【レビュー】 KZ AS06 期待の3BAイヤホン登場!!
遅くなりましたが、本日、購入していたAS06がやっと到着致しました。
どうも在庫切れを起こしていたようで、ZS7共々、出荷まで時間が掛かったようです。ドライバやハウジングなど、これまでのKZイヤホンの流用のようにみえるので「在庫切れって何よ?」と思っていましたが、到着してくれたので良しとしましょう。
さて、AS06です。
僕は前から言っていますが、「最終的に出てくる音がすべて」なので、ドライバーやら何やらは基本的に興味は薄いのですが、フル5BA機のAS10の弟分のような存在の3BAイヤホンです。
もちろんDDは使用していません。
AS10の出来が驚く程よかったのでAS10はすっかり愛用になりましたが、それと同じ構成でよりハウジングが小型になった3BAのAS06には期待も大きく、試聴するのが楽しみでもありました。
【KZ AS06 スペック】
■モデルナンバー KZ AS06
■ドライバー 3BA/中高音域31005/中域29689/低音22955
■感度105db
■インピーダンス15Ω
■周波数特性 20Hz-40,000Hz
■コード長1.2メートル
ハウジングはAS10比較でかなり小型になり、装着感が改善されたようです。万人向けでしょう。AS10比較で個人差があるとはいえ少し奥に入りやすいので、低音の出方をよく聴きながら挿入位置を見極めてください。
BAですが、音を聞く限りでは多少のバーンインが必要です。特に低域。こちらが鳴らし込み初期ではかなり膨らむのでそれが多少改善するまでとなります。推奨は30分。BAなので変化は余り大きくありません。
【KZ AS06 音質】
AS10とまったく音が違っています。
ドライバーの基本傾向は「ウォーム」。かなり音が暖かくなっています。帯域バランスはAS10比較で低域が少しブースト気味。
それだけなら問題は無いのですが、どうもハウジングから来る音の雑味が付帯音として載ってしまってるのか、もしくは低音域の被りか、その両方に起因するのか分かりませんが、とにかく全体的にかなり音の透明度が落ちています。
ハッキリ言うと「ぼやけて音が濁っている」と言ってしまっても良いでしょう。
AS10比較で音の透明度と分離、明瞭度などが明確にガクンと下がってしまっていて、それが平均値以下となっています。
この為、一言でいうとこちらのAS06は、非常に音が鈍っているというか「ぬるい」というか、そういうしょうも無い音がします。
音自体にキレが無く、なんだかぼやっとした音。これは低音域が少ないソースで確認してもなんだかボケたような音がしますので、低音域の被りだけではないでしょう。
ボーカルも少し奥に引っ込みやすく、質も良くありません。
特にダメなのが低音域。
これはもともとAS10でもBAとしてはギリギリの低域の強さがあると思っていましたが、適正帯域バランスから言えばそれでもちょっと少なめではありました。それがAS06では更にブーストされているのでBAドライバの限界を超えた音がします。
この為、低音域のエッジはユルく、かなり膨らみも大きく、非常に質が悪いと言えます。
低域が前に出るソースだと中域に被りも発生し、音をかなり汚します。
分離や明瞭度なども平均以下。
見るべき音は中高音域にも低域にもなく、何の見所もない駄作といえます。
【KZ AS06 まとめ】
残念ですが期待外れでした。
これははっきり申し上げておきますが、AS10をお持ちの方は必要ありません。むしろ音自体は「改悪」になっています。
フルBAのKZイヤホンが欲しければちょっと無理をしてでもAS10を買い求めることを推奨しておきます。
音質の部分でも述べましたが、このAS06は単なるAS10の改悪品でしょう。
低域をブーストして質を落とし、それだけならまだしもなぜか中高音域もかなり透明度が失われてしまっていて、全体的に非常に音が濁っています。
BAでDDのような低域を出す、というのは、これまで聴いたイヤホンで判断する限りは構造的に無理があり、それをなんとかしようとイコライザー的に無理にブーストしたので低域はボワついて破綻気味。
ゴミとまでは言えないのですが、AS10の方が遙かに出来が良く、音に透明感があります。そういった現状では良い評価を付ける理由がなく、AS10の発売前でしたら△評価できたのですが、AS10の音が存在する以上、こちらの評価とならざるを得ません。
まだお持ちでない方でKZのフルBAに興味がある方はとにかくAS10を手に入れてみてください。細かいところは目を瞑ってもかなりチューニングに深く取り組んだ、そういう音が聞けると思います。
AS06、残念でした。
総合評価✖
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
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