【レビュー】 JR-E107 JOYROOM
総合評価△
JOYROOMのJR-E107となります。
ハウジングはアルミ製で質感はとても良く、ハウジングが異様なまでに小さいタイプのイヤホンとなります。
イヤホン背面にポート穴がひとつ設置されていて、ここでだいぶ音の調整を行っているようです。
このイヤホンは海外で評判が良かったようなのですが、日本では早々と取り扱いがなくなってしまったものです。
【JOYROOM JR-E107スペック】
【JOYROOM JR-E107音質】
帯域バランスはすこぶる良好で、この点だけで云えば中華の標準的な帯域バランスレベルよりもかなり優秀です。
バランスという点では大きく評価しても良いと思われます。
ですが、このイヤホンは「音がつまらない」という欠点があります。
音が非常に「地味」で、華やかなところがまるでありません。
おそらく高域がハイ下がり気味の音質傾向に思えるのですが、こういう音は日本人にはあまり好まれない傾向の音です。
また全体のクリア感が足らず、どうも背面ポートから音が「抜けている」ような感じで、音にパワーがありません。
低域も表現できてはいるのですが、重低音はかなり弱く、輪郭も緩めです。
まるでオープンエアタイプのように音が抜けてしまっているので迫力がなく、全体的にも雑味が感じられます。
ボーカル域のエッジは少し立ち気味で、音質も地味な808比較でもさらに地味となり、雑味もある為あまり質が良いとはいえません。
【JOYROOM JR-E107まとめ】
珍しいことに5mmという極小ドライバーを搭載しています。
どうもこちらのイヤホンは「音が極めて地味」で、日本人が好む音作りとはちょっと方向性が違う印象です。
しかも背面ポートからの音の抜けが激しいようで、ここを手で塞ぐとちょっと華やかな音に変わりますので、やはりオープンエア並みに音を逃がして音作りしているイヤホンだと思います。
重低音も出にくいところがあるので、音に迫力がなく、元々の性質でパワーもありません。雑味も多いので、総合的に考えると✖評価まではいきませんが、△評価の普通としておきます。
帯域バランスが悪くはないので、駄作とまではいえませんが、あえて買う価値があるかというとマニア向けの音作りだと思います。
このイヤホンはどちらかと言うと海外で好まれるタイプのハイ下がり気味の音作りではないかと思われます。
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【コラム】 ケーブルで音が変わる? 高額ケーブル詐欺
もしあなたが「ケーブルで音が変わる」などと本気で思っているのなら、おそらくどのイヤホンやヘッドホンを買ってもすべて一緒なので、適当なものをひとつ買えばそれで済んでしまいます。
なぜならあなたは「音を脳内で勝手に都合良く変換できる才能」の持ち主なので、何を買っても一緒です。
どのイヤホンを購入しても「自分に都合の良い聞きたい音が聞ける」でしょうから、選ぶ必要がどこにある?と云いたいくらいです。
おそらく「木製イヤホン」を買えば「木の暖かいぬくもり」とやらが聞こえてくるでしょうし、ベリリウムの金属製振動板のイヤホンを買えば「硬質な音」が聞こえてくるはずです。
銀のケーブルを使えば「深みのある音」がするでしょうし、99.9%のOFC銅線のケーブルを買えば「純度の高い音」にきこえるでしょう。
ですが、そんなものは全て幻想です。
一部のカルトチックなオーディオマニアとオーディオ業界が作り出した「飯の種」に過ぎません。
騙されて養分になりたいのならそれを止めたりはしません。
ある意味、誰にも迷惑をかけていないのでどうでも良いことです。
ですが、SNSで拡散するのはどうか辞めていただきたい。
これは詐欺の片棒を担いでいることと一緒なので看過できません。
特に経験の少ない初心者を騙す行為になります。
これをやるとピュアオーディオが衰退していったように、業界を長い目で見れば衰退させる行為です。
閑話休題。
さて、ケーブルで音は変わるかと云う事なら、答えは簡単です。
ケーブルで音など変わりません。
変わるわけがないのです。
例えばそれを公的に証明した人は世界中に誰も居ません。
にもかかわらずSNSやネットの世界では「数え切れないほどの超人」が見受けられます。
そこのところをどうかもう一度よく考えてみてもらいたいのです。
またもっと直裁に云えば、ケーブルの大本の線材を生産できるメーカーは限られています。
販社は生産元メーカーに仕様書を書き発注を入れて作ってもらいます。
要するに「生産元が同じケーブル」が巷には溢れているわけです。
外装と太さが違うだけのものをありがたがって音が違うと考えているケースも多数にのぼっていると推測しています。
ただし、ケーブルでノイズは確かに変わるのでそこのところはキチンとさせておきたいと思います。
特に強いシールドを使ったケーブルを使うと背景が静かになりますが、細かな音が消えます。
これはケーブルの価格とは一切関係がなく、何本も適当なケーブルを買って試す意外にはありません。
もう一度云います。
ケーブルで音は変わりませんが、ケーブルに施されたシールドで細かい音が消えてしまうケースはよくあります。
これを防ぐためには「適度にウルサいケーブル」を使う方が結果的には好ましいです。
これはケーブルの価格とは一切関係ないので、手持ちのケーブルのノイズを確かめてみると良いでしょう。
ただし、一番良いのは「訳の分からないケーブル」をあまり間に挟まないことです。
注記
もう少し詳しく書くと、シールドが強すぎると細かい音がシールドに吸い取られてしまいます。
また、シールドが弱すぎると今度は細かい音がノイズに邪魔されて聞こえなくなります。
と云うわけで「適度にウルサいケーブル」が一番良いというわけです。
そういう意味でなら、ケーブル選びは結構難しい物です。
ですので初心者の方はあまり気にしないで音楽を楽しんだ方が良いと考えています。
ちなみに僕のメインのスピーカーシステムはケーブルノイズはある程度気にしていますが、ヘッドホンやイヤホンではまったくこだわりはありません。もともと解像度が高めのヘッドホン・イヤホンではそこまでこだわらなくても「細かい音が聞こえやすい」のでそんなに神経質になる必要はなかったりします。
注記2
昔、ケーブルマニア絶賛の高額ケーブルの中身を分解したらベルデンのメーター数百円のケーブルが出てきたことがありました。
当時は話題になり、検証写真なども上がっていましたが、今探してみるとブログが閉鎖されたりしています。
当時絶賛していたケーブルマニアはいったい何を聞いていたのでしょう?
深く疑問です。
【コラム】 イヤホンの低音を鳴らすために必要なアンプとは何か? 駆動力のお話し。
。
昨今ではiPhoneなどのスマホもかなり高音質になり、普通にイヤホンを聴く程度ならそうそう不足のない音を出してきます。
iPhone6Sと7の音については以前僕のメインブログである「ぶろぐなんかめんどくせえよ」で何度か語りましたが、ここ数年でiPhoneの音質は劇的に向上していますし、これはもうスマホだからと簡単にバカにできないレベルの音がしています。
通信機能のないiPod touchなら更に良い音になっていたりします。
touchがiPhoneより高音質な理由は「通話機能がない」ことで内部の高周波ノイズがなくなっているからです。
より背景の静かな音がするのがiPod touchの高音質の秘密です。
ではiPhoneが今どのレベルなのかというと、このブログやメインブログで紹介したAGPTEK M20やらIMP程度のプレイヤーならまずもってiPhoneには勝てません。
勝てない最大の理由は「電源部の作りの差」となります。
これがあるので「低音の出方」いわゆる「駆動力」が違うのです。
中高音に関してはエッジの立ち方が違ってきますが、iPhone系は比較的エッジの鋭く立ち気味な荒れた音を出してくる傾向があります。
エッジがマイルドか尖っているかは「好みの差」なのでこちらに関しては良いも悪いもなかったりしますが、低音部分の差はごくわずかでも決定的な差となります。
こちらは好みの差ではなく、単純に「性能の差」といえるからです。
これがあるのでiPhoneを聴いている方はより上位のDAPに買い換えるのなら定価ベースで5万円以上のDAPでないと意味がないと申し上げてきたわけです。
僕などもiPhoneの音を聞いて驚いてしまい、結局、確実にiPhoneを超える音ということでONKYOのDP-X1を買うハメになったくらいです。
その目的であればX1は確実にiPhoneを超えていますが、主に重要な点は2点となります。
- ■低音部の駆動力が違う
- ■背景がより静かになる
ということです。
更に云うのならばX1はその音のキャラクターとして「強烈にエッジが立って」います。
1枚ベールを剥いだようなとても鮮烈な音がするのですが、これが基本的にデジタルアンプに通底するキャラクターそのものとなります。
イヤホンをならす場合、基本的に音のグレードが低いのであまりシビアに音の描き分けができないのですが、それでもM20やiPhoneで鳴らした低音とX1の低音は明確に違います。
もちろんX1の方が低音の表現がよく出てきます。
これは電源部へのコストのかけ方の差そのものです。
ここに必要な物量を投入しているが故に、低音の階調表現などがより明確に出てきます。要するにドライバをしっかりとコントロール出来るわけです。
つまり、イヤホン程度のわずか6-10㎜程度の振動板の低音を鳴らす場合でもしっかりと鳴らしたい場合は最低でもX1クラスの電源部/パワーアンプ部の作りが必要だと云う事です。
イヤホンの低音を鳴らし切る場合に必要な駆動力が満たされている場合は、それ以上にコストをかけた作りの高価なアンプを持ち込んでも低音は既に十分に駆動されているので音の変化はありません。
それ以上必要ならば「ヘッドホンの駆動」も視野に入れる事になりますが、現状ではおそらくヘッドホンの低音は機種にもよりますが手の平サイズの薄型DAP程度ではどうやってもキチンと鳴らなかったりします。
ただし、これはより駆動力のある「真空管アンプ」などを通して低音を比較しないと「完全に低音が鳴らせていない」というのは分からなかったりします。
(ピュア出身の相当なスピーカーマニアでも単独ではそのスピーカが鳴らし切れているのかどうかは簡単に判定できません)
と云うわけでイヤホンの話しに戻りますが、最低でもイヤホンの低音を確実に駆動するためにはどうしてもX1クラスの電源部がひとつの目安になるということはいっておきます。
つまりiPhoneやM20/IMPクラスのプレイヤーではそのイヤホンの低音はまだ完全にコントロール出来ていない可能性がある、と云うことは覚えておく良いと思います。
なのでたかがイヤホンですが、その実力を発揮させるためにはやはりそれなりの駆動力のあるアンプを投入する必要がある事は忘れてはいけません。
注記
カタログスペックを見てもそのアンプの駆動力はまったくもって分かりません。駆動力は見かけのワット数ではありません。
これは実際に鳴らしてその音を聞かない限り判定できないのです。
ですが経験から言わせて頂ければ、半導体のアンプよりも真空管のアンプの方が駆動力は高い傾向があります。
しっかりと低音を鳴らせる真空管アンプの音は低音のリファレンスとして使えたりします。ただし、設計のダメな真空管アンプを持ち込むと低音の音階がなくなってしまうので、その点は真空管アンプなら何でも良いと云うことにはならないので注意して下さい。
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【レビュー】 KZ ATR 名機の系譜
総合評〇
名機KZ ATEの正統な後継機となります。
もともとATEのボーカルのレベルは今でも通用するほどの高い質感を誇りますが、ATEは低域が強すぎるという問題を抱えていました。
それを解決して登場したのが正統な後継機であるATRと云うことになります。
ATEと外観上はほぼ同じでSURE掛け専用となります。
【KZ ATRスペック】
■モデルナンバー KZ ATR
【KZ ATR音質】
一言で言い表すのなら、1DDでの格安中華イヤホン最強クラスです。
ATEから変更された箇所は主に2箇所です。
まず低域の帯域バランスが大幅に改善されました。
これを持ってATE最大の問題だった低域の過剰な演出がなりを潜め、KZの中でもトップクラスのバランスを持つことになりました。
このバランス感の良さはKZのみならず、他のイヤホンと比較してもまったく引けをとりません。
また、質の高いボーカル域が更に改善され、温かみがわずかに減りましたが明晰感が出て、分離が良くなっています。
1DDドライバとしては極限に近いハイレベルな音だと思っています。
基本的な音質はわずかに明るいウォームなドライバーを搭載し、エッジは良くまろやかで、1DDとして考えれば分離は素晴らしいといえるでしょう。
低域に関してですが、ATRよりは改善が図られましたが、他の低域の優れた再現力を持つイヤホンと比較するとエッジが緩くまだ多少のボケ感が感じられます。
【KZ ATRまとめ】
根本的な実力の高さは折り紙付きの名機です。
ハッキリ書くとHLSX808と同レベル程度の実力があります。
それでいて価格は遙かに安く、これを名機と云わずしてなんというか、と云うほどの音質の高さを誇ります。
HLSX808と音質を比較できるほどのレベルにある1DDドライバとしては唯一無二のもので、あえて書くのなら、低域の質感は808を凌ぎ、ボーカルの暖かさでも凌ぎます。
ただし、ボーカル域のエッジの柔らかさとわずかな明晰さの向上という点では808に軍配を上げておきます。
甲乙付けがたいほどの音質の高さで、これは必ず一度は聴いておきたいイヤホンです。
今リファレンスとするものがない方も中華イヤホンの判定のリファレンスとしてもつかえるほどのイヤホンなので、まったく問題なく使うことが出来ると思います。
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【レビュー】 KZ ATE
総合評価△
かつての名機であるKZ ATEとなります。
僕がイヤホンの音を真剣に聴くことになったきっかけともなった機種ですが、あれからいろいろなイヤホンを聴きましたので、再評価しておきます
sure掛け専用でプラスチックのスケルトンハウジング搭載です。
【KZ ATE スペック】
【KZ ATE 音質】
明確な問題点はいつもの低域強めのKZバランスの中でも低域ブーストといえるもので、低音域から重低音にかけての音が過剰であることが最大の問題となります。
特に60hz付近から下の過剰な演出は看過できるレベルではなく、最大の残念な点となります。
この帯域付近の過剰演出は元々低域が過剰なKZの中でも比較すると強いレベルにあると言えるでしょう。
また低域のエッジはかなり甘めな帯域があるのが残念なところとなります。
最も評価すべきは、ボーカル域の質の高さです。
当時この価格でこのレベルのボーカルが聴けると云う事では話題になるのもうなづけるでき映えだと思います。
ただし、よく聞き込むとボーカル域のエッジは極くわずかに立っているので、この点では後継のATRで改善された部分となります。
しかもあまり混濁しない優秀なドライバーのようで、少し温かみのある極めて高いレベルのボーカルを聞くことが出来ますので、当時としてはかなり優秀なイヤホンであったと言えるでしょう。
【KZ ATE まとめ】
今でも名機のひとつとして数えられるかは別として、ボーカル域の質の高さはATRが出るまではトップクラスにあった事は確かだと思います。
HI-FI調の音ではなく、どちらかというと温かみのあるウォームな系統のボーカルを楽しむためのイヤホンのひとつとなります。
発売当初とは違い優秀な中華製格安イヤホンが幾つも出てきたので当時の衝撃などはなくなり、今では後継のATRが出てしまったので、ATEの問題点がすべて改善差されている状況では積極的に推薦する理由はありません。
ATRに対してATEが勝っている部分はほとんど何もありませんので、あえて購入する理由はないでしょう。
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【レビュー】 senfer F05 / KINDEN F05ダブルドライバーイヤホン
総合評価✖
senferのダブルダイナミックドライバー搭載のイヤホンです。
モデルナンバーはF05となっています。
日本のアマゾンではkindenが取り扱って居ますので、欲しい方はアマゾンから購入するのが手っ取り早いです。
【KINDEN F05ダブルドライバースペック】
【KINDEN F05ダブルドライバー音質】
【KINDEN F05ダブルドライバーまとめ】
【コラム】 中華イヤホンの基本的なドライバーの音質について クール・ニュートラル・ウォーム
今回は中華イヤホンの基本的なドライバーの音質について、思うところがあるので書いておきます。
ドライバをはそれぞれ固有の音色を持っているものです。
たとえばクール系、ニュートラル系、ウオーム系などと言われます。
例えばクール系では非常に冷たい音がすることが多く、怜悧で鮮烈な音の感覚が有り、ウォーム系ではとても暖かく少し解像感が抜けたような音に感じる場合もあります。
これは好みの問題なのですが、スーパークールな音等というと音楽的に云えばあまり感心するような音はでてこない場合が多いような気がしています。
スピーカーで例を挙げればモニターオーディオやティールなどはクール系の音色が多く、パイオニアのS-1EXなどはスーパーウォームな音色を持っています。
中華イヤホンを既に50本以上は聴いてきましたが、ある特徴があります。
まず低音側がダイナミックであることからして「低域は強め」である、と云うことがひとつ。
もうひとつはドライバーの固有の音色が「ウォームに傾いている」事が多いと云うことです。
これは他の国産や海外大手のイヤホンを大量に聞かないと中華固有のことなのか判定できないのですが、とにかく中華格安イヤホンはほぼ全部ウォーム系の音色を特徴としています。
これがなぜなのかはよく分からないのですが、音を聞いて判断する限りにおいては、中華格安系イヤホンの固有の音色は「ウォーム/暖色系」だと思います。
せいぜいよくて「ニュートラル」で、ごくわずかに「ニュートラル寄りのクール」があるというところで、現実的に見れば「ウォーム系の音色」が多くを占めているのが現状です。
この為、中華イヤホンにおいては少なくとも格安系の音色は当てずっぽうでも「ウォーム寄り」と云っていればほとんど9割以上の確率で「あたり」となります。
おそらくと云うことでいうのなら、中低域側を担当するであろうダイナミックドライバーがそもそも「ウォーム系統」である可能性がとても高いのではないかと思っています。
帯域の狭いBAドライバーの受け持つ帯域がどこまでなのかは個々のハイブリッドドライバーでも違いますが、基本的に云えばBAドライバーはウォーム系ではないのではないかと思っているのですが、音を聞く限りは全体的な音質はウォーム寄りのイヤホンがとにかく多いのです。
基本的にウォームな音になると「解像度が下がったように聞こえる」場合が多いのですが、それはデメリットではありません。
逆にクール系の音色を持つと「聴いていられないような痛い音」を出すケースも多く、一見解像度が高めに聞こえると云う事にもなります。
なので一概に良い悪いと云うことではないのですが、一部の中華イヤホンを除くとそのほとんどがウォームもしくはウォーム寄りのニュートラル傾向を帯びています。
つまり音が暖かいのです。
特に最近のよく出来たデジタルDAPはもともとが「クール系の音色」を持っている場合が多いので、これらの機器を使っても音色がウォーム寄りというというのはそうとうにドライバー固有の音色がウォームなのではないかと思うのです。
ここから先はあくまで推測となりますが、中低域担当のダイナミックドライバーの帯域バランスが強めにとられている場合が多いので音色が釣られてウォーム系統の音に聞こえやすくなっているのではないかと思ったりもします。
要するに中低域担当の中華ドライバーがもともとニュートラルな物は少なく、音色としては「ウォーム」ではないのかと思うのです。
なので中華格安イヤホンの場合は固有の音色は「ウォーム」もしくは「ニュートラル寄りのウォーム」という前提で理解していてもあながち間違いではありません。
なのでニュートラルのイヤホンがあればそれだけで多少の価値が出てくることも確かではあると感じています。
つまり、以上のことを踏まえれば「クール系の音色を持つイヤホン」の特徴として「音がかなり鮮烈で解像感が高く聞こえる」ということであり、おそらく低域は少なめであると云うことが想像できます。
それが良い音かどうかは別として、中華イヤホンでは稀なケースとなるでしょう
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クールで鮮烈な音のDAPの代表格です。イヤホンなら低域も満足のいくレベルで鳴らせます。ヘッドホンは厳しいです。
【コラム】 イヤホン狂想曲 中華イヤホン・多ドラバブルの時代
イヤホンに関しては、今は完全なバブルの時代だと思っています。
そもそもマーケットは至る所でバブルが発生し、それが弾けますが、今はイヤホンとヘッドホンのバブルです。
当然のことながらバブルの時代は「不必要に価格が跳ね上がる」という現象が起こり、その製品の本当の価値以上の価格が付きやすくなります。
メーカーとしては「それでも売れるので価格を上げる」という当たり前のことを行うわけですが、行きすぎればいつかはバブルが弾けます。
おそらく近いうちにイヤホンのバブルは終わるでしょう。
物にはそれに見合う適正な価値があります。
その価値からどう考えても大幅に乖離しているのが現状のイヤホン、特にタドラといわれるマルチドライバをたくさん搭載したモデルです。
片側6ドライバや12ドライバなどをハウジングに詰め込んだモデルが驚くような価格で売られていますが、一説によればそのほとんどを購入しているのは「日本人」だという説を聞いたことがあります。
あくまでそのように人から聞いただけですが、あながち間違いではないと僕も思っています。
僕はそのような高価な中華イヤホンを購入する気はまったくありませんが、昨今のSNSなどであおられた人々の中には「音と云うよりも見せびらかしたいから」という理由でそういったモデルを購入する人も居るかも知れません。
僕個人の感覚から云えばイヤホンでハイエンドと云えばどう考えても中華製品なら4万程度が上限かなという漠然とした思いがあります。
なぜならゼンハイザーのヘッドホンの名機であるHD650がAmazonで45000円程度、そしてこれを超えるイヤホンはほとんど存在しないと言っても良いでしょう。
その価格を超えたイヤホンがあっても「音で超える」というのは至難の業だと思うからです。
いま中華の多ドライバー/マルチドライバー搭載機は平気で数万円の値がつき、4万越えも珍しいことではありません。
いくらBAドライバーの価格が高いといってもちょっとあり得ないのではないかと思うわけです。
中国人の平均月収は25000円程度と云われている中で、その平均月収の二倍近くになるイヤホンが数多く売られているというのもなんだか解せない話しです。
個人の耳に併せて作られるカスタムイヤホンならまだ話は分かるのですが、汎用品のイヤホンで無駄に価格をつり上げるために搭載したとしか思えないような片側6ドライバーや12ドライバーなどのイヤホンで、果たしてヘッドホンのHD650を音質で超えられるイヤホンがいったい幾つあるというのでしょうか?
おそらくひとつもありません。
要するに「あり得ない価格が付けられたイヤホン・バブル」としか思えないのです。
特にSNSではかなり煽る方も居るようなので、その輪の中に入れば、音を聞くのではなく、あり得ないようなポエムに耳を傾け、思わず散財してしまうと云う事も多いのではないかと思ったりもするわけです。
ですので、今は間違いなくイヤホンバブルの時代だと感じるので、SNSなどで煽られることなく、しっかりと「中華製」と云うことを頭の中に入れた上で判断してイヤホンを購入するのが間違いないと思っています。
少なくとも僕は1万円以上をだすのなら中華はたぶん選択しませんし、おそらくヘッドホンの方を普通に買います。
その方が遙かに良い音を楽しむことができるのは自明なことなので、周りに踊らされることなく、もうすぐおそらくブームは終わるであろうイヤホンバブルの時代を乗り越えていって欲しいと思います。
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【レビュー】 Magaosi HLSX 808 /Codio 021 ハイブリッドイヤホンM-1
【Magaosi HLSX 808スペック】
【Magaosi HLSX 808音質】
【Magaosi HLSX 808まとめ】
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【レビュー】 Tennmak dulcimer
【Tennmak dulcimerスペック】
【Tennmak dulcimer音質】
【Tennmak dulcimerまとめ】
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