【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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デノンの凋落

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オーディオメーカーと云うのは、そう長くは持たないのは歴史が証明している。といっても、もともと企業の寿命は30年ほどだとは云われるので、オーディオに限ったことではないのだが、時代の趨勢を見誤ると更に短くなる。

 

日本を代表する企業のインデックスである日経225も、50年間という長期のスパンで見れば約半数が入れ替わっているのを見れば、ようは企業も1/2の確率の丁半博打だとも云える。

 

実際、100年以上の歴史を持つ企業の大半は日本に存在するが、これは比較的国内が歴史的に見て安定していたことによるものであって、世界的に見ても希な現象だ。

だからというわけでもないだろうが、日本人はどうも「企業」が永続的に活躍するという幻想を抱きやすいと思う。

 

もう一度云うが企業の平均寿命は約30年程度だ。

 

これ以上生存するためには時代の潮流を見抜き、それにうまく乗っていく必要がある。

言葉にするのは簡単だが、実際は非常に困難だ。

 

例えば現在進行形では、日本の自動車産業が危険水域に達している。世界で戦うことの出来る誇るべき産業全体がいま、水没の危機の瀬戸際であるが、現況を垣間見る限り、おそらく日本は勝てないだろう。

 

石油を使った内燃機関は開発するのに長い時間がかかる。逆に言えば一端エンジンを開発してしまえば「既得権益」と化して身を守ってくれるのだが、パラダイムシフトが起こるような情勢では、時代の波を読み誤ることが多くなる。

 

EV化への進展が目前まで迫っているのに、これまで内燃機関に投じてきた莫大な資金と人材の転換がうまく出来ないのだ。

 

だからトヨタの社長のようにいまだに「哀れな正論」を吐いているような事になる。

 

僕は昔からミッションの原付バイクをこよなく愛しているが、排ガス規制の名の下にとうの昔に2ストロークエンジンは絶滅し、いまや小排気量4STエンジンですら危ない状況だ。

 

バイクの小型エンジン、特に4STエンジンはもともと非常に優れた燃費性能を持つ。スーパーカブの50ccエンジンは実燃費で50キロを超えるわけだが、欧州の制定した排ガス規制はドンドン厳しくなり、クルマよりも一足先に内燃機関が絶滅しそうな勢いだ。

 

これを見ていればEV化の波はもう止まらないことに気がつく。

 

今日本が向かうべきはEV充電設備の拡充である。補助金を出しまくってマンションや戸建てにEV設備を投入する必要がある。

 

いまだにEVは寒冷地では役に立たないとか、充電に時間がかかるので普及しないとか、トータルで見れば環境コストが減少しないとか、そんな正論はどうでも良いのである。

 

世の中を動かしているのは正論ではない。欧州がEV化への舵を切ったので道はもうそちらにしか続いていない。

 

このままいくとトヨタもそう長くはないだろう。

 

トヨタの失敗は長く実績を積み上げてきた「内燃機関の成功体験」がその足を引っ張った事による。

 

振り返ってオーディオを俯瞰してみれば、デノンの凋落も似ているところがある。

 

据え置きオーディオで成功を収めた分、スマホの時代のポータブル傾向を完全に見誤った。またあれほど優れていたデノンのDVDの映像再生デバイスなどもBDや4Kの時代になってほぼ姿を消してしまった。

 

これはストリーミングが主流になったのも大きいのだが、実はBDの時代が到来したその時既に「映像再生デバイス」がDVDの時代のように「機器の値段で差が付かない」ことに僕らは気がついていた。

 

要は高い機器も安い機器も同じような絵を吐き出したのだ。

 

まるでレコードからCDプレーヤーに変わったときと同じようだった。

 

CDプレイヤーは随分と長い間消費者を騙し続けたが、視覚で品質差が一目瞭然の映像デバイスではそうは行かなかった。

 

既にその時不穏な兆候は出ていたのだが、スマホやネットストリーミングが主流になってとどめを刺した。

 

あれほど優れたアナログデバイスを出し続けたデノンもデジタル化という時代の波を読み誤った。後は凋落する一方であろう。

 

だがしかし、デノンの最大の失敗は今現在の現役のサウンドデザイナーが無能という事に尽きると思う。