【レビュー】KZ ED16 ハイブリッド
KZ ED16です。
1DD+2BAのイヤホンで、ここ最近のものではZSRと同じ構成となります。
ZSRのDDがかなりの粗悪品だったので愕然としましたが、こちらもたいして期待することなく、当たりだったらラッキー位の気持ちで購入しました。
【KZ ED16スペック】
【KZ ED16音質】
ドライバーはニュートラルに寄っていますがわずかにウォーム傾向を帯びています。
帯域バランスは低域がちょっと強めとなります。
どちらかと言えば「低音向け」のイヤホンでしょう。
ボーカルの特性は「並」ですがウォームドライバー特有の温かみが声に乗るのでこのあたりは高評価。
その質感はちょっと独特なものがあるのですが、味として評価できるのでポイントが高いです。
明瞭度は平均的で、音のクリア感もそれなりでニュートラルからウォーム系統のイヤホンの音としては合格点を出せます。
特筆すべきところは音のエッジです。
明瞭感などを前面に出さない分極めて優しい輪郭を描くので、かなり聴きやすいイヤホンとなっています・・・が。
このED16は、ドライバーの破綻がかなり早く、音量を上げていくとES3/4よりもかなり早いポイントでドライバーが持ちこたえられなくなります。
こういった傾向を帯びたイヤホンは「小音量」に強いのですが、ED16はその傾向を踏襲していて、普段から小音量で聴かれる方にはかなり良い選択となります。
そもそも小さな音量だと帯域バランスが適正に落ち着いてくるのでこちらのED16に関しては小音量時の音の評価はかなり高いと言わざるを得ません。
重低音域は不明瞭なのですがその他の低音域のエッジや階調表現もかなり高めなところがあるので意外な良品だと判断しました。
特に小音量時の低音の階調は素晴らしいところが見受けられます。
ここからはちょっと問題点となるのですが、ED16は非常に音がやかましいイヤホンです。
エッジも柔らかいし、理由がよく分からないのですが、中高音域がとても騒がしいところがあり、これが聴いていてかなり疲れる要因となります。
BA部分に関わる音なのでたぶんBAの問題でしょう。
かなり惜しいところです。
【KZ ED16まとめ】
評価にとても迷ったことは事実です。
最初の感想は「意外に出来が良い」というもので、当たりの予感がある音質でしたが、聞き込むにつれて細かなところの不備が顔を覗かせてくるので微妙な評価になりました。
特に音質のところでも書いた「中高音域が騒々しい」というのが思いのほか我慢できず、この点をどう捕らえるかで評価が変わってしまうイヤホンです。
エッジの出来もかなり良く、基本的に小音量で楽しむイヤホンで、ATRよりももう少しウォームな音を好まれる方には好適でしょう。
音量上げ気味に耐えられないドライバーなので小音量で聴く事が前提なら帯域バランスもエッジも予想外に良いので十分に〇評価できるのがこちらのED16となります。
ただその場合でも「音がやかましい」というのはハッキリと前に出てきてしまうのですが、小音量であれば幾らかなりを潜めるのでその点に期待して・・・変則的な評価となりますが。
総合評価〇(小音量時) 大音量時 △
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