【レビュー】JVC HA-FW1500 JVCのウッドはたどり着けるのか?
JVCのウッドドライバはこれまで2本くらい聞いてきたような気がする。だが手元には1本もない。
JVCは日本ブランドの中では特に独特で聡明なのであるが、どうにもウッドドライバを使いこなしているとは言いがたく、悪くは無いが別に良くもない、と云うのが正直な感想である。
特にウッドにJVC独自のチューニングを施してしまうと特定ジャンルに極端に向いてしまうことと、低価格機は別としてエッジが溶けるほど柔らかい印象がある。
ただそれでもJVCに希望が感じられるのは本当だ。
こう言う信念を持ったチューニングを行えるメーカーは数は多くはない。
だがその上を目指せるかと云えば話は変わってくる。
○評価から◎評価まで行く間にくぐらなければならない扉はあまりにも重い。
僕はかつてあるJVCのイヤホンを聴いたときに、エッジが柔らかすぎると文句を言ったが、JVCに必要なのはむしろ音の硬さだ。
エッジがただ柔らかいだけではそこにはたどり着けない。
目の前に横たわるその河を渡れるかどうかは誰にも分からないが、渡ろうと努力したものだけがいつの日か彼岸に到達するだろう。
必要なのは飽くことなき挑戦だけだろう。