【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

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【レビュー】KZ ZSX 最新12ドライバ機の音

 

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 どうもです。

本当にお久しぶりのKZイヤホンレビューとなります。

 

特に思うところも無いのですが、ノート版で散々と国産や海外のイヤホンを聞きまくっていたら中華にすっかり興味を失っていました。

 

最初に申し上げておきますが、こちらの無料レビューも支えてくれているノート版読者の方と一緒に書いているくらいのつもりですので、そこのところがご理解いだけないというか感謝を気持ちがない場合、ここで去っていただいて結構です。

 

これはこれ以外の記事もすべて含めてそういうことなので、支えられているので書くことが出来るというのは大前提でそこのところはご理解していただきたいと思います。

 

と云うわけでKZです。

 

KZの最後が確かZS10proだったと思いますが、悪くは無いけどこの音にはもう飽き飽きしてお腹がいっぱいになったというのが本当のところです。似たような音ばかりになってしまっていて、特に一線を越えたハイクオリティな音がするわけでもなく、価格からすれば質は低いが多ドラが手に入ってお買い得で明瞭度が高いとかそういう音です。

 

中華イヤホンはここ数年で一気に実力が向上しましたが、では今後もこのペースで進化し続けるのかと云えばそんなことは絶対にありません。

 

そろそろ打ち止めでしょう。

 

 

ここで少しおさらいしておきますが、KZは2018年初頭頃より音が変わっています。まずひとつはボーカル域の特性が格段に上がったこと。もうひとつはウォーム系の傾向からニュートラル・クール系の傾向に180度近く音質が転回しています。

 

ボーカル特性の向上に関しては単純に実力の向上ですが、クール系へのベクトルの転換に関しては好みの問題です。また、多ドラを取り扱うようになって、ネットワークのチューニング技術も上がっています。

 

ただ当然完璧ではなく、詳細に聞き込むとやはり少し顔を覗かせますが、多ドラでこれならもう十分でしょう。

 

こう考えるとやはり2017年の年末当たりから2018年初め頃に社内的な何かがあったというか音決めの担当者が変わったとか、そう言う事は考えられます。基本的なベースの帯域バランスなどは同じなのですが、確かに大きな変化が音に感じられるのは間違いないでしょう。

 

あとはKZ、毎度のこと当たり外れが大きい。個体差の話しではなく、モデルごとの出来不出来がとても大きい。ダメなモデルはトコトン碌でもないので注意が必要です。特に価格の安い2ドライバ当たりはそう感じることが多くなります。

 

こう云うダメなモデルの判別が付かないとゴミを買うことになるのでそれだけは避けてください。

 

【KZの多ドラの共通の音】

 

ここでこれまでの経験と蓄積を活かして、KZの多ドラの特徴について前提として書いておきます。これは2018年以降に発売されたオールBAを除いたKZの多ドラすべてに当てはまるので知識として入れておいていただきたいと思います。

 

■クール系の音

全部同じ傾向の音なのですが、基本的にニュートラル寄りのクール系の音となっています。例外はありません。

 

■中高音域を受け持つBAの音

基本的にKZの開発したBAは単独ではそれほど優れていません。多ドラになるとBAの傾向が直接的にそのまま出てくるので「高解像度」に徹底的に振った音になります。BAは優秀なブランドが1BAで使いこなすと極めてナチュラルで繊細さを持ったDDのような音になりますが、KZのBAはそのまま出来るだけすべての音を制御することなくほとんど無秩序に出力してしまう傾向があります。

特にBAの多ドラはその傾向がより顕著になります。KZ唯一の例外はオールBA機となるAS系のみが違う出力傾向を持ちます。

 

以上のことはKZの1DD+5BA以上のすべてのイヤホンに共通した傾向となります。

なのでKZの多ドラはどれもこれも非常に似通った音質傾向を持つ、と云うことが云えます。

 

 【KZ ZSXスペック】

 

■モデルナンバー KZ ZSX
■ドライバー 1DD/10mm 5BA/中高音域*2 高域30095*1

■感度111db
■インピーダンス24Ω
■周波数特性 7Hz ~ 40000Hz
■コード長1.25メートル

 

5BA+1DDなのでいつものKZの多ドラ構成。中華BAはイマイチ能力が低い音がするのでその点が懸念点でしょう。

 

バーンインは念のために30分ほどほど回せば十分かと。DD である低音周りを含めてあまり変化を起こしませんが、鳴らし込み初期において全体的に音が若干曇るので、この曇りが取れて明瞭度が本来の意図した音になるまでが目安となります。

 

 

【KZ ZSX音質】

 基本的にKZの多ドラの音そのものです。故に、ドライバーはニュートラルに若干寄ったクール系。

帯域バランスはいつものKZで低域ブーストされています。

 

低域のブースト量は7.5なので、これはZS10などと比較するとわずかに低音量が増えています。KZの中でもほんの少し低域量が増えているということになります。

 

基本的な音質傾向と中高音域側であるBAの出力傾向はそのままZS10/ZS10pro/ZS7等の最近の多ドラとまったく同じ音。クール系で低音強め、エッジの描き方も解像度や分離などもまったく一緒。

 

本質的な差異はなく、ただ細部がちょっと変化している程度。

 

具体的に云えば明瞭度やボーカルの質感や特性的なもののわずかな変化、低域を中心とした帯域バランス。あるいは高域を少し派手目にするとかそんな程度。

 

ZSXもやはりその軸線にそった小さな変化しか起こしませんのでそれは理解納得する必要があるでしょう。

 

非常に小さな変化しか起こさないので乱暴ですが簡単にZSXというイヤホンを語ってしまえば、低域量はZS10やZS10proよりも多くZS7よりも低域が締まって少ないという感じ。明確な違いはまずここになります。

 

ZSXの低域は量が多いのですが少しだけ前に出て、ZS10などよりもタイト感があると云えるでしょう。ただし低域の出方とか全体を見ればいつものKZの低音であまりクオリティが高いとは云えません。

 

ボーカルフラットは最近のKZなのでとても優秀。これについては国内メーカーも見習っていただきたい。ボーカル周りの特性的な問題は無いのですが、ZS7比較でボーカルのカラーがどちらかというとZS10系。かなり色が乗らないボーカルの音色と質感を持つのがZSX。

 

これであればZS7の方がボーカルの方が色が載ってコクはあると云えるでしょう。

 

音の透明度である明瞭感などもZS7比較で一段落ちます。ZSXは全体的に少しボヤッとした印象ですので、ZS10等と比較すると低音域をのぞけばZSXのほうが明瞭度が高めで少し派手でよく聞こえるのですが、バランスが違ってしまっているので、直接的に比較対象とする時に注意が必要でしょう。

 

低域がかなり強めなのでソースによってはボーカルが奥に引っ込みます。ただこれは限られた場面で発生するので普段は特に気にする必要はないかと思われます。KZは多ドラのネットワークチューニングかかなり進んでいるので明確にクロスオーバー周りの不具合を検知できる場面は減っています。

 

ただなんでしょう。

 

もう本当にKZの多ドラは全部同じ傾向の音なんです。うんざりするくらい根本的な差は無くて、単に帯域バランスや明瞭度などの部分が変化するだけ。高域の強弱なども違いますが、単にドンシャリなので他に語ることが何もないと言えます。

 

こちらのZSX。ようするにKZ ZS10等と比較すると明瞭度を上げ、高域を派手気味にして、ほんの少し低域を更にブーストしただけの代物と云えます。

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【KZ ZSXまとめ】

 

 基本的な音の傾向というか、音の出し方はまったくいつものKZの多ドラの音です。それ以上でもそれ以下でもありません。

 

KZのBAの使いこなしはAS10を中心とした少し柔らかく繊細なDDっぽい使い方と、多ドラの解像度や分離を優先としたBAッぽい音の出し方の2つのパターンがあるわけですが、こちらはいつもの多ドラのBAの使い方なので、極めてBAらしい音がします。

 

確かに分離や解像度を優先とした中高音域の音の出方をするのですが、いつもの如く非常にクオリティが低い。いわゆるジャパニーズサウンドチックな音の出し方でエッジもきつく、まるで音の輪郭のみを取りだしたような鳴り方をします。

 

ここ最近、僕は国産や海外のブランド品ばかりを聞いてきたわけで、そうするとやはりいつものKZの音であって、余計にエッジばかりが耳につく低レベルな音となります。

 

確かに解像度が高くなるのでマルチBAで中高音域を鳴らすと音数は多くなります。それは間違いありません。分離も一見良いと云えるでしょう。しかしそれで音楽が楽しくならせているかというとそんなことはなく、キツく尖ったエッジにフォーカスしたそんな音だと云えます。

 

もういい加減、解像度や分離を優先したドライバ数=音質みたいな宗教からは遠く離れるべき。1DDや1BAでも音楽を鳴らすために必要な分離と解像度は十分にチューニングで出だすことか出来ます。

 

こちらのZSXもやっぱり多ドラである事を強調した音で、他のKZの多ドラの音そのもので、やはりよく似ています。ZS10やZS7と極めてよく似た音質傾向を持ち、どちらかと言えば明瞭度や帯域バランスから見てZS10proの亜種とみて間違いないでしょう。

 

全体のバランスや音質傾向、解像度感や分離などはそのままZSの多ドラ。ただ細部がちょっと違っていて、それが大した差ではないのが痛いところと云えます。この為、本来ならZSXなどという紛らわしい名前にせずZS11とかにすれば誤解がなかったのではないかと思われるのです。

 

帯域バランス傾向がZS7とZS10/10proのほぼ中間を狙った音で、低域のタイト感などは少しだけ向上しているとかそういうレベル。中域の質感などもZS7の方がコクがあるので、これであればわざわざZSXを購入する特段の理由はない様な気もしなくもありません。

 

と云うわけで最新のZS10proを所有しているのならZSXは必要ありません。ZS10の方は低域の帯域バランスに更にほんの少しブーストとタイト感がある低域表現が欲しいと言うのでもなければZSXはそもそもいらないと云えます。

 

ZS10なりZS10proあるいはZS7当たりを持っているのならほとんど同じ傾向と音を持つので、またまた同じような音のイヤホンが増えるだけなので購入は推奨できません。

 

まったく多ドラを持っていないというのならまずはZS10pro。それで低域が足りないなど云ういう奇特な方はZS7に行ってみてからZSXを買うべきでしょう。明瞭度の向上という点ではZS10proの方に近いのでZS7比でもZSXの方が良いのですが・・・いかんせんZS10比較でほんの少しの低域量アップなので違いが感じられない人も多いでしょう。

 

まぁ、極言すればKZの多ドラなど大した音は出せないので「いらない」と云えばいらないのですが。

 

今回はKZの多ドラを聞き込んで、この低レベルなエッジの描き方では音楽を鳴らすことが難しいと云うことで国産や海外の音を多く聞き込んだ経験を加味すると、KZの音の輪郭は全部ダメなのですが・・・これをいってしまうと多くの日本製イヤホンも評価を下げざるを得ないのでZS10proを基準にした評価としておきます。

 

この音であればZS10pro当たりを狙うのが最も妥当でしょう。

 

評価は中高音域だけ見ればZS10proと同じで良いかなと思ったのですが、これ以上質の悪い低域を更にブーストされてももはや音楽がならないので。

 

総合評価△ 

KZの多ドラの音そのもので質は低いが多少ZS10当たりとの比較なら細部が向上している。

  

 

 

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