【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】 KZ ZS10pro 一年ぶりにアップデートされた10proを斬る

 

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こちらはWTSUNオーディオさんから初の提供を受けたレビューとなります。忖度は一切ありませんのでそのあたりはご了承を。

 

できればWTSUNオーディオさんの侠気に応じてtwitterなどをフォローして貰えるとありがたいです。 

 

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KZの片側5発の多ドラであるZS10のアップデート版のモデルナンバーを持つ10proとなります。

 

ZS10が2018年半ば頃の発売となりますので既に一年ぶりとなります。

同じく片側5発の多ドラ機。

 

ZS10がしょうもない多ドラの音だったので今回のproにも余り大きな期待はしていませんでしたが、2018年になってKZはボーカル周りの特性を大幅に改善してきたこと、また2019年に入り、ZS7で多ドラ特有の音のチグハグさを大きく改善してきたので、今回の10proでどのような音作りになったのかは期待半分で待っていたことも事実です。

 

多ドラと云えばKZ ZS5からZS7と云う進化を遂げましたが、それ以外の多ドラのモデルが本当にしょうも無い。

 

【KZ ZS10proスペック】

■モデルナンバー  KZ ZS10pro
■ドライバー 1DD/4BA
■感度104db
■インピーダンス32Ω
■周波数特性 7Hz ~ 40000Hz
■コード長1.25メートル

 

バーンインは基本がBAなのでほとんど必要なし。低域周りを担当するDDも安定しているので30分ほど回せば十分です。

 

ハウジングはちょっと大きめなので耳の小さい方は要注意かも知れません。僕は特に問題ありませんでしたが。

 

【KZ ZS10pro音質】

 

KZの多ドラですが、傾向としてはずいぶんと設計経験が上がったようで、各部のブラッッシュアップが進んでいます。

 

基本傾向は最近のKZの多ドラの音の傾向そのもので、どれもこれも似たような音。つまりニュートラル系のドライバで帯域バランスは低域ブースト気味のいつもの中華。音色はいつものKZよりも更にほんのわずかに明るめです。

 

低域周りはKZの標準量である10段階評価で7クラスのブースト量。

 

ただし、わずかですが低域の階調表現力が上がって低音にタイトさが出ています。低域周りのエッジや膨らみははいつものKZで、良くも悪くもありませんが、こちらの10proは他の低域が良く出来たKZに比べるとごくわずかに低域が向上していると思われますが大した差ではありません。

 

中高音域のエッジは比較的立ち気味で音はとても硬いでしょう。この辺はZSNクラスでKZの中でもエッジが尖り気味で明瞭度が高めとなっています。

 

ボーカル帯域周りの特性であるフラットさは、これもまた非常に優秀でほとんどモニターイヤホンクラス。このあたりの出来の良さはここ2年ほどでKZが力を入れている部分となっていて、それを踏襲している10proも見事の一言。ボーカルもよく前に出ます。音の明瞭度も高めで、ボーカルもほんのわずかに明るさがプラスされています。

 

この10proは大きな欠点もない代わりに各部が非常よくブラッシュアップされていて、派手さはありませんが極めて真面目な音でしょう。

 

多ドラとしてはZS7クラスの出来の良さですが、何か特徴はと云われれば「特になし」と云わざるを得ません。逆に言えばこれだけのドライバ数の多ドラでこれだけ「普通に聞けてしまう」のは驚くべき事なのですが、そこが評価できるかどうかでしょう。多ドラとしてのこの自然さは特筆すべき事なのですが・・・。

 

単に派手な音でクロスオーバーのおかしなチグハグな音を聞きたいのならこちらの10proはオススメできません。

 

片側5発のドライバを実装したイヤホンとしては非常に良く出来ていてZS7ではその強めの低域が特徴のひとつでしたが、一言でまとめればここ最近ではもっとも良く出来ていたZS7の低域量を減らしてKZの標準低域量にしたイヤホンと言えます。

 

この10proはこれまでのKZの設計と音のトレンドを集大成したようなイヤホンで、あくまでいつものKZの音を自然に追求したイヤホンだと考えると納得が行きます。

 

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【KZ ZS10proまとめ】

 

一言で云ってKZのよくなった部分を受け継いでいるので、ボーカル周りの特性も多ドラとしての音のナチュラルさも改善されていて悪い物ではありません。むしろこれまでのKZの集大成のような音になっていて、とても良く出来ています。

 

それは間違いないんですが・・・・。

 

KZの音そのものなんです。

 

どういう事かというと、僕などほぼすべてのKZのイヤホンを何年も聴いていて、これも2018年になってES4あたりでKZの音のトレンドがハッキリと固まってきたわけで、方向性として「クール系」に振ってきているわけです。

 

それ以降のまともなKZイヤホンが全部クール系になっていて、音の傾向が全部一緒です。大差は無いというか、その途中でAS10のような面白いものを出すので要注目なんですがフルBAなんで一般向きの音ではないのです。

 

この流れの中では多ドラでの直近ではZS7を推奨しているのは余り低音が得意とは言えないKZの中では意欲的にいつもよりブースト気味だが低音域を改善して重低音を出力してきたZS7がユニークで面白いイヤホンであるわけです。

 

要するに全部傾向が同じ音の中で、限られた範囲で「音作り」をしてきているのですが、これにはさすがに飽きてきました。

 

ですので最近の多の多ドラを持っているのなら、こちらの10proまで必要かというと極めて微妙。ハッキリ言って差が小さい。それでいて以前のものよりもどれも確実に改善/改良されているので「中華特有のエッジの立った硬い音」はそのままで細かい部分が良くなっているのは事実なのですが、傾向が全部一緒。

 

こちらの10proも以前のZS10と比較すると本当に「普通」になっていて、チグハグさもなければボーカル域のフラットさもとほとんどモニターイヤホンクラス。低音域もZS7よりも量は少ないが低音の出来はいつものKZの良い方の音で妙な膨らみも少なく、良く出来ていると云えば良く出来ています。

 

買っても後悔するようなものではなく、以前のZS10比較では全体的なレベルの高さは相当に良くなっているのもまた事実。

 

ただ最近のKZを何本か買っているとすると、基本傾向がまったく一緒で細かい部分がちょっとずつ違うイヤホンがドンドン増えているのでその点で購入意欲が失われる。

 

なので10pro自体の出来は良いのですが、もう既に何本か持っている人は買う必要はありません。似たような音のイヤホンが増えていくだけです。

 

ただZS7では低音が多すぎる、あの傾向の音でもう少し低音量が少なめなものが欲しいと言う方には刺さるでしょう。また初心者の方でまだ何本も持っていない、と云う方にとっては今までKZの音の集大成のような細かい改良が積み上げられ、方向性としてもKZの音そのものなのでここから始めると幸せになれます。

 

もっと言ってしまうと、ZS7やらAS10やらと、特徴的なKZのイヤホン以外を全部処分してこちらの10proにしてしまう、と云うことも有りです。ニュートラル寄りのクール系KZの音の完成形と言える音は出てはいますので。

 

KZの中の人にそろそろ云いたいのですが、「音の基本的な傾向にもう少しバリエーション」を持たせないとそろそろ飽きられる。音質が全部一緒じゃねーか。ウォームでもう少し柔らかい音のイヤホンを出して欲しい。

 

総合評価〇 これまでのKZの多ドラの音の集大成。

 

 

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