【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

【レビュー】RHA CL1 ハイエンドセラミック機とは何か。

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既にディスコンとなっている名門RHAのファーストセラミック機。

 

このセラミックは本来の音を出してやるまでに作法があるので、世の中の大半の人が名門ブランドが調整したセラミックの凄さというのは味わえていないでしょう。

 

この音を聞く限り、セラミックという素材は「単独」で使うべき。

 

元々音色が合わない筈で、なおかつ倍音の出方も大きく違う。

 

そういう意味ではセラミック本来の音を追求するRHAの使いこなしは見事の一言。

 

セラミック機は投資して手間をかけて追求する価値のある音を出すのですが、その音に到達するまでに聞くこちら側にも覚悟が要求されます。

 

 その不親切なRHAの覚悟にこちらも応えてやらなければなりません。

RHAはこちら側に媚びたりはしないので・・・・

 

常に挑戦し、誇り高き場所に立つ、それがRHAのセラミック。

 

それから現行のセラミックCL750も再販状態のようなので、これは1本手に入れておくべき。鳴らし切る覚悟があるのなら。

 

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2019年ベストイヤホンランキング発表 

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一年の節目として、遂にこの時が来ました。

この一年聞き込んだ数々のイヤホンを勝手にランキングするこのコーナー。

 

一年の総まとめとなっています。

 

ノート版ブログ読者にとっては順当なものだと思いますが、奨励賞は意外かもしれません。

 

当ブログは忖度無しのガチなので、例え商品提供されてもその旨明記した上でボロクソなど当たり前。読者から借りても紹介を受けてもダメなものはダメ。

 

音がしょうもないものはもちろんオーディオの最低限のルールを破るものも罵倒してしまう。

 

そんな辛口レビューの集大成がこのランキングです。

 

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【緊急】アマゾンでゼンハイザー599SEヘッドホンがセール中

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【緊急】アマゾンでゼンハイザー599SEヘッドホンがセール中

【緊急】アマゾンでゼンハイザー599SEヘッドホンがセール中

 

大事なことなので二度言いました。

 

先ほど、ノート版読者の方から連絡を頂きまして、なんとゼンハイザーの599SEヘッドホンがタイムセール中。

 

安い!!!!

 

 599SEは天下の599ヘッドホンのアマゾン限定版。

 

つい先日レビューしましたが・・・

 

欲しい人は急げ。

 

  

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【レビュー】intime 轟GO 重低音イヤホン

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SORA lightをレビューしてから随分経ちますが、そろそろ次のモデルに行くかと思ったのでいつもの自作備忘録さんにアドバイスを受け、轟はどうですか?ということでレビューに行くお約束をしていましたが、なんだかんだと他のブランドに浮気をしていたりして、先日、やっと購入できました。

 

こちらのモデルはVST2とかいうセラミックドライバーを同軸で配置しています。

 

正直、僕個人はRHAなどのようにセラミックは「単体のドライバ」で使うべきだと思っていますが、そうしないと中々コントロールが難しいのがセラミックという素材です。

 

音色や倍音が通常のドライバと整合しなくなる部分が出てくるので、それを無理になんとかするよりもRHAのように単体で使ってしまった方がアンプ側での倍音制御が楽になるからです。

 

音色の不統一による問題も発生しません。

 

このintimeと云うメーカー、僕はエントリークラスで戦うべきだと思っていますが、どうにもこうにも価格を上げてきているので・・・最近では実売2万くらいのイヤホンも出しました。

 

こちらの轟も1万円台前半。

 

これまでの傾向からいえば、日本製で1万以上は相当に頑張らないとただただ厳しい。

 

さてどうなることやら。

 

 

 

 

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【レビュー】ゼンハイザーHD598/599の音の正体を明らかにする。

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オーディオ史上に燦然と輝く名機のひとつがゼンハイザーのHD650です。僕も長い間聞き込んでいますが、ちょっとしたクセというか二律背反的な問題を抱えているので、あくまでモニターリファレンスという使い方となります。

 

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ただどういう聞き方をしてもその素晴らしさは色あせることがなく、実に良く出来たものでしょう。ひたすらマニアックな音がするので、実際のところ単に音楽を純粋に楽しむと云う用途では迷いがあるのも事実なのですが・・・。

 

ゼンハイザーの場合、ヘッドホンで真骨頂を見せてくれるというか、ドイツらしい真面目さにプラスしてちょっとした遊び心を入れてくるので、同じように「真面目な日本人」が設計したものよりもやはりベースとなる実力が違うと感じます。

 

そんなゼンハイザーですが低価格ヘッドホンは日本のfostexOEMであり、純粋にOEMされた低価格ヘッドホンの場合ゼンハイザーの音とは云えないのではないかと思ったりもします。

 

そんな中でロングセラーの599の音を650とじっくりと比較しましたので、レビューしておきます。さて、599の音の正体はどんなもので、どのように650と相違するのかというで点を明らかにすることにより、599を解体したいと思います。

 

また599はなぜかゲーミングヘッドホンとして使われる方も多いのですが、簡易的に定位などの出方もチェックしたいと思います。

 

ゼンハイザーHD599。

 

買う価値はあるのでしょうか?

 

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【レビュー】DENON AH-MM400EM密閉型ヘッドホン

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 デノンの密閉型ヘッドホンです。折りたたみ機構を備えているので持ち運びに便利なようにコンパクトになります。

 

昔からデノンのヘッドホンはfostexあたりのOEMを受けていて、ものによっては世界的にも非常に評価が高いのですが、僕は密閉の音というのを認めていないので、やはりどうしても中高音域の品質が下がるのが耐えられず、また低音と云っても量が多いばかりで質が伴いなわないケースも多く、密閉であれば低音域のクオリティはそれ相当のものを見せて欲しい、と思っています。

 

このMM400EMヘッドホンは価格から考えれば「エントリークラス」ということになるでしょう。どこまでがエントリーか正直悩ましいのですが・・・

 

昨今ではブームに乗り、やたらめったらヘッドホンの価格も上がってしまっているのですが、ヘッドホンもまた進化しませんので、15-20万以上のヘッドホンは極一部をのぞいてそのほとんどが「ボッタクリのプレミアム価格」と考えて差し支えないでしょう。

 

イヤホンとは違い、まだ数を聞き込んでいないので価格的な分水嶺がどこにあって、どの程度のクオリティでだいたい頭打ちなのか判然としませんが、ヘッドホンではHD650をリファレンスとしてラックスマンP-1uアンプを使って音の判断をしていますので、そこは明確にしておきます。

 

 

 

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【レビュー】artio CR-M1 スピーカーの音場を再現するイヤホン(爆笑)

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クラウドファンディングで2000万近くを集めたという日本メーカーのartioが開発した「新技術」満載のイヤホンです。

 

2019年11/22日からEイヤで専売が始まるようですが、しばらく前に購入した読者の方から音を判断して欲しいとのことで送られていましたので、聞いておきました。

 

Eイヤ専売というと、かつてR8と云う中華のゴミイヤホンをその恐るべき宣伝力で絶賛しまくり売りまくったという悪夢のような過去があるので、こちらのイヤホンも同じように「売り切る」つもりなんでしょう。

 

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一応、読者の方からこちらのartio CR-M1もノート版にてレビューして欲しいとのことなのでそちらでレビューしますが、できれば「購入予定」の方は目を通していただきたいと思います。

 

一言で云いますが、オーディオには「地道な正攻法」しかありませんので、「新技術を実装」などと云われても、過去100年近く歴史のあるオーディオという趣味で既に音響技術的に新しい発見などあるわけがなく・・・・・

 

このartioと云うメーカーも日本製にしてはラインナップが高すぎ、また謎の仮想音場DSPぽいうたい文句など、正直に申し上げて、怪しさ満点です。

 

それでも音が良ければすべて良しなのですが、そう簡単にはいかないのがオーディオの難しいところなので、実際に聞いたartio CR-M1の音をレビューしたいと思います。

 

LRチャンネルの音を少しずつ左右に流し込む、と云うことですが、この技術は昔からあるものです。確かヘッドホンアンプでもありましたし、ヘッドホンでもありました。

評価されたというのはきいたことがありませんが・・・いつもスグにすたれる「新技術」です。

 

ヒント。

現在、年末のお楽しみ、2019年クソイヤホンオブザイヤーの候補を探しています(笑)

 

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*1:注記 Eイヤ専売ではなく、全国一切販売が始まるようです。

国産イヤホン NOTE版開始のお知らせ 

 

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どうもです。

 

NOTEにおいて「有料版」を開始致しました。

 レビューを新しい形で模索するという事で始めさせていただいていますが、こちらはそのまま粛々と進めていく予定です。

 

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 NOTEの有料版の方針としてはだいたいざっくりと「国産および海外製品」と、つまり中華以外で構成していく予定です。

 

中華系は今まで通りこちらで「無料」ですのでご安心ください。

 

ただちょっとアンプなどでも紹介というか書きたい中華があるのですが、そういった一部の製品に関してはNOTE版というか「有料ユーザー」を優遇していく所存です。

 

NOTE版において個々の読みたい記事を1つ1つ買うよりも「マガジン」として購入してくださった方が後々お得なので、そうして頂けるとこちらも気兼ねなく記事が書けるので嬉しいです。 

 

NOTE版の方もある程度のところでボリュームを分けて行くのが現実的かなと思い始めています。

 

記事数が増えるとかなり煩雑になるので・・・

 

おいおい考えていきますが今は内容の方に注力します。

 

専用アプリはこちらです。ダウンロードすると見やすいです。

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無料posted withアプリーチ

 
 

 

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【レビュー】Final E5000 -finalの聖戦-

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読者の方より3本ほどのwestoneなどのイヤホンを含めてお借りしました。その中の1つがたいして期待もしていなかったこのE5000。

 

理由はノート版の読者の方はよくご存じの通りで、かつてこちらでレビューしたE3000はずば抜けていたが、その後に何本もfinalのイヤホンを期待を持って聞きはしても、そこからはe3000以上の音が出てくることはなく、高評価と云える〇イヤホンはE3000を含めて2本だけでした。

 

ひとつも〇評価すら付かないブランドも多い中で立派と云えば立派ではありますが、finalは特に価格の安いモデルで明確に「手抜き」を行うので、よく吟味しないと単なるゴミも多いメーカーです。これでは粗製濫造したと云われても反論できないでしょう

 

「日本製サウンド」はそもそも音が良くありませんが、日本人の耳というかおそらく中華イヤホンを聴いてみてもアジア人の耳もあまり良くないようで、欧州やアメリカなどの白人国家の「音楽にかける伝統と情熱」という点からみてもオーディオ機器には大きな差が出ることになります。

 

一流という名前だけのブランドも多いのですが、そういったメーカーは容易に「日本向け」と銘打ちこぞって「チューニングを変更」してわざわざ音を劣化させたモデルを販売するので辟易としてしまう。

 

僕は何度も書いていますが、もっとも高い場所で戦うスピーカーなどはどう聞いても欧米列強のスピーカーに対して歯が立たず、そもそもまともに同じ戦場に立つことすらできない。せいぜい安物のエントリークラスで戦うのが精一杯で、音を聞いてもそれは納得するしかなく、イヤホンでもそれは変わることはありませんでした。

 

むしろ聴けば聴くほど絶望するだけで、こんな音ではイヤホンですら世界の一角にすら食い込めないだろうと云うのを身をもって再確認しただけのことです。

 

ノート版の方では初期の頃に「行けるとしたらfinalだ」と期待を込めていくつかを聞き込みましたが、結論は「やはり無理」と言うほかなく、E3000の出来は「単なる偶然」という説に傾いていくしかありませんでした。

 

それで結局スピーカの時と同じ事で、気がつけば「海外製イヤホン」ばかりを聞くことになってしまったわけです。

 

そんな折に読者の方よりE5000を借り受けました。

 

【final E5000スペック】

 

■モデルナンバー Final E5000
■ドライバー 1DD/6.4mm
■感度93db
■インピーダンス14Ω
■周波数特性 不明
■コード長1.2メートル

 

読者様から借り受けたイヤホンなのでバーンインの状況は分かりません。装着感はオーソドックスな筒状のハウジングなので特に問題は無いと思います。

 

イヤーピースもそれほどシビアに合わせる必要はありません。このあたりは詳しくは後述致します。

 

E5000はDAPでの音量が取りづらく、音量をかなり上げる必要があります。このため、横一列で他のイヤホンと帯域バランスなどを比較しづらいところがあります。 X1で他のイヤホンよりも10以上音量レベルを上げる必要があるので、スマホなどの方は音量を取るのが難しい場合があるかも知れません。

 

 

【final E5000音質】

 

基本的な音質はウォーム。帯域バランスはほぼ適性バランスと言って良いと思います。高域側が少し丸まり、低音側がブーミーになっているのはいつものfinalチューニング。

 

低音量は+5.0なのでほぼ録音時適性レベルプラスアルファ程度で非常に良く出来ています。中華から比較すれば低音は大幅に少なく、一般的な日本製イヤホンの低域量と比較してもすこし少ないと云えますが、バランス的には正しいと言えます。

 

このイヤホンはイヤーピースや装着で低音量がかなり変化しますが、基本的なバランスはもっとも少なめに聞こえる位置に装着するのが正しい。理由は残念ながら唯一の欠点で「低音」の出来がそれほど良くないため、このクオリティの低音を無理矢理増やしても結果としてあまり良い事とは云えないと思われるからです。

 

また設計時想定のバランスを崩す意味もありません。

 

低音量にほとんどブーストが掛かっていないこともあり、低音の質がとにかく残念。エッジはボケ気味で階調表現も不明瞭となり、低音自体がかなりブーミーで緩い。

 

E5000は明確に中高音向けのイヤホンで、これを聴く限りはある程度「低音は捨ててかかる」と云うことが必要でしょう。低音向けのイヤホンが欲しければ他のものを探した方がよく、これは音を聞く限りではfinalチューニングの根幹に関わる部分もあるような印象なので、無理に低音を増やそうとやたらと装着位置を奥に持っていったり密閉性の高いイヤーピースを使うと音もバランスも破綻しやすいといえます。

 

音楽のベースとなる低音域がイマイチの出来映えなのはどうにもしようがなく、このおかげで音楽のメリハリや迫力や音のパワー感が薄く感じられやすく、激しいソースでは混濁しやすい場面がでてきます。合わせて高域も非常に穏やかないつものfinalの音なので、全体を見れば非常にマイルドな印象を受けます。

 

ただし、この事がこのE5000の真価というか本質を変えるものではありません。

 

実際のところ、一言で評価するのならE5000の音は全体として実に見事と云えます。

 

finalチューニングの最終完成形の音であり、緻密にしてとても柔らかい。中高音域側の音の出し方は聞き惚れる出来映えで、エッジもとにかく柔らかく、かといって輪郭が熔けてしまうようなものではなく、しっかりとした芯があり、スピーカーの音の鳴り方を彷彿とさせてくれる。

 

ボーカルもいつものfinalなら暴れがあるのが通例なのですが、例外的にこちらのE5000は完璧に近い。ボーカルフラットも一流の詰め方。音色もごく自然でわずかに好ましい質感がうっすらとのり、実に好印象。非の打ち所がない。

 

サウンドの明瞭度が若干低いのはいつものfinalなのですが、これもかなり高い位置で調整されているようで他のfinalイヤホンとは一線を画すでしょう。つまり、finalの音としての音のクリア感や明瞭度はかなり高めで、従来のボケやすく感じることもあったイヤホンサウンドがかなり改善されています。

 

全体的に評すると、低域をしっかりと聞き込むイヤホンではありませんが、帯域バランスやエッジなど含めて日本製イヤホンとして最高峰の出来映えである逸品だと評価します。今のところ、相対評価でも絶対評価でも、このサウンドは誇り高き孤高のイヤホンだといえます。

 

価格は少しお高めだが、この音なら決して高くありません。むしろ納得であり、比較するイヤホンのレベルを考慮するとむしろ安いでしょう。

 

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【final E5000まとめ】

 

基本的にE3000の正統な後継機と云えるでしょう。E3000との最大の違いは「音の明瞭度」で、E3000の音のボケ感というか曇りが気になる方はそれが高いレベルで止揚して解消したE5000の音は気に入ることでしょう。

 

E3000の方が低域が少しだけ多めなので、こういった点でも長く聞き込むとE5000の方に軍配が上がると思います。

 

つまりE3000をすべての項目において上回る。

 

その他finalイヤホンとはそもそもこのE5000は格が違う。低域全体の質が悪いのはそもそもこう言う音なので致し方なく、それでもこの低域のクオリティを持ってE5000を評するべきではないと思います。

 

確かにおそらく人によってはこの柔らかさや低音の質から来るメリハリの薄さで「物足りなさ」を感じることもあるでしょう。派手目でイヤホンイヤホンした音に慣れている方にとっては特にそう感じる場面があるかも知れませんが、その場合は自分自身がまだ至っていないという事を恥じるべきです。この音のクオリティは一朝一夕に簡単に出てくるものではなく、苦闘の果てにやっとその姿を現すものだと思います。

 

E5000の本質は、このイヤホンを持って「欧米の音」に真っ正面から切り込めるだけの質を達成した唯一の日本製イヤホンだという事に尽きる。

日本製サウンドが嘲笑されることなく、世界の本物の一流ブランドと肩を並べて堂々とイヤホンの世界において立つことができたと云うことを証明したことにある。

 

僕はこれまで数々の日本製イヤホンを聴いてきましたが、どれを聴いても満足することはなく、特に「質」とか「音色」という点ではとにもかくにも一流の背中がチラリと見える程度で、それすらSONYのイヤホンでわずかに1本しかなく、それも中高音域に限ってなんとかというだけでした。

 

それがこのE5000では同じ場所にたち、肩を並べて最も高い場所で戦っているように見えます。

 

世界でジャパニーズサウンドと馬鹿にされ、それは音を聞けば馬鹿にされてもしょうがない音しか作れなかった日本が、イヤホンという限られた場所ではありますが、やっと世界に追いついた。

 

finalの独自のチューニングと音響に対する見識と苦闘が遂に実を結んだ瞬間でしょう。

 

日本人としてこのE5000を誇らしく思います。僕は断言しておきますが、この音の出し方や帯域バランス、エッジ、ボーカルのナチュラルな質感など、世界最高峰のイヤホンと肩を並べて戦える。

 

このE5000はこれまで聞いた日本製イヤホンサウンドの頂点であり、唯一無二の到達点であると断言しておきます。本当に立派で見事。日本の誇りであり、同時に日本製イヤホンがエントリークラスでしか戦えないという言葉を撤回します。

 

遂にfinalが日本を代表してその心願とも云える苦難の聖戦を戦い抜き、最も高いその場所の一角に堂々と立った。すばらしいサウンドでした。ありがとうございました。

 

 

総合評価◎ 

世界の最前線で戦える音。E5000の音を持ってfinalの音は完成し、世界の第一線のその一角に肩を並べるに至ったといえる。まさに壮挙であり、厳しい場所に決然と立つ凜として誇り高きサムライを思わせる。まねごとではない柔らかさをもった独自の日本の音。

 

 

 

 

 

 

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【レビュー】パイオニア 密閉型ノイズキャンセルヘッドホン SE-MS9BN 

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オーバーヘッドタイプのヘッドホンですが、パイオニア製となります。

有線/無線両対応となっているので、今流行のどちらでも使用することができます。

 

価格的にはエントリーよりも少しだけお高めですが、ヘッドホンの場合、イヤホンとは違いやはり予算を少し増やす必要があるでしょう。

 

ただ海外製では2-3万も出すとキチンと選べば「それなりのもの」を手に入れる事も出来ますので、激戦区の価格帯でこういったヘッドホンが通用するのかどうか見ていきたいと思います。

 

Pioneer SE-MS9スペック

 

 ■モデルナンバー  SE-MS9BN
■ドライバー 40㎜ダイナミックドライバ
■周波数特性 5Hz ~ 40000Hz Bluetooth接続時:5Hz~22kHz

まずこちらバーンインに2時間以上かけましょう。ヘッドホンとしてはごく普通のバーンイン時間となります。

 

エッジや低音の質、バランスなどが大きく改善します。

 

こちらはノイズキャンセルヘッドホンとなります。Bluetoothとしては接続性も良好で距離も長めで安定しているでしょう。

 

対応コーディックはSBC/AAC/aptX/aptXHD対応です。

 

装着感は軽く良好。

 

Pioneer SE-MS9音質

 

基本的にアナログアンプで音質評価をいたします。そのことは前提として理解しておいていただければよろしいかと思われます。ヘッドホンあたりになるとものによっては低音の駆動力が若干足りなくなるものも出てきますので、そういった事を事前に回避するという事もあり、アナログの音で評価を進めたいと思います。

 

もし音を聞いて輪郭が緩みがちであったりすればその都度デジタルで聞き直してどちらで評価するか考えますが・・・。

 

まず「有線」での音ですが、音はかなり明るめとなっています。帯域バランスはいわゆる重低音モデルの音で+7.0程度なので、かなり低音がブーストされていると考えてもよろしい。

 

低音のエッジは良好です。ふくらみも少なく意外にしっかりとしたもので、階調表現もよい。敢えて言うのなら「低音向け」という事になるでしょう。

 

ところが中高音域がメチャクチャな音で、特に倍音がなぜかかなり強調された挙げ句の果てに勝手に付加される傾向がありとても聴いていられるようなレベルの製品ではありません。

 

ボーカルフラットは並。なんだか音色もおかしく、音が非常に安っぽい。

 

エッジは良好ですが、音の出方が全体的におかしい。

 

分離も悪く、明瞭度も非常に低く、有線の音は評価に値しません。

 

全体的にいっても「これは音ではない」という位の代物で、耳がおかしくなりそう。

 

【Bluetoothの音】

 

こちらのヘッドホンはノイズキャンセル付きとなっています。それはよいのですが、電源オンと同時に「ノイキャンモード」でスタートするので、ノイキャンが必要ない場合はいちいちボタン操作しないとなりません。

 

このノイキャンが恐ろしく性能の低いもので、本当にノイキャンなのかどうなのか疑うほどのレベルの低さでもうどうにもなりません。

 

BOSEのノイキャンを100とした場合、こちらのノイキャン性能は30くらいかもしれません。もしかするともっと性能が低いかも知れません。買うに値しないというか「ノイキャンつき」と云うのがおこがましい。

 

ところがノイキャンモードを切ると突然音が良くなります。

 

有線の音は何だったのかという位に音が変わって、至って普通の音。まず帯域バランスでいえば低音が減少してブースト量は+5.5から6.0付近まで下がってバランスが良くなります。

 

もともとこちらの低音はエッジや階調表現などがなかなか良かったのでそれが更にバランス良くなる感じで好感が持てるでしょう。

 

あくまでBluetoothの音ですが、有線の音やノイズキャンセルの音がびっくりするほど悪かった分、これが本来のパイオニアのチューニングだと確信しました。

 

Bluetoothの音なので有線の音の良いものにはとても適いませんが、Bluetoothとしてノイキャン無しで聞くのなら、全体的に音の出方はジャパニーズサウンドといえるのですがこれなら納得です。

 

倍音も適性で音色もグッと落ち着いて普通に鳴ります。

 

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Pioneer SE-MS9まとめ

 

有線の音はもうお話になりません。

あまりの酷さに涙が溢れてくるレベルで、とてもこれではまともに音を聞いていられません。

 

そもそも妙な倍音の強調と云うよりも、まったく新たに付加されてしまうのでそれがかなり酷いといえます。この時点でまともに音を聞いていられるような代物ではなく、このヘッドホンしか持っていないのならまぁ「耳が慣れる」程度で何とか聞けるくらいの代物。

 

ここまで倍音が酷いともうAVアンプかというくらいのものです。

 

それ以外にも帯域バランスや音の出方を含めてあまりにも酷い。

 

ちなみに有線ではアンプをデジタルにしてもこの酷い音が変わるわけもなく・・・そもそも「これほど酷い音」は滅多に聞けないレベル。

 

密閉タイプという事を考慮してもちょっと理解も納得もできません。

 

そこで、有線では頭から投げ捨てるレベルの製品だとはいえ、チェックのためにBluetoothで接続すると不思議なことに「かなりまとも」。

 

そう。

 

このヘッドホン、そもそもの音決めがBluetoothで行われているわけで、有線はオマケと云うよりも「これならBluetooth専用」として売り出した方が良かったというヘッドホン。

 

何をまかり間違ったのか「有線にも対応」であるので、僕のように間違えて聞いてしまうと「最悪の音」が待っています。それこそ全部がデタラメの音。

 

と云うわけでこのSE-MS9は「Bluetoothのみ」で聞くことが正しい聞き方となります。

 

ただし、そのBluetoothも「ノイズキャンセル機能」があまりにも効きが弱く、ほとんど効いているか効いていないのか判別が難しいレベルで、これをノイズキャンセルというのは間違っているのではないかと言う程度のものです。

 

つまり、こちらはBluetooth専用ですが、ノイキャンではありません。確かにノイキャンモードにするとちょっとボーカルなどを含めて歪みがでで音がおかしくなりますが、そこまでしても肝心のノイズキャンセルが「弱すぎる」のであまり意味はありません。

 

と云うわけで有線の音は最悪に近いデタラメな音で、なおかつBluetoothのノイキャンもノイキャンというのが憚られるほど効きが弱く、パイオニアはなんでこんなものを売りだしたのかよく分からない製品ではあります。

 

うーん。

 

まぁノイキャンを使わないBluetoothだけなら、ちょいと低音がブーストされたバランスなだけで「Bluetoothなら普通」ではあるのでこのヘッドホンの味のひとつである密閉特有の良好な低音を楽しむものでしょう。

 

総合評価△  

有線としてもノイキャンとしてもダメすぎる。Bluetoothとしての評価はサンプル数が少ないので敢えて△としておきますが、良好な低音をベースとして悪い物ではありません。買うのならノイキャンを切ってBluetooth専用として割り切りましょう。

 

 

note.mu