【レビュー】TRI-I4 中華イヤホン
どもです。
ここの所忙しくてつい後回しになってしまいましたが、久々の中華イヤホンレビューとなります。前回同ブランドのTri-i3をノート版にてレビューしましたが、あちらは「限定品扱い」とのことで、最近中華で増えてきた「平面駆動ドライバ」のイヤホンでした。
詳細はノート版を参照していただきたいのですが、中華としてはかなり面白い逸品で価格がもっと熟れていればというイヤホンです。
そこで今回はI4です。
【TRI-I4スペック】
■モデルナンバー TRI-i4
■ドライバー 1DD/1BA(KNOWLES製バランスドアーマチュア)
■感度103db
■インピーダンス12Ω
■周波数特性 20Hz ~ 40000Hz
1DD+1BAのよくあるハイブリッドドライバですが、BA側にアメリカKNOWLES製BAを実装したもののようです。
MMCX対応なので断線などの場合、交換は簡単に行えるでしょう。
装着がかなり厄介なイヤホンのひとつで、低域量がかなり変化してしまうので念入りに合わせたいイヤホンのひとつ。後述しますが低域量はかなり多めなのでそれに合わせる必要があります。
このイヤホンで低域が少なめと感じるケースではイヤーピースが合致していません。
【TRI-I4サクラ度】
アマレビューのサクラ度は.......
60%
レビュー詳細はこちらへ。
【TRI-I4音質】
基本的な音質はクール系ですが、若干ニュートラル寄りに作られています。
帯域バランスは低域+8.0から+8.5なので中華の中でもかなり強めな方でしょう。ほぼ限界ギリギリの低域ブーストで相当に強いと思っていただいて構いません。
低域強めの中華イヤホンでも低域ブースト+8.5などほとんどないので、低域は限界寸前というところでしょう。
その低域は緩くてブーミー。
低域は全体的に不明瞭でハッキリとしません。低域の質はかなり悪いとみて間違いなく、このブーストでこの低域の階調表現能力とエッジではそもそもかなり出来が厳しい。
ボーカルフラットは非常に良く出来ていてトップクラス。ところが中高音域全体のエッジが非常に質が悪く、音がかなり痛い。エッジの尖りは許容できるレベルを超えていて耐えられないレベル。
もともとこのtri-i4の音は基本の方向性がクール系という事もあってか音自体が「硬め」なのですが、エッジもかなり鋭角に表現される部類のイヤホンなので更に一歩踏み込んで音が硬く感じられるところがあります。
特に女性ボーカルがとても苦手なイヤホンで聴くに堪えない音がします。
中高音域全体のチューニング傾向としては全体的にかなり派手目なチューニングであると云えるでしょう。
【TRI-I4まとめ】
同社のI3と比較すれば出来映えは相当に落ちるとはいえ、正直に申し上げれば「中華イヤホン基準」なら「普通かもしくはそれ以下」と言ったところでしょうか。
こちらのi4に関しては一言で云ってしまえば、KZ社のZS10の音とそっくりでZS10や10proなどのZS10シリーズをひとつでもお持ちなら敢えて買い足す必要はありません。
音やチューニングがそっくりで、確かによく聞けば細かい部分で相違があるのですが、目くじら立てるような違いでも無く、分からない人は違いが分からないようなそんなレベルでしょう。
敢えて言うのならKZ ZS10などよりも幾らか低音が強く、幾らかエッジがキツいかな?程度の話しであって劇的な違いはまったくありません。
と云うわけで音質やチューニングは全体で見ても完全な中華イヤホンの音であって、どこをどう切り取っても中華イヤホンクオリティの音で、エッジのキツさと低域がより強くブーストされていることを考えると購入する理由は何もないと言えるでしょう。
もしKZのZS10シリーズをひとつもお持ちでなく、このi4がセールか何かでとても安く買えるという事であれば「中華クオリティの音」という事でひとつ持っておいても良いでしょうが、あえて僕はオススメはしません。
あまりにもkzのzs10シリーズと音が似ているので、これがkzの新作だといって聴かされたらそのまま信じてしまうでしょう。
というわけで、中華にありがちなクオリティの低い音でお金を投資するだけ無駄な感じを受けました。
総合評価✖
note.com