【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】JVC HA-FX3X-R XXシリーズ カーボン振動板採用イヤホン

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アマゾンでレビュー数が1000を超えるという驚異のイヤホンです。安くても1000越えのイヤホンはほとんど無く、それだけ売れまくっていることを示していますが、ここまで売れているのであれば何らかの優れた部分があるのだろう、という思いがあり、一度聴いてみるかと購入した次第です。

 

日本のJVCのイヤホンで、米国逆輸入モデルXXシリーズ。いわゆる低音再生を狙った日本によくある重低音モデルのひとつで、純粋なピュアリスニング向けというよりも、若者や耳が低音向けになってしまった人たちに向けたJVCの答えのひとつでしょう。

  

【JVC HA-FX3X-Rスペック】

 

■モデルナンバー  JVC HA-FX3X-R
■ドライバー 1DD/10mm
■感度104db
■インピーダンス16Ω
■周波数特性 5Hz ~ 25000Hz
■コード長1.2メートル

 

バーンインは30分程度を推奨。低音が緩めに入るのでエッジが多少引き締まるまで回してみてください。

 

ハウジングは大きめですが軽くて、装着感はかなり良いと思います。

 

スペックですが下が5hzからいうのはさすがに言い過ぎかと。上も25000など必要ありません。こういった「詐欺」みたいなスペック表記はいい加減に各メーカ辞めて頂きたい。

 

【JVC HA-FX3X-R音質】

ドライバーの基本傾向はウォーム。帯域バランスは文字通りの低音ブーストタイプ。

 

その低音量はバカみたいに増幅しているのかと思えば、そういうことは無く、むしろかなり抑制的なブースト量となっています。

特に中華の一般的な低音量からすればかなり控えめであり、標準的な日本製イヤホンの帯域バランスから言えば一段階程度のブースト量でした。

 

ただ、低音が緩めで膨らみがとても大きい。またいわゆる「重低音」はほとんど出てきません。この点はある程度予想していたことですが、一般的なこのクラスのイヤホンよりも重低音は出ませんので注意が必要です。低音の膨らみが大きく少し緩めなので低音量などが錯覚しやすいイヤホンですが、その分音に厚みのようなものが出ているので十分に楽しめるでしょう。

 

ボーカルフラットは平均以下で、詰めた形跡がほとんど無く、ある程度の暴れがあります。このあたりは「価格なり」とは言えるでしょう。ボーカル部分の特性は余りよくありませんが、とてもウォームで厚みのある中域なので聴きづらいのは最小限に抑制されている印象。

低音が前に出る分ボーカルは少し奥に引っ込む場面がソースによって見受けられるのが少し惜しい。

 

中高音域側のエッジがかなり柔らかめでこの点は日本的では無く、非常に良い点でしょう。その分、最近のKZイヤホンなどが指向するようなクール系の明瞭度が高いイヤホンとは180度違うもので、そういったイヤホンと比較試聴するとウォーム系特有の「音の暖かさ」があります。これはこう言う方向性なので基本的なキャラクターと考えるべきです。

 

このイヤホン、低音を少しブーストして音は全体的に柔らかく仕上げたもので、長時間楽しく音楽を聴けるでしょう。最近の中華によくある「耳を破壊する」様なことはまったくありません。

 

意外におもしろいチューニングのイヤホンで、最初は音がボケてんのか?と思うのですが、しばらく聴いていると気にならなくなるので、ギリギリのところを狙ってなかなか良く作られているイヤホンだと思います。

 

低価格なりに若者に低音多めで楽しく音楽を聴かせよう、というそういう意図がよく感じられて好印象です。 

 

 

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【JVC HA-FX3X-Rまとめ】

 

価格を考えれば決して悪い物ではありません。

 

ただ低音ブーストモデルである事は間違いないのですが、いわゆる「重低音再生」というのはほとんど表現できません。密閉型のイヤホンはどちらかというと重低音再生に向いているとは言えるのですが、それを実際にキチンと出力するのはそう簡単なことでは無いのは、イヤホンを幾つも聴いていれば簡単に分かることです。スピーカを聞き出せば更によく分かるでしょう。

 

しかもこのモデルは他の平均的なイヤホンと比較しても重低音は更に出てきません。単に低音部分を増幅したというだけです。

 

それでもさすがに日本製イヤホンなのか、低音のブーストがとても奥ゆかしい。

 

当リファレンスのカルボアイと比較しても、カルボを10段階で5とするのならだいたいこのJVCイヤホンは6くらい。平均的な中華が7程度のブーストなので、それから比較ししても低音を何でもかんでも増幅しまくったと云うことはなく、ギリギリの増幅をねらったものでしょう。

 

カルボアイでも低音量は少し多いので、録音時の適正帯域バランスはおそらく4-4.5程度が「正解」なので、そう考えるとブーストレベルは+1.5程度に抑えられていると言えます。

 

最終的に〇評価はとても出来ませんが、中高音域のエッジもよく、音もウォーム気味で柔らかさがあり、長時間楽しくリスニングできるという事を考慮すると十分に評価できます。

 

中華イヤホンのように音が硬く尖り気味でやたらめったら低音ブーストしているわけではないのですが、ここからイヤホンに入門するとさすがに帯域バランス感覚は少しズレますが、弊害はかなり少なめという事で評価しておきます。

 

また価格を考えれば中高音域は「かなり」頑張っていると言えます。ピュアリスニングを指向する方があえてひとつ手に入れるものではありませんが、低音低音とウルサい初心者が耳を壊さない程度に少しブーストされたイヤホンで楽しく長時間聴きたいという用途には面白いイヤホンだと思います。

 

訳の分からない低音ブーストされた中華イヤホンを聴き続けて耳がおかしくなるよりも、よほどマトモです。

  

総合評価△

 

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JVC HA-FX3X-R XXシリーズ カナル型イヤホン レッド

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