【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】 KZ BA10  AS10のハウジング違いというマルチBAイヤホン

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先般発売されたKZ AS10とまったく同じドライバ構成のBA10となります。

 

発売時期も近く、AS10発売直後に近いタイミングでBA10は市場に投入された、ようするにハウジングとドライバ配置のみを変えただけのモノですが、当然のことながらチューニングも変更してあるはずで、AS10の後継という位置づけでは無く、「亜種のひとつ」と考えられます。

 

この点においてはAS10との音の相違にフォーカスする以外にはなく、その点がどのようになっているのかをお伝えするべきでしょう。

 

ただ、この手の後継機というか「亜種」に関しては、一部レビューなどが「正統な後継機」だの「音が更に改善」だのと意味も無く「あおり立てる」のが目に見えている訳ですが、後に発売されたイヤホンが「前機種」を上回るなどという保証はどこにも無く、その点は注意を要します。

 

アフィリエイターにとってはこういう価格がすこし高めなイヤホンが次々に投入されるような状況は「好機」とも言えるのは確かで、特にKZのような知名度がある場合、音の判別がつかない初心者ユーザーを餌食にする格好の機会であるとも言えます。

 

またKZなどのアマゾンレビューは販売店の工作でかなり汚染されていますので、その中身もまたまったく信用なりません。

 

【KZ BA10スペック】

 

■モデルナンバー KZ BA10
■ドライバー 5BA high30095/2 mid&high31005/1 mid296898/1 low22955/1
■感度105db
■インピーダンス14Ω
■周波数特性 20Hz ~ 40000Hz
■コード長1.2メートル

 

分解図を参照する限りでは背面の巨大なエアポートは本当に穴が開いているようです。

ドライバーはAS10とまったく同じ。

 

各種スペックもAS10とまったく同じとなっています。

 

やはりAS10とのハウジングとチューニング違いという位置づけのイヤホンでOKでしょう。

 

こちらはどういうわけなのかバーンインを1時間以上行った方が良いようです。音の濁りが多少改善されます。

 

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【KZ BA10音質】

ドライバーは完全な「スーパーウォーム」

かなり激しく音が暖かいので注意が必要です。

 

一言で言うとAS10の音質を極端にウォームに振った「低域ブースト版」。BAでよくここまで低音が出せるなと言うくらいに低音はよく出てくるようになっています。

もう籠もる手前と言うよりも曲によっては籠もります。

 

低域は基本的に過剰な量の問題となりますが、やはりちょっとBAでは無理があるのか質も余りよろしくなく、エッジはボケ、大きく膨らみ気味です。

 

中域への被りも曲によっては発生します。

というよりも低域ドライバが動き出すと常時微妙に被っています。

 

中高音域はそれ単独で聞くのならAS10よりも聴きやすくなり、明瞭度を落として音を少しマイルドにしたようでAS10よりも遙かに聞き安くなっているのですが、音が濁っていて、独特なカラー乗るので極めて惜しい。

 

ボーカルフラットは中の上でこのあたりはAS10とまったく同じですが、質が少し変わっているのでかなり優しい音にはなっています。

聞きやすさという点ではある意味AS10以上ではあるのですが、低域からの被りなどがあり、また例え被りが無くても音質がやはり少し濁っているのでその点でも問題があります。

また帯域バランスの低域過剰の問題でボーカルが少し引っ込みます。

 

BA10の音質をAS10と比較してまとめてしまうと、低域側にスーパーブーストチューニングを行い、中高音域をスーパーウォームにしてエッジを優しく改善した物だと言えます。

 

そういったキャラクターを持つイヤホンなので通常のソースで確認すると、確かにAS10よりも高評価する人が出てきても何らおかしくはないのですが、やはり低域の過剰ブーストはかなり酷く、看過できるものではないので中高音域がAS10よりも優しく聞きやすくなっているとは言え、この低域ブーストではイヤホンの完成度としてはちょっと厳しいでしょう。

 

 

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【KZ BA10まとめ】

低域過剰が酷すぎてお話にならないチューニング。購入理由は微妙でしょう。

 

主に低域にフォーカスした音になっているのですが、完全な過剰ブーストなので帯域バランスなどを含めてちょっと厳しい。ZSAを思わせるような低域の量です。質もまたかなりイマイチ。

 

そもそもAS10最大の問題が「低域の量の少なさとパワー感の無さ」であったわけですが、BAなのでこの音は当然と言えば当然で致し方ない物だと言えます。

それでもシングルBA機などに比較すると少し向上しているのは確かだったわけですが、更にDDに近づけるべく、低域を改善しようとしたと云うことで間違いないでしょう。

 

そこで量はブーストしてごまかし、輪郭のセッティングにエアポートを利用したわけですが、もともと難しい事を小手先で実現しようとしても無理なわけで、低域はエッジがかなり甘く、輪郭はAS10とほぼ同じだが量だけが異様にブーストされたイヤホンとなってしまったわけです。

 

もともとのAS10が中高音域に限ればフルBAドライバ機としてはエッジが少し尖るが明晰度の高い異例なほど良く出来ていた音がしたのに、こちらのBA10では中高音域がかなり聞きやすくマイルドになっているとはいえ、ちょっと音を濁らせてしまっているのでその点でも厳しい。

 

KZもBAの低域に問題があることは認識しているわけで、そこを安易に何とかしようとしたというのももちろんなのですが、この音ではおそらくドライバーから作り直さなければならなかったのはAS10の低域で明白でした。

 

ですがそういった方法はとらずに極めて安易に同構成の同ドライバでAS10の開発費の回収を目論んだというのが正しいのかもしれません。

これはZS5が売れまくった後に同じようにエアポートの大きいZS6を「劣化版」としてマーケットに投入してきた状況とよく似ています。

 

あのときにKZは味を占めたという事になるのでしょう。

 

今回も同じような2匹目のドジョウを狙ってきたのがBA10で、中域がマイルドで聞きやすくなったと云うこと以外は完全なAS10の劣化版となり、買うだけ無駄と言えます。

少なくとも中高音域がAS10のクオリティを保ったまま低域を少しブーストさせた程度でも良かったと言えるのですが、それでは「差別化」出来ないと読んだので「低域に超絶ブースト」をかけてきたのでしょう。

意外なことに中高音域はより聞きやすくはなっているのですが、このあたりも曲によって明確に発生する音の濁りで評価を落とさざるを得ません。

 

このあたりのことを考慮すると低域の超絶ブーストが気にならないという方以外は特に買う理由は無く、AS10の方を購入して中高音域を楽しむべきと云うことで・・・。

 

総合評価✖

 

 

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