【レビュー】日本製イヤースピーカ INAIR M360
イヤースピーカというどこかで聞いたようなキャッチを持つ日本製イヤホンである。
「スピーカのように開放的」というコピーもまた笑いを誘う。
STAXがイヤースピーカというキャッチコピーを使うが、STAXは別格なのである。しかもSTAXは音質的にはイヤホンよりもだいぶ有利になるヘッドホンだ。
だいたいこの「スピーカのよう」とつかわれる場合、一体何をもってスピーカ的な音なのかという命題も伴うことになるが、360イヤホンの場合、おそらく「開放的」という点にある音の広がりを指しているのではないかと思う。
この360はクラウドファンディングで3800万円もの大金を集めたと云うが、こう言うアヤシげなメーカーのアヤシげなイヤホンの方がお金を集めやすいのだろう。
実際にお金を投資する方も投資する方だと思うが、「もしかして」という気持ちがどこからにあるのだと思う。何かしらの奇跡のような一抹の希望に掛けるわけだが、クラウドファンディングというとなにかこう以前レビューしたARTIOのCR-M1イヤホンを思い出してしまった。
しかもこのイヤースピーカーは一般的なカナルタイプではなく、音の悪いインイヤーなのである。
さて、360度音が広がり、スピーカのような開放的な音がするという野心的なインイヤースピーカの音をレビューしたいと思う。