【レビュー】KZ ZSN クール系でES4に近い音
今回は発送が少し遅れることを知りながらも「シルバー/紫」バージョンの方を買いました。
しかもKZ officialからの購入でシンガポール経由になるので、到着も遅れがちになると予想していましたが、案の定、ほぼ2週間近く掛かったことになります。
これは以前、GRをofficialから購入したときに比べると幾らか早くなっているのですが、それでも時間が掛かったと言えます。
正直、欲しいか欲しくないかと言われれば「欲しくない」訳ですが、いつもの如く購入してみた次第です。
というのもここ最近のZSAだのZSRと云うのがとにかく良くない。低域のブーストや膨らみが余りにも酷く、ほとんど欠陥とも言えるイヤホンだったことと、もう音にそれほど違いがあるとは思えなかったと云うこともあります。
今回のレビューにおける注意点はリファレンスをゼロオーディオのカルボアイに変更したことなので、その点は過去のレビューと音質判断が一部食い違う可能性があることを指摘しておきます。
【KZ ZSN スペック】
【KZ ZSN 音質】
基本傾向はクール系ドライバ搭載です。
音は派手で明るい傾向ですが、更に突き詰めて音が明るくなっています。
最初に結論から書くとES3/4の傾向の音で、極めて近似した音を出します。
そこで分かりやすくES4との相違点のみ書いておきます。
■音質が明るくなっている
■明瞭度が上がっている
■低音が少しだけ強めになっている
■エッジがわずかに尖っている。
と云うことがES4からの音の相違点となります。
音がかなり明るめに出てくるのでES4との違いはすぐに分かりますが、基本の傾向はそのままES4なのでES4系統のクール系のスッキリハッキリした音でより明るめでエッジの立った明瞭感の高い音を求めている方には最適な選択肢となるでしょう。
このZSNの特に優れた点というか違いは「音の明瞭度」。
これがKZの中でもかなり鮮明で、いままでで最も高い性能を持っているといえます。
その代わりにエッジが少し立ち気味になってしまっていることと、聞き疲れに繋がる部分が出てしまっていますが、これはどちらを取るかという二律背反の問題です。エッジの部分はそれでも「痛すぎる」というほどではないのでギリギリのところを狙っていると言えます。
ES系はもともとKZの中でも低音の階調表現などが幾らか優れていたわけですが、ZSNは低音がほんの少しES系よりも強めに出て、その分、低音の階調がより分かりやすくなっていると言えます。
よくあるいつものKZの帯域バランスなのでKZ全体から見れば低音がかなり強めなのはいつものとおり、膨らみも少し大きく、エッジも緩めではありますが、KZの中では良く出来ている方でしょう。
ボーカルフラットなどもES系の出来の良さをそのまま踏襲しているようで、かなり特性は煮詰まっています。質感も悪くなく、ES4よりも音が明るいのでそれがボーカルに反映されているのが好印象。
これなら人によってはES4の音を更に改善したという意見が出てもまったくおかしいことではありませんが、個人的にはあくまでES4系統の亜種と捕らえたい音だと思います。
上記の違い以外の基本的な音質についてはES4のレビューを参照してください。
【KZ ZSN まとめ】
基本的な傾向がそのままES3/4となります。
かなり傾向は似ているのでもはやES4の「亜種」と認定してしまってもよろしいでしょう。
ES4の正統な後継機というわけでは無く、単に「音質違いの亜種」です。
つまりES3/4の音質傾向はそのままで一部細かく変更されていると判断するのがもっともZSNを理解するのが早いと思われます。
もともとES3/4は当ブログではクール系KZの中では高評価してきた事からも分かるとおり、ZSNの実力は中華の中ではかなり高めと言ってしまっても良いでしょう。しかもES4比較でも細かい部分や音の明るさなどがハッキリと違うので、マニアックな楽しみ方になりますが、地力は高いので購入しても問題ありません。
ES4好きな方はちょっとした音質違いと云う事で1本増やすのもおもしろい。
ES系と比較するとどちらが優れているか、と云うよりも単に好みの問題なので、あとはもうデザインでなどで決めてしまうのもアリだと云えば有りです。
ZSNのシルバー/紫バージョンはハッキリ言ってなかなか人に見せびらかすには良いもので、ハッタリがききます。
常に持ち運ぶイヤホンではこれも大事なところで、ケーブルなども「かっこいい」といえるので、モチベーションが上がります。
ES3/4系統の音を持つ音質違いのイヤホンという事で、もちろん評価はES4などを踏襲しますので・・・
総合評価〇
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp