【レビュー】KZ ZST カラフル/PRO 新型ZSTについて
ZSTが新型になっているという話しを聴いて、これは試さなくては・・・と思い購入した次第です。
今までのロット違いなどと違い「明らかな差異」を感じるとのことなので興味を持ちましたが、旧ZSTの全域に乗る「雑味」が我慢できずいちおう旧ZSTの評価は〇にしましたが、この雑味がそのままであれば今の現状では期待できないという思いがあります。
ただし、今売られているのはすべてZSTの新型であるカラフルとかPROと呼ばれているものなので今から購入する方は特に気にする必要はなく、新型であるこちらのレビューを参考にしていただければOKです。
【ZSTカラフル/PROスペック】
BAで40000hz等とても出ません。
20000hzもアヤシいかもしれません。
バーンイン時間は30分から1時間程度を推奨します。
【ZSTカラフル/PRO音質】
従来のZSTと比較すると基本的な音質に確かな違いを感じられますので好印象です。
あの旧ZSTの全域に乗っかる雑味がなくなり、基本的にかなり「スッキリ」とした音質となっ ています。
この為、ドライバーの音質はニュートラル寄りのクール系となっています。
クール系を代表するES3/4と比較するとあれほどのクールではなく、かなりATRの方向に寄っていますのでES3/4をウォームにしたイメージでしょうか。
かなり聴きやすい音質だと思います。
この為、従来のES系のクールな音に耐えられなかった方にとってはより中庸なチューニングがされたZSTは気に入る確率が高いでしょう。
帯域バランスなどは低音付近はそのままZSTであり、高域はすこしドンシャリと化しています。
なので、旧ZSTよりも音質がクッキリハッキリして高域が少し派手になっています。
残念なのは中域の特性的には旧ZSTの方が良く出来ているところで、ZSTカラフルのボーカルは旧ZSTにたいしてすこし劣ります。
ただし、ボーカルはほんのわずかにウォーム傾向を持っているので質的には素晴らしい出来映えです。
帯域バランスは従来通りで低域がちょっと強めに出てきます。
重低音の表現もそれなりに良く出来ますし、ドライバーの破綻もありません。
低域自体のエッジなどはES3/4の方がわずかに良く出来ていますが、全体としての出来映えは相当に良いと思います。
中高音域のエッジについては、ちょっと尖り気味ですがES系よりも優しいのでちょっと気になるかな程度でこちのエッジに関してはギリギリ許容範囲というところでしょう。
音の明瞭度は平均以上。
高すぎずボケすぎずクール系に近い絶妙なチューニング。
【ZSTカラフル/PROまとめ】
旧ZSTを気に入って聞き込んでいる方はあの絶えず音に乗っかる雑味が取れているので新型のZSTカラフルにシフトしてもよろしいでしょう。
帯域バランスなどは高域側が少し派手に感じるのですが、違和感なく移行できると考えます。
音質傾向は雑味たっぷりの音から「スッキリ」系に激変していますのでこの点は注意が必要です。
こちらのZSTカラフルはES3/4あたりの透明度の高い明瞭な音をグッとニュートラル寄りにしているイヤホンなので、ES3/4などの極端にエッジの立ったクール系の音は好まないがATRよりももう少しクールな傾向の音を聴きたいという方には十分にオススメできます。
ちょっとボーカルの特性的な部分が劣化しているのが惜しいのですが、わずかにウォームな色が載るボーカルは秀逸で、音質全体としてみれば正統進化といえるもので非常に好感触があります。
旧ZST最大の問題である「音の雑味」を取り除いてきたと云うことを高く評価しておきます。
世間での高評価が納得できる非常に良く出来た1本です。
旧ZSTの方は具体的に買い換えを検討してみて下さい。
ATRとES3/4の中間のクールさが欲しい方も所有しておきたい1本となります。
総合評価〇

KZ ZST ハイブリッドドライバイヤホン 1BA+1DD 高性能インイヤーイヤホン (with microphone)
- 出版社/メーカー: KZ
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp