【レビュー】RHA CL750 鳴らすアンプで激変するセラミックの音
RHAのセラミック一発のCL750を購入しましたので、テスト致しました。
このイヤホンはハイインピーダンスなので鳴らすのが厄介だという話もあり、そのあたりも含めてテストしています。
このCL750はエッジがかなり尖っているとの評価がありますが、実際のところはどうなのか、キチンと鳴らした場合の帯域バランスは本当に中高音域向けなのか、そういった点をキッチリ見ていこうと思います。
本来ならイヤホンなどそんなにパワーが必要なことはないのですが、CL750のハイインピーダンスの音でだいたいの目安は分かるでしょうから、今回はこの点はいくつかのアンプで確認することにしました。
このイヤホン、鳴らせるかどうかでその音の評価が180度変わってしまう、非常に厄介なイヤホンでもありました。
その点は以下のレビューをどうぞ。
【NOTE版次回予告】アメリカ製アナログヘッドホンアンプ magni3&modi
皆さんに安くてコンパクトな「アナログヘッドホンアンプ」を紹介したくて、人柱として行ってみることにしたのが、次回予定のアナログヘッドホンアンプとなります。
schiit audioというアメリカ製のアンプメーカーですが、もともとは何年か前に日本の代理店が取り扱っていました。
ところがわずかな期間で撤退してしまい、いまでは個人輸入するしか手に入れる方法が無く、今回も輸入で対応致します。
最も安いアナログヘッドホンアンプで99ドル。
そこで今回は組み合わせとして同じく99ドルのDACのmodiも購入して一緒にテストしてみる次第です。
正直、DACなどイヤホンではほとんど意味が無いのですが、PCからUSBで接続してひとつのシステムを組めること、その場合は耐ノイズ性が向上するので音質が向上する訳で、どうせならとアナログアンプとDACを同時に購入した次第です。
将来的にシステムアップするときにDACだけあればシステムを拡張することも出来ます。DACはワンビットが99ドル、マルチビットが250ドルですが、10年以上前にマルチビットかワンビットが優秀かはピュア的にはある程度の答えが出ていて、もはやどちらも音質的な差は無い、ということで安い方に行ってみます。
DACはどれがいい音だと断言するのは愚かで、あくまで組み合わせる音響機器との「相性」が重要です。要するに倍音の出方を判断できないと意味がありません。
まぁそれはまたおいおい語るとして、今回の注目は手の平サイズの小型アンプでアナログアンプを紹介したいという事です。
ソリッドステート、つまり半導体を使ったアナログなのですが、これならイヤホンでも十分に楽しめる可能性があり、もちろんヘッドホンも鳴らすことが可能です。海外ではこのmagni3をゼンハイザーのHD650と組み合わせている方も多く、可能性の感じられるアンプなので、もしよければ安くて楽しめるアンプになるのでぜひ皆様に紹介したいと思っています。
ただ、ダメならいつも通りなのであまり期待せずに待っていて下さいませ。既に購入は完了していますので、届き次第テストし、レビューをNOTE版の方に投下致します。
追記
記事を書きました。
こちらはmagniとmodiを販売しているschiit audioのホームページとなります。
Schiit Audio, Headphone amps and DACs made in USA.
【レビュー】Shure SE215 Special Edition 事実上のスタンダードイヤホンの実力
shureの大人気モデルであり、事実上のスタンダードイヤホンでもある215スペシャルEDITIONの方に行きました。
音の確認をしておきたかったのと、細かな部分をキッチリ聞き込もうという事になります。最近の日本製イヤホンの実力確認も兼ねているので、やはり一度は行っておかないとダメだろうと言う思いもあります。
215系統は偽物も数が多いようなので、しっかりとしたところで買うか、購入時によく確認する必要があります。
もともとはモニター系の流れを汲むイヤホンですが、オーソドックスで歴史的なベストセラーでもあり、shure自体のメーカーとしての実力も高いので・・・・さて、その実力は如何に。
【レビュー】KZ ZSN クール系でES4に近い音
今回は発送が少し遅れることを知りながらも「シルバー/紫」バージョンの方を買いました。
しかもKZ officialからの購入でシンガポール経由になるので、到着も遅れがちになると予想していましたが、案の定、ほぼ2週間近く掛かったことになります。
これは以前、GRをofficialから購入したときに比べると幾らか早くなっているのですが、それでも時間が掛かったと言えます。
正直、欲しいか欲しくないかと言われれば「欲しくない」訳ですが、いつもの如く購入してみた次第です。
というのもここ最近のZSAだのZSRと云うのがとにかく良くない。低域のブーストや膨らみが余りにも酷く、ほとんど欠陥とも言えるイヤホンだったことと、もう音にそれほど違いがあるとは思えなかったと云うこともあります。
今回のレビューにおける注意点はリファレンスをゼロオーディオのカルボアイに変更したことなので、その点は過去のレビューと音質判断が一部食い違う可能性があることを指摘しておきます。
【KZ ZSN スペック】
【KZ ZSN 音質】
基本傾向はクール系ドライバ搭載です。
音は派手で明るい傾向ですが、更に突き詰めて音が明るくなっています。
最初に結論から書くとES3/4の傾向の音で、極めて近似した音を出します。
そこで分かりやすくES4との相違点のみ書いておきます。
■音質が明るくなっている
■明瞭度が上がっている
■低音が少しだけ強めになっている
■エッジがわずかに尖っている。
と云うことがES4からの音の相違点となります。
音がかなり明るめに出てくるのでES4との違いはすぐに分かりますが、基本の傾向はそのままES4なのでES4系統のクール系のスッキリハッキリした音でより明るめでエッジの立った明瞭感の高い音を求めている方には最適な選択肢となるでしょう。
このZSNの特に優れた点というか違いは「音の明瞭度」。
これがKZの中でもかなり鮮明で、いままでで最も高い性能を持っているといえます。
その代わりにエッジが少し立ち気味になってしまっていることと、聞き疲れに繋がる部分が出てしまっていますが、これはどちらを取るかという二律背反の問題です。エッジの部分はそれでも「痛すぎる」というほどではないのでギリギリのところを狙っていると言えます。
ES系はもともとKZの中でも低音の階調表現などが幾らか優れていたわけですが、ZSNは低音がほんの少しES系よりも強めに出て、その分、低音の階調がより分かりやすくなっていると言えます。
よくあるいつものKZの帯域バランスなのでKZ全体から見れば低音がかなり強めなのはいつものとおり、膨らみも少し大きく、エッジも緩めではありますが、KZの中では良く出来ている方でしょう。
ボーカルフラットなどもES系の出来の良さをそのまま踏襲しているようで、かなり特性は煮詰まっています。質感も悪くなく、ES4よりも音が明るいのでそれがボーカルに反映されているのが好印象。
これなら人によってはES4の音を更に改善したという意見が出てもまったくおかしいことではありませんが、個人的にはあくまでES4系統の亜種と捕らえたい音だと思います。
上記の違い以外の基本的な音質についてはES4のレビューを参照してください。
【KZ ZSN まとめ】
基本的な傾向がそのままES3/4となります。
かなり傾向は似ているのでもはやES4の「亜種」と認定してしまってもよろしいでしょう。
ES4の正統な後継機というわけでは無く、単に「音質違いの亜種」です。
つまりES3/4の音質傾向はそのままで一部細かく変更されていると判断するのがもっともZSNを理解するのが早いと思われます。
もともとES3/4は当ブログではクール系KZの中では高評価してきた事からも分かるとおり、ZSNの実力は中華の中ではかなり高めと言ってしまっても良いでしょう。しかもES4比較でも細かい部分や音の明るさなどがハッキリと違うので、マニアックな楽しみ方になりますが、地力は高いので購入しても問題ありません。
ES4好きな方はちょっとした音質違いと云う事で1本増やすのもおもしろい。
ES系と比較するとどちらが優れているか、と云うよりも単に好みの問題なので、あとはもうデザインでなどで決めてしまうのもアリだと云えば有りです。
ZSNのシルバー/紫バージョンはハッキリ言ってなかなか人に見せびらかすには良いもので、ハッタリがききます。
常に持ち運ぶイヤホンではこれも大事なところで、ケーブルなども「かっこいい」といえるので、モチベーションが上がります。
ES3/4系統の音を持つ音質違いのイヤホンという事で、もちろん評価はES4などを踏襲しますので・・・
総合評価〇
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中華メーカーの95%がやらせレビューだった
イギリスの調査団体によると、アマゾンレビューの3割がフェイクレビューで、更に無名の中華メーカーのレビューは95%が「フェイクレビュー」だという記事がニューズウィーク誌に出ました。
記事を掲載しておきますので興味のある方はぜひ。
実際のところ、中華イヤホン系のレビューも95%のフェイクレビューの範疇に入るでしょう。日本も状況は変わらないのでは無いかと思われます。
確かアメリカの方もフェイクレビューは3-4割を占めるという調査が過去に出ていたはずですので、日本やアメリカなども含めて変わらないかと。
【注意喚起】 yinyoo Pro & NICEHCK BRO 大幅な仕様変更があった模様
以前OEMイヤホンとして紹介したyinyoo proがどうも仕様変更されたらしく、読者様より「注意喚起」して欲しい、とのことで紹介しておきます。
こんばんは。 この間長話をしたばかりだったのでDMを送ろうか躊躇したのですが、これは教えておいた方が良いかなぁと思い、DMさせて頂きました。
luna-lunaさんは評価をしていませんでしたが、以前記事にも取り上げていたYinyoo Pro についての話です。
このイヤホンはブログを拝見するかなり以前に購入したものなのですが、先日ケーブルが断線しまして、そのことをショップに伝えるとまさかの新品再発送という対応でした。
その後昨日到着しまして、バーンインも済ませて聴いてみると、どうも様子がおかしい。
フィルター部分の形状がまるっきし変わっていたので、音質面でもなんらかの変化はあるかと思ってましたが、あり得ないぐらいの改悪がされていました。
具体的に言いますと、高音域がやたらと誇張されていて、中音域の質が落ちているというものでした。 エッジが立ち耳に刺さりまくりでとても聴けたものではなく、ビーツのヘッドホンを聴いた時以来の吐き気を催すレベルでした。
個体差にしては、以前購入したほうのYinyoo Proと聞き比べをした時に、余りにかけ離れ過ぎていて、意図的にそういうチューニングにしたのでは? と感じました。
そこで僕が思うのは、半年前のレビューがメーカーによっては全く当てにならなくなるのでは?という懸念です。 zstみたく改良だったら良いのですが、改悪されたのならたまったもんじゃありません。
と云うことのようです。
どうもお話しによるとかなりの仕様変更があったらしく、その結果が尋常ではないレベルでの改悪で、ウチの読者にも注意喚起して欲しいとのことでしたので、そのまま全文掲載させて頂きます。
僕の感想は控えさせて頂きますが、ロット違いで済ますような変更以上の変化を遂げているようですので、ここに書いておきます。NICEHCK BROの方はどうなっているのか分かりませんが、出荷元が同じ筈なので、危ないかもしれません。
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アンドロイドをDAP代わりに使っている方へ
昨今ではアンドロイドをDAP代わりに使っている方も多いと思います。
ただアンドロイドを使っていると僕から見てどのレベルの低音が出ているのかとか、音の背景のクリアさとかがまったく分かりません。
要するに基準がよく分からないのです。
例えばiPhoneならそれがどの程度のエッジと低音なのか、背景のクリアさかとよく分かるのですが、アンドロイドは音質がピンキリでまったく分からなかったりします。
しかもよく分からない「高音質化技術」を実装していたりしますので、更に分からない。
例えばです。
僕がメディア再生用に使っているのMediaPad M3というHUAWEIのアンドロイドタブですが、この端末はハーマンカードンとのコラボで高音質化されています。
それはすぐに体感できるのですが、本体のスピーカーから出てくる音がipadよりも素晴らしい。
ぼくはずっとipadだったのでM3にしたらスピーカーからの音がなかなか良いので驚いたくらいです。
更にはイヤホン側にはAK4376のDACを搭載するという念の入れようですが・・・
どうも「高音質化技術」というのは単なる「DSP」ではないかと思うのです。
コレを入れるとスピーカだと妙に音が広がります。中華のBluetoothスピーカーなどちょっと広がり方が違うものなどがあるのですが、ようするに複雑なイコライザーを入れているという事です。
AVアンプの経験があるとDSP入れやがったな、とすぐに分かるのですが、中華など何も書かずにDSPを実装するので音がいじられていると知らずに聴いている方も多いのではないでしょうか。
さて、そこでHUAWEI MediaPad M3ですが、これでイヤホンを聴いた見たらやたらと音が綺麗なんです。これには初めて聞いたときにビックリしてしまって・・・このイヤホンこんな綺麗な音してたっけ?と疑問だったのですが・・・
ボーカルのパートになるとなんだかおかしい。
声の周りに妙なエコーがわずかに載ってくるので、この曲はこんな変なエコーがかかってたかなと設定のサウンドの項目を慌てて見るとSWSモードという見慣れない項目があります。
何かと調べてみると・・・DSPなんです。
要するにイコライザーのようなものを音にかけて音場をというか音の広がり方をいじってしまうのですが、当然ですがよく聴くとボーカル周りの音がおかしくなります。
それでこのDSPをOFFにすると、何て言うことの無い普通の音がします。いや、むしろ余り良くないかも知れません。
何が言いたいのかというと、アンドロイドというのはこういう訳の分からないDSPを実装してくるという事です。
DSPはもちろんなんですが、アップサンプリングとかも出来るだけOFFにして下さい。こういう技術はその効果を念入りに検証して、どこがどう変化するのか完全に理解してから使うものです。
意味も分からずにこういった効果をONにするとイヤホンの真の性能やDAPの性能がまったく分からなくなります。
iPhoneなどだとこういう機能は無いので心配いりませんが、アンドロイドの方は設定をもう一度確認してください。
それで音が悪くなったとしてもそれが本当の音なので致し方がないのです。
まぁ余りこだわらない人はどうでも良いのですが、こだわる方は必ず設定を確認してみてください。
追記
DSPというのはデジタルサラウンドプロセッサーの略で、音場の広がりをコントロールする技術で、複雑なイコライザーだと思っていただけると簡単です。
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MA750と日本の音作り
僕はイヤホンを趣味で聴いているわけではないので、生活のなかではほとんど聞かないのです。
買ったものでも大半が聴くのは一度きり。
2日目にもう一度聴くイヤホンはレビュー判断が迷っているものか「これはいいぞ」と思ったものだけで・・・〇評価したものでも3回以上聴くイヤホンはほとんどありません。たぶん15本も無いでしょう。
だいたい月に3回レビューを書くとしたら、聴いている時間は1回30分程度なので、月トータルでもレビューだけで1時間半。プラスしてちょこっと聞くこともあるのでどう多く見積もっても月に3時間以内でしょう。
これまで1番聴いたのはリファレンスのATRで、いまはそれがカルボアイになりましたのでゼロオーディオのこのイヤホンはもっとも耳に嵌めている時間が長いという事になります。
そもそも音楽を聴いている時間が人よりもかなり短いのです。
例えばメインスピーカーでソプラノを堪能するのは年に数回程度、STAXやグラドで真夜中の静かな時間に音楽を堪能するのも年に数回だったりします。
贅沢な気持ちになりたいというかそんな気分の時にしか聴かないので、そもそも毎日音楽を聴いているなんて事はありません。
ましてやイヤホンを毎日聴くなど習慣としてなく、これは何というかブログを始めてしまってある程度の方が訪れてくださるのでもう半ば義務としてやっています。
そんな中で生まれて始めて3日以上聞き続けているイヤホンがMHA MA750で、ちょっと驚きです。自分でも信じられなくて、DAPの電源を3日以上連続で通電したことなど一度としてないので・・・ビックリです。
真夜中にイヤホンで豊穣な音色を楽しむ、そんな日が来るとは思わなかったこともあって、ほんとに驚いています。
カルボアイのようなリファレンスとしてふさわしいニュートラルな音を出すイヤホンではありませんが、一言で言えばすべてが高みにある。
このイヤホンが15000円もしないで買えてしまう、それでこんなに豊かな気持ちになれてしまう。
購入時にアマゾンレビュー数を見ると500近いレビューが並び、それはこれだけの価格のイヤホンとしては異例だと思うのですが、そういうイヤホンがキチンと売れるという事は非常に喜ばしいことで、いろいろと日本メーカーも考えなければならないと思います。
スピーカーの世界で、ベテランほど散々色々な音を聞いて、結局のところ、みな海外製にいってしまう。
今回はイギリスのMA750を聴いて、日本の音作りと世界の音作りの間に横たわる溝が余りにも深いので、ちょっと考え込んでしまっています。
しかもスピーカの時の音の差とまったく同じ理由が差になっていて、何も進歩していません。
これはそう簡単には埋まらないでしょう。だいたいがスピーカーで何十年も切磋琢磨して世界との溝が何も埋まらなかったのだからイヤホンでも埋まるわけがないのかも知れません。
ただ、希望は持ち続けたい。
【NOTE版 次回予告】モニターオーディオ スピーカー BRONZE 1
どれくらいぶりでしょうか?
AVアンプのサラウンドスピーカーを買い換えることにしました。
なんだかスピーカーの相談を受けているときに僕もサイトを見ていたら、ちょっと試してみたくなりました。
ただし、僕はこれで音楽を聴くわけではなく、AVのプレゼンススピーカーに使います。いまはB&Wのベストセラーモデルを使っているのですが、これがまた・・・ちょっと色々と問題がありまして。
それでもプレゼンスだと大した音は出ていないので、どうでも良かったのですが、この機会に壁の色と一緒でキャビネットの色もホワイトに合わせたかったので行ってみることにします。
ちなみにサラウンドのプレゼンススピーカーというのは天井近くに設置して環境音などの音の再生を補助する物です。
リアスピーカよりも更に大した音は出しません。ボーカルすらも出ないでしょう。
これがドルビーアトモスになるともう少し色々出るようになりますが・・。
この手のブックシェルフは本来なら避けて通るべきなのですが、音色がいまのサラウンドと合わせられるのと、天井近くへの設置になるのでとにかく小さくないと厳しいので、これで試してみます。
一応、これがそこそこ使えるモノならこれから始める方の最初の1台としても良さそうではあるので、人柱も兼ねて評価してみたいと思います。
スピーカーなので少し時間をかけ、低音の出方や傾向、定位などもキチンと判断したい。
それから少し判断基準は緩めます。
このクラスでマジになるとひとつも選べないので。
ただし、価格を考慮しても・・どう考えても碌な音がしない、いくら何でも酷いと云うことであればその点はいつも通りです。
モニターオーディオの音はよく知っているので、そういう点も含めて、初心者に勧められるのか?と云った点が大事なところで、お伝えするべきところでしょう。
僕が知っているモニターオーディオのいつもの音ならわずかに暖かいHI-FI調のクール系です。振動板は伝統的に軽く、鳴らしやすく、音離れも良いと思われます。音が明るいとか地味とかはスピーカーの場合はパワーアンプにだいぶ依存するのでアナログパワーならそのあたりはコントロール可能でしょう。
自宅に今はパワーアンプがプリメイン含めて5台くらいあるのでちょっと本格的にテストしてみます。
そこそこ使えるモノなら嬉しいのですが。
追記
記事を書きました。
音は体験する必要がある
音楽を聴くという事は、色々な事情があるのでそれぞれの場所でそれぞれの楽しみを追求していただければ良いと思うのです。
ただ希望としては同じ金額を出すのなら出来るだけクオリティの高い音を聞いていただきたいと思っています。
音にはやっぱりグレードと言うのがあってここに関してはハッキリと「優劣の差」だと思っています。「好みの差」ではなく、優劣の差。
でもこれってなかなか分からないのかなと思います。
僕はサイトを始めた当初からデジタルは音が荒れる、と何度も言っていますがこれがまたなかなか理解されないようで・・・でもある意味仕方のないことでセパレートのアナログプリアンプの音を知っているかたなら分かっていただけることでは無いかと思うのです。
アナログプリメインアンプだと基本的には音に相当程度の雑味が出るんですが、これもキチンと比較検討しないとなかなかこの雑味が体感できません。というよりもハッキリと音には出ているのですが、聞き取れません。
このように音としてはかなり明確に出ているのですが、これが「ああそういうことか」となるにはセパレートまで来る必要があります。
でもですよ?
雑味があったとしてもデジタルの荒れた音よりも数倍イイのです。嫌~な音を出すのがデジタルで、実際のところ、デジタルの開発に携わっていたバリバリのエンジニアさんなんかも「デジタルには色々と問題がある」と認めていたりするわけで、それはもうそういうものです。
ですが、では普通にアナログプリメインを聴いていてあの雑味に単独で気がつく方がいるかというとこれは難しい。
なぜなら、どうも人間の耳って「体験する」必要があるみたいで、一度分かると次からはすぐに分かるようになるのですが、未体験の音には耳がどうもすぐに反応してくれないのです。
昔、こんなことがありました。
僕が初めてアナログセパレートにしたところ、プリメインとの音の違いがまったく分からない。何をどう聞いても同じ音に聞こえるのです。
それで「高いばっかりでいらねーじゃん」と思ったのですが、一週間ほど聞き続けてから頭にきてプリメインに戻すと・・・もう全然音が違うわけです。
雑味がスッキリ取れて滑らかなことといったら・・・
不思議なことに二度目からは瞬時に判別がつくようになるのですが、一度体験しておかないととにかく分からない。
どうしてこんな音が違うのに分からなかったのか愕然とするほど分からない。音色なんかもそうです。
だから音は体験する必要があるのだと思うのです。それを丁寧に積み重ねていかないとダメだと思うのです。
たぶん人間の耳って新しい未体験の音にはやっぱり即座には反応しないで、何か音質を均してしまうような事があるんじゃないか。なんだか耳が一生懸命「自分のよく知っている音」にむしろ積極的に近づけようとして居るんじゃないかなと、思うこともあるんです。
こういうことがあるので難しいところもあるんです。
ましてや一度も聞いたことのない音を知らない人に説明するなんて出来るわけありませんよね。