【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】パイオニア Pioneer SE-CH3T 【奨励賞受賞記念】

 

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ノート版2019年イヤホンランキングで、低価格部門で奨励賞を受賞したパイオニアのSE-CH3Tです。

 

何とか日本製イヤホンを盛り上げたい、などという大それた野望はありませんが、少なくとも帯域バランスが大きく低域過多に傾き、音を派手にして誤魔化し、1BA+1DDという2ドライバ構成で大した音も出せない中華を聞くよりも、できれば「まともな日本製イヤホン」を聞いて欲しいと言う願いから、この記事も無料版の方に公開致します。

 

これもひとえに支えてくださるノート版読者のおかげだなと感謝しつつ、出来ればこういった低価格ながらも「まともな」イヤホンがもっと盛り上がって欲しいと思います。

 

ハッキリ申し上げて、実売2千円台という驚異的な安さながら、このパイオニアの低価格イヤホンはかなり良いもので、何よりも低音過多にならず、3千円以下ではゴミしかないという日本製イヤホンでは異例の出来の良さ。

 

細かく聞けば当然不満もあるでしょうが、では3千円以下でこれだけまともなイヤホンを他の日本メーカーが出しているかというと答えられる人は少ないのではないかと思います。

 

Pioneer SE-CH3T。

こんなに安いのに、こんなに頑張っているのも中々珍しい。それでいて日本製イヤホンならではの真面目な音を実現したもので、3千円以下ではダントツの出来映えで、できれば初心者こそ、ワケの分からない派手な中華ではなく、こういったものからイヤホンに、オーディオに取り組んで欲しい。

 

最後に、こういったイヤホンはスマホではなく、ちゃんとしたDAPを使って欲しいのですが、学生さんなどは後の楽しみという事でも良いでしょう。音がキツいと感じる場合、とくにそうです。

 

それでは、お楽しみください。

  

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以前聞いたパイオニアのCH9Tの自社開発ドライバに「可能性」を見たので、パイオニアには興味を持っていました。

ただ国産の格安系のイヤホンはどこかしらに問題があり、どれを薦めるのもイマイチで3000円以下で探すのなら帯域バランスなどは正しくはないが中華から物色するのが選択としては面白い、と云うことになります。

CH3は大手ブランドの格安イヤホンとしては異例の新素材ドライバーを使っていて、デザインも奇をてらったものではないオーソドックスなのも好印象だったので購入してみた次第です。

 

【Pioneer SE-CH3T スペック】

モデルナンバー  Pioneer SE-CH3T
■ドライバー 1DD/5.5mm グラフェンコート
■感度102db
インピーダンス16Ω
■周波数特性 8Hz ~ 40000Hz
■コード長1.2メートル

ハウジング外径6.8㎜の小型ハウジングを採用。装着感は非常によい。スペックの下側8hzからというのは非常に疑問。別に出ていないわけではないと思われるのですが、聞こえにくい。

グラフェンコート採用という事ですが、バーンイン開始直後の音色が独特で、ユニークな音色を持ちます。10分ほどで収まるので、バーンイン全体では30分も回せば十分かと思われます。

ケーブルのタッチノイズが非常にうるさいです。

 

【Pioneer SE-CH3T 音質】

 

ドライバーはウォーム傾向を帯びています。少し暖かい音質でしょう。

帯域バランスは完全な中高音域向けですが、価格を考えると非常に素晴らしい。低音側、特に重低音とそれに近い音が極めて出にくいのですが、バランス自体はモニター系リファレンスを彷彿とさせるもので、本当に良く出来ています。

低音系は50hz未満の部分の音が少し出にくく、低音の下側がしっかりと出てこないところがあるので低音が少し軽めになります。低音のエッジそのものは量を考えれば納得と言いたいところですが膨らみは結構大きくて緩めではあります。

ボーカルフラットは中の上。音色もナチュラルでそれなりに詰められている音、どんな音源でもキチンと前に出てくるので十分です。

エッジの出来映えもとても良い。特にエッジうんぬんの前にこのCH3は音が柔らかい。とても柔らかいチューニングが施されていて新素材にありがちな音の不必要な鋭さが押さえ込まれていて非常にレベルが高い。

強いて言うのならカルボアイの音を重低音系を少し減らしてエッジのレベルを上げて音を全体的に柔らかくしてボーカルを前に出させたかのような音。この音だと高域系もフラットもしくはハイ下がりではないかと思われる音なのですが、本当に素晴らしい出来映え。

最後に重要な使いこなしを書いておきます。

このCH3は小音量に極めて弱く、ガクンと分離が落ちます。もともと音が柔らかいイヤホンなので分離の性能が高いというわけでは無いのですが、それでも小さな音量時には分離が極端に悪くなる傾向が見えます。

最高の音を出すためにはちょっと高めの音量で楽しむ事が前提です。これはとても大事なことなのでCH3を使われる方は常に少し大きめの音で楽しむ事を推奨しておきます。ちなみに分離が落ちて、音が全体的にボケているときはもう少し音量を上げて様子を見て下さい。

 

【Pioneer SE-CH3T まとめ】

このイヤホン、小音量に極めて弱いので音色やバランス、また分離なども大きく劣ってしまうのですが、音量高めの場合の性能は驚くべきもので、おそらく国産の3000円以下のイヤホンでは今まで聞いた中ではもっとも良く出来た音です。

国産で3000円以下というとどれもこれも碌でもない出来で、ALPEXの1000円イヤホンが比較すれば最も良く出来ていたわけですが、パイオニアのCH3はそれを凌ぎます。

中華を含めてもこれほどリファレンスに近い格安系イヤホンでフラット系の音はほとんど聞いたことがないので、ちょっとした衝撃がありました。

このイヤホンは完全なモニター系イヤホンで、そのバランスの良さ、チューニングの確かさなど自信を持って推薦しておきます。

ドライバーというかチューニングというかが極めて小音量に弱いのが難点ですが、キッチリ音量高めに取った音は極めてレベルが高い。

もちろんその音は音色のグレードが高いという訳ではないのですが、3000円以下のモニター系の音と考えると異例の出来の良さ。価格は高くてもリファレンスと言えるイヤホンは少ないので、このCH3は数少ない本物の低価格リファレンス系イヤホンとして使えるでしょう。

総合評価〇 (音量高めの場合)

追記

この価格ならもっと評価されても良いイヤホンです。音の傾向がそのままモニター系なので、カルボアイとの比較をもう少し詳細に行っておきます。

【低域】

量はカルボアイとほとんど同レベル。エッジの出来映えとタイトさ、また低音を構成する帯域の下側がカルボアイの方がしっかりとしているので低域の出来映えそのものはCH3の方が劣るでしょう。重低音もカルボアイはまともに表現できませんがそれよりも更に劣るでしょう。

【中域高音域】

この部分に関して基本的な音質はCH3の方が優れています。そもそもエッジの出来映えで言えば極めて日本的な音を出すカルボアイがちょっと酷すぎるのですが、CH3はかなりエッジがマイルドです。全体的に非常に音が柔らかいのですが、これは高域側がかなり落ち着いた音を出すのでそのせいもあるかと思います。

ボーカルもCH3の方が前に出ます。

ただし、分離に関してはカルボアイよりも劣ります。音量を大きめに取ると遜色なくなるのですが、それでも分離が弱いように感じる場合、音がもともと柔らかめなのでそういう風に感じてしまう、という事が大きいかと思われます。

総体的に見て「低域側が弱い」という事を除けば、よりフラットな特性を持つのがCH3であると思います。この為、音がちょっと地味目に感じますが、特性の良さは3000円以下ではあり得ないレベルであると判断します。試聴できる方は一聴する価値はあるでしょう。ただし、音量は高め高めから始めて徐々に落としながらテスト試聴すると良いでしょう。

 

パイオニア Pioneer SE-CH3T イヤホン カナル型/ハイレゾ対応 ブラック SE-CH3T(B) 【国内正規品】

パイオニア Pioneer SE-CH3T イヤホン カナル型/ハイレゾ対応 ブラック SE-CH3T(B) 【国内正規品】

  • 出版社/メーカー:イオニア(Pioneer)
  • 発売日: 2018/03/09
  • メディア: ホーム&キッチン