【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【コラム】 解像度とは何か? ヘッドホンとイヤホンを考える

 

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ここから先は僕の勝手な解像度についての見解です。

 

僕も昔は解像度を追求していた時代がありました。

単純に聞こえない音が聞こえる、と云う理由が最も大きかったのです。

後から思えば「初心者ほど解像度を追求する」という思いが強いのですが、ある意味とても「分かりやすい部分」でもあると感じています。

 

経験が少なくても「解像度」だけは比較しやすいと云うこともあります。

 

僕は元々がスピーカー出身ですが、テスト用のチェックディスクを使って購入したスピーカーの音がどれだけ細かく聞こえるかよくテストしていたものでした。

 

ですが、僕が解像度の追求を辞めてしまったのは、ヘッドホンを購入した頃からです。

その頃、どうしても欲しかったSTAXのフラグシップである007の音を視聴しにいき、そのあまりの凄まじい解像度と滑らかな美音に衝撃を受けました。

STAXからはいままで聞くことの出来なかった細かい音が簡単に出てきたのです。

たとえば僕がよく聴くメサイアのディスクなどこれまで何十回も聴いてきたものですが、このディスクに録音されたブツブツという異音まで鮮明に再生してしまいました。

 

この異音を最初に聴いたときに007の初期不良かと思ったものです。

 

ところが当時使用していたスピーカーでそのディスクを聞き返し、スコーカーに耳を押し当てるようにしてチェックしてみると、確かにブツブツという異音が録音されているのが確認できました。

何のことはない、その異音はあまりにも録音レベルが低いかすかな音なので数メートル離れて聞くスピーカーでは再生の難しい音だったのです。

 

もちろんもっと突っ込んで云えば、そんな異音を鮮明に再生する理由はありませんし、音楽では無く録音時のミスのような音まで明晰に再生する理由もありませんが、確かにこういう細かな音を解像度高く聞かせてくれるヘッドホンは確かに優秀です。

耳のすぐ近くで鳴らすため比較的にヘッドホンは解像度という点ではスピーカーより遙かに優れています。

解像度という点では静電型のSTAXに適う再生機器はそうそう世の中にはありませんが、だからといって世の中の定評のあるスピーカーが007よりも劣っていると云うことはありません。

部分的にはヘッドホンはスピーカーに勝てますが、結局のところ、音楽を美しく鳴らすという点ではスピーカーに勝てると云う事はほとんどありません。

 

スピーカーはSTAXほどの解像度が無くても素晴らしい音楽を、音色を響かせてくれます。

 

むしろ僕は思ったのです。

ヘッドホンなどは「聞こえすぎる」のが難点だと。

ここまで聞こえすぎてしまうといわゆる「優秀録音盤」といわれるソースそのものがよく練り上げられた音源を持ち込まないと音楽を聴いていられなくなったりします。

 

写真に例えるのなら、「解像度」が高すぎると女性が美しく見えない、というのと似たような物かも知れません。適当にぼかした方が美しい場合も多いのです。

 (この美しくぼかすと云う作業をうまくやってくれるのがアナログのプリアンプです)

 

特にここ最近のデジタル機器はそこら辺のポータブル機器でも「解像度が高すぎる」ので、アナログのような柔らかい傾向の音ではなく「とても荒れた音」をそのまま出力する傾向があります。

傾向があると云うよりも「音を整理せずにそのまま出して」しまいます。

 

イヤホンなどでは再現力のグレードが低いのでよくよく聴かないとこの荒れた音が分からなかったりしますが、性能の高いヘッドホンあたりだともう既に聴いていられないレベルの音を出力します。

 

いまのデジタル機器ならアンプ側で失われるような音はほとんどありません。シールドの強い良くないケーブルをなどを間に挟むと細かな音は簡単に消えてしまいますが、余程の粗悪な機器で無ければDACチップから出力されるところまでに人間の可聴帯域上の有効な音が消えてしまうなんて事はほぼなかったりします。

 

要するにここ最近のデジタル機器では「解像度が高すぎ」て問題を起こしているのです。

これはもっとハッキリと言うといわゆるフルデジタルアンプの大問題なのです。

 

昔、解像度を追求した人たちの間で「CDプレイヤーからの出力」をそのままボリューム付きのパワーアンプに直結するのが流行したことがありましたが、あっというまに廃れてしまいました。

 

理由は簡単です。

 

解像度はかなり高くなり、1枚ベールを剥いだような音が簡単に出てくるのですが、音が荒れて音楽が鳴らなくなるので辞めてしまったのです。

ところが昨今のデジタルプレイヤーにヘッドホンをさすと正にこの荒れた音がします。

 

こういう荒れた音は音楽ではないと、僕は思うのです。

 

例えば解像度の高い機器で音を聞くと「パン」という音が「パァン」と聞こえます。

この「ァ」の音が聞こえるかどうかでその機器の価値が決定するわけでは無いのです。

本当ならこの音を全部再生しながらアナログのプリアンプを通したような「整理された音」が一番良いのですが、これはなかなか至難の業でそういう音にはそう簡単にはたどり着きません。

 

 【解像度まとめ】

そういうわけですので、今のデジタルアンプもしくはスマホレベルでも中華のどうしようもないレベルの機器で無ければ信号としてなら解像度が足りないなどと云うことはなく、むしろ解像度が高すぎて音が荒れると云う問題を引き起こしているのが現状だったりします。

 

ただし、低音側の解像度は電源部にて依存しているので、これはデジタルプレイヤーの電源部の問題です。

この点においてはアナログ的な物量投入が効いてくるのでポータブルのDAPなどではそもそも低音の解像度が十分にでてきません。

イヤホンならまだしもヘッドホンくらいになると駆動力のあるアンプを通さないととても低音の帯域は表現できなくなってきます。

低音が駆動できないと釣られて中高音域まで音の解像感が下がります。

 

この点に於いては解像度では無く必要なのは「駆動力」です。

これは単純にワット数とは関係なく、ドライバーの制動力が問われるところとなります。

 

このようにアンプ側での信号という事だけなら解像度は既に十分なのです。

 

では、ヘッドホン側では解像度が落ちないのかというとそんなことは無く、ここで問題となるのは音数が多くなるとドライバーが音を上げて音が混濁するという現象が起こります。

こうなるとある帯域の音が消えてしまいます。

 

これは決して好ましいことではないので、ヘッドホンやイヤホン側にも性能の高いドライバーを要求されますし、共鳴音で音が消えてしまわないようにハウジングも正しく設計する必要があります。

 

ここで今までの事を整理すると、解像度を高めるためにはアンプ側では信号の品質よりもむしろ駆動力の方が余程重要なこと、またヘッドホンなどの再生機器側に音の混濁しないドライバーとそれを活かす設計のハウジングが必須だと云う事です。

 

ただし、例えバカみたいに解像度の高い機器を使っても音楽が鳴るかどうかはまた別問題です。特に最近のデジタルプレイヤーの解像力だけが異様に高い音には注意する必要があると云う事です。

 

僕個人はパワーアンプの問題で失われる低音域の表現とドライバーやハウジングで音が混濁して消えてしまうと云う事にはまったく納得はしていませんが、高い解像度という点ならSTAXのヘッドホンで事足りるので、いまは解像度一辺倒では無く、むしろ音のハーモニーとか音色の方に興味があります。

どうでもいいような細かい音を必死になって聴くよりも、全体として音楽を鳴らす事に興味があります。

 

 

 

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