると思う。これは明らかに意図的で極めて悪質だ。
イヤースピーカーだのホーンサウンドシステムの音だの頭上周囲一帯に、自分だけの音響空間が出現するだのと言いたい放題である。
僕が最も許せないのはこの360は元から低音が出ないのにもかかわらず、その説明において「低音が出ないのはあたかも装着が悪い」かのように繰り返し虚偽の説明をして保険を掛けていることだろう。
このイヤホンはインイヤータイプという事もあって元からどう装着しても低音は出ない。それは装着の問題では無く単なる仕様である。
この360は作った人間も良くわからなければ音もまったく意味不明。強いて言うのならコレはもう音ではない。
もともとクラウドファンディングで資金を集めて作ったイヤホンであるが、こんなものに投資した人はお金をドブに捨てたのと同じだろう。
ハッキリ申し上げておくが今後クラウドファンディングでイヤホンなどの出資案件があっても手を出すべきではない。なにしろ去年のARTIOのクソイヤホンももとはクラファンだ。
もはや音響機器のクラファンは魑魅魍魎が跋扈する情弱の狩り場と云えるだろう。
ノート版V10で以前に公開したレビューであるが、読者様の好意に甘えて全文を無料公開しようと思う。
どうかこのようなクソイヤホンに時間とお金を失わないように注意して貰いたい。
本当に泣きたくなるような悪意のある酷いイヤホンである。
最後にアマゾンのページから見られる商品説明は一読しておくことを推奨しておく。デタラメ全開の本当に笑える商品説明である。
【レビュー】JPRiDE Premium 1984 FREEDOMの音はハイエンドなのか?
JPRiDEというと当ブログの読者の間では話題沸騰中なのである。
なにしろホームページに書かれた宣伝文句が常軌を逸したすばらしい文言に満ちあふれている。
そのあまりの堂々たる自信にひかれて購入してみるのだが、出てくるのは文句ばかりである。
先日もDMでこれを買った読者の方が「拡散希望」とのことでその酷さを切々と訴えてきた。酷すぎるのでぜひ聞いてレビューして欲しいとのことであった。
僕はまったく興味がないメーカーであったが、このすばらしい自信に満ちあふれた宣伝文句に次から次へと興味が出てくる読者が出てくる。何人もの方から「JPRIDEがすばらしいことを言ってますがどうですか?」と聞かれたわけだ。
それで遂にイヤイヤながら腰を上げたわけだが、ぜひレビューを読む前に以下のリンクからアマゾンの高評価とJPRIDEのホームページはご覧になっていただきたい。
ちなみにアマゾンレビューがあまりにも高評価なのでこのイヤホンを買った人が納得いかずに自分の耳がおかしいのだろうかと自問自答している人もいた。
いきなり出てくるキャッチコピーが
音楽好きの創業者が、本当に納得のいくモノだけしか製品化しません。
である。
これは期待できる。
しかもハイブランドの音質とクオリティを「低価格」で提供したいとのたまう。
更にはPROオーディオだの
手が届く、本物
だのと思わず笑みがこぼれる恥ずかしい文言が並ぶ。
オーディオの世界で本物など自分で探していたら一生に何回か出会えれば幸せな方だ。
少なくとも世界の壁は想像以上に厚く険しい。
欧米列強に肩を並べることがいかに困難かはfinalならよく分かることだろう。finalですらスピーカの世界ではまったく相手にされなかった。
そこにこのJPRIDEは殴り込むのだという。
自信の源を見せて貰いたいと思う。
さて、真実はいかに。
凄い高評価のアマゾンレビューにも1度は目を通しておきたい。
【レビュー】qdc Dmagic 3Dイヤホンは本物なのか?
中華qdcのフラグシップイヤホンである。定価はなんと○○万円近い。
中華でなくとも「ほとんどボッタクリ」の価格設定だが、それをDDイヤホンで純粋な中華メーカがその価格で出すというのだから驚いてしまう。
なんと言っても中華である。
最近は価格の高い中華イヤホンも増えてきているが、その多くが「ハッタリ」である。だが、ところどころに「良いモノ」が混じるのであるが、それを探すのに骨が折れる。
中華の名誉のために云っておくが、デタラメなイヤホンは昔と比較すると少なくなったのは間違いないだろう。それでもリセールバリューがほとんど無いのが中華イヤホンなので、国産や海外ブランド品に比較するとかなり割高なのは否定できない。
同じ三万のイヤホンでも中華は売ったときにタダ同然となる可能性が高い。
このqdcというメーカーは単純にアヤシいのである。
以前のイヤホンも「成金みたいなキンキラキン」であった。
その姿はかなり微妙なモノで、その昔、ルイヴィトンの手提げバッグをキンキラに改造して持ち歩いていた金融屋のような輩を思い出した。
そんなお茶目なqdcのフラグシップイヤホンのレビューであるが、普通の神経ではなかなか買えるものではないので代わりにレビューしておくことにした。
ちなみに超高額イヤホンであるが中華なので「低価格版」でレビューしておく。
【レビュー】クリプシュ/Klipsch X11
これでクリプシュのKG926ドライバを使ったXシリーズはすべて試聴を終了したことになる。
X20を初めとしてX12からX10を聴いてレビューを書き続け、KG926の本質に迫れたと思う。もはや926の新しいイヤホンは発売されないだろうが、今後はコレクターズアイテムとして珍重されるだろう。
その最後の仕上げとしてX11を購入した次第である。
巷では低域が多いとか中高音域が違うとか色々と言われているが、その実際のところはどうだろうか。
あるいは926を使ったXシリーズのどれを買えば最も近道で926の本質に迫れるのだろうかというその答えのひとつにもなるだろう。
ただ何度か語っているがKG926ドライバに関しては偽物があまりにも多く、信用できるショップからの購入を強く推奨しておく。
【レビュー】Campfire Audio ARAはアンドロメダを超える夢を見るか。
見た目はアンドロメダとそっくりなのだが、こちらは7BAイヤホン。低域側に更に2BAプラスしている。
CAと云えばアンドロメダの評価が高いが、今回はARA/エラ。
なんだか価格がもうイヤホンの価格ではないので冗談で買える価格ではないだろう。その分失敗も許されないことになる。
CAはどうもすべてのイヤホンを職人によりハンドメイドで生産しているらしいが、そんなことよりも価格をもっと下げて欲しいところだろう。
僕が聴く限りCAにはある特徴がある。
これは非常に重要な点なのだが、こちらのARAにもその特徴が現れているのかどうなのかがとても気になるところ。
逆に言えばその美点がなければどのような価格でもオススメはしない。
例の如くこのARAもDAP環境を厳しく選別してくるだろう。
そのあたりのヒントも書いておいた。