【レビュー】パイオニア SE-CH5Tとパイオニアという会社
パイオニアというとアメリカ製のスピーカーを聴いた創業者が「いつか必ず自分の手で純国産のスピーカーを作りたい」との思いから始まった会社です。
日本メーカとしては非常に珍しいスピーカーに対して誇りのある会社ですが、問題なのはその思いに反して「大した音は出せない」という理想と現実が乖離しているそんな会社。
思いは分かります。創業の強いその信念も分かります。ハイエンドに挑戦するその気概も買いたい。ただ、音に対してその思いがまったく現れず、世界を相手にはとても戦えません。
僕は元々日本製の音も世界に通用するはずだとオーディオでオールジャパンを追求していた人間ですが、その過程でパイオニアのS-1EXというスピーカーも購入して使ってきました。AVアンプではスサノオも発売と同時に購入したものです。
すべて「いつかやってくれるだろう」という思いがあったからです。
S-1EXが発売したときには狂喜乱舞したものです。遂にパイオニアが本懐を遂げに来た、と。本気になるのをどれだけ待ったことか。
このS-1EXは大評判となり、評論家も絶賛していたものです。
購入時に一度視聴しましたが、一抹の不安を感じたのも事実ですが、パイオニアが世界に殴り込むというのなら、どうであれ僕も一緒に行こうと思ったものです。
でも、自宅で聴いたその音は・・・そこから出てきた音は「どうにもならない絶望的な音」でしかありませんでした。
S-1EXは世界などとても目指せないチグハグな音でした。スサノオのAVアンプの低音も聴くに堪えない音が出ていました。ちなみにAVアンプはフラグシップでしたが、マランツ以下の音で・・・。日本製のアンプで音がおかしいなどと云うのは滅多にないのでコレには辟易したものです。
それでもサラウンドが良ければまだマシですが、それもヤマハに遠く及ばず・・・。
アンプはまだいい。でもスピーカーがダメなのは許されない。なぜならスピーカーで世界を目指す事で始まった会社なのだから。
それがTADドライバーを使ってあの程度の製品しか作れないのではお話にならない。そもそもTADドライバーもあの音では頂点を目指すのは難しい。ただでさえ音のハーモニーを作るのは困難なのに、じゃじゃ馬のような音を出してしまう。
結局、S-1EXは動かないウーファーとデタラメなチューニングに1年ほど四苦八苦して鳴らし切るところまで持っていきましたが、「こんな音ではお話にならない」と見切って、その後、オールジャパンを辞め、海外製スピーカーに望みを託す契機になったスピーカとなりました。
さて、パイオニアのイヤホンと云えばこれで3本目となります。CH3とCH9と聴いてきましたが、今回はちょうど中間の価格となるCH5です。
NOTE版の方でどちらもレビューしていますが、それはそちらを参照していただくこととして、CH5はパイオニアの自社開発ドライバーを搭載していて、より価格の高いCH9と同一ドライバーです。
デザインも同じようなものなので音の違いはチューニングの違いということになりますので、CH9のレビューを読まれた方は「パイオニアドライバーの可能性」というのは憶えていてくれるかと思います。
そういう訳でCH5を見ていきたいと思います。
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