ヨーロッパの音
最近はNOTE版をコラム系記事はメインに書いていますので久しぶりですがこちらに投下しておきます。
色々な音を聞いていて思うのですが、やはり欧州の音響機器は音が違う。
もちろんすべてではないのは当然ですが、おそろしく音の品格が高い。
個人的に要注目しているのが「イタリア」それからイギリス。
イギリスは伝統的ともいえるもので昔から優れた音響機器を生み出してきました。イヤホンメーカーではRHAなどがありますが、もう一聴して音色の深さが違います。
ドイツも昔はいろいろと優れたメーカーがあったのですが、最近ではどうもパッとしません。
そこで優れたアンプやらスピーカーを生み出すようになったのがイタリア。
それも相当にレベルが高い。
僕の認識ではなんだか「昼寝」ばかりしているようなイメージしかないイタリアですが、フェラーリやランボルギーニなどを生み出しているので分かるとおり、生活必需品では無い、生きるために直接必要ではない物に関してはずば抜けた物を作ります。
そうそう。こんなこともありました。
以前、自宅のドアをリフォームしたときに「ドアノブ」をどうしますか?と言われて分厚いカタログを業者が持ってきたのです。
ドアノブなど何でも良いだろうと思ってカタログを見たのですが、トステムやらなんやらの日本メーカー製のドアノブはどれもみんな似たような物でたいした違いはありません。
ところがその中に「真紅のドアノブ」があって、更にそのデザインは貝殻模様でメチャクチャ高価。真っ赤な貝殻デザインのドアノブなど見たこと無かったのでビックリして「これ一体誰が買うんです?」と聞くと、業者は苦笑しながらこういったのです。
「ああ、これはイタリア製ですね。凄いですよね。こういう発想は日本人には出来ないですよ」
そう、デザインと言えばイタリアが優れていますが、音響機器も確かに凄い。音の品格が明らかに違っていて、どうしてこんなチューニングが出来るのかと思いますし、先ほどの真っ赤なドアノブ等を見ても頭ひとつ抜きんでた製品を作ったりします。
僕は「日本の音」も応援したい気持ちは十分にありますが、イタリアの優れたスピーカーやアンプの音なんか聴いてしまうともう暗澹たる気持ちになります。
特に才能のある創業者が生きている間に作られたイギリスやイタリアの音響機器の「凄み」というのはちょっとやそっとではたどり着けない深さがあります。