【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

【レビュー】SIMGOT EN700pro 中華ハイエンド・イヤホンを聞きいてみる

 

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SIMGOTというのは比較的に中華の中でもハイエンドイヤホンの傾向を持っているブランドで、「価格だけは立派」という印象があります。
 
日本メーカーでも1万円以上などのイヤホンの多くが音質的に論外という扱いの中で、中華がこのような価格付けを行うのはちょっと難しいと思うわけですが・・・。
 
随分前になりますが、以前、中華販社の方からSIMGOTのイヤホンの商品提供によるレビュー依頼がありましたが、「書きたいことを書かせて貰う」という条件を提示したら「検討中」との返信でそのまま音信不通になりました(笑)。
 
今回はそのリベンジというわけですが、レビューに関しては「公平で公正」に行うので、どのような経緯があろうとも良いものは良いし悪い物は悪いという事で、いつも通りに行かせていただきます。
 
と云うわけで「忖度」は一切無いと言うことで進めさせていただきます。
 
 

【SIMGOT EN700proスペック】

 
モデルナンバー EN700pro
■ドライバー 1DD/10mm高分子複合チタン振動膜
■感度101db
■周波数特性 15Hz ~ 40000Hz
 
高分子チタン複合振動膜というよく分からない振動板を採用しています。これが音にどのような影響を及ぼすのか、というよりも「固有の特徴的な音」を持つのかどうかが見所のひとつかと。
 
装着感は悪くはありませんが取り立てて良くもないかと思います。
 
 

【SIMGOT EN700pro音質】

 
基本的な音質傾向はニュートラルに寄ったウォーム系で明るめです。
帯域バランスはいつもの中華で低域ブーストタイプ。
 
低域のブースト量は+8.0程度なのでほぼ中華標準でしょう。国産から比較すればかなりの低域ブーストですが、中華としては普通です。
 
低域のエッジはボケ気味でどうにもハッキリしない。低音の出方もなんだか少し異質。低域の階調表現も不明瞭。
 
ボーカルフラットは並よりもし上なのですが、ボーカルが少し遠くなります。声色もかなり変色気味でスッキリしません。
 
中高音域を含めて全体的に音がボケ気味でどうにもハッキリせず、ひとつひとつの音がぼやけ気味でしょう。明瞭度もなんだか低めで感心しません。
 
総合的に見てかなり質が悪いイヤホンで、特に2万近い価格という事を考慮する厳しい出来映えと判断せざるを得ません。価格ほどの価値は全くないと断言できます。例え半額でもその価値には大きく疑問符が付くことでしょう。
 
とにかくこのイヤホンは音色がおかしいというか独特というかでかなり異質なカラーが混じるので妙な音がします。
表現が難しいのですがこの妙な音色のせいで「音がなんだか軽く感じる」ところがあってとにかく音の変色が大きいのが最大の欠点だと云えるでしょう。
 
しかもその音色の変化する方向が好ましいベクトルに向いていないのでただ単に苦痛に感じる音がします。
 
 

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【SIMGOT EN700proまとめ】

 
価格を考えると非常に質が悪く、たちが悪いメーカーとも云えます。
音質的にはほとんどボッタクリの極悪メーカーでしょう。こちらのモデルはEN700と700proがあるので、もしかすると無印700のバージョンアップなのかも知れませんが、細かく調べる気力が湧きません。
 
もともとこのSIMGOTは有名ブロガーなどに軒並み商品提供しているので、 SIMGOTの初期レビューに関してはほぼすべて「忖度レビュー」と思われます。この為、キチンとした実際の評価がこちらのブランドレビューではほぼないと言うのが笑えるところ。
 
この為、SIMGOTというメーカーに関してはまともなレビューは一切期待できません。これに関してはSIMGOTに限らず中華全般がそうなのですが・・高価格帯のハイエンド系ですので「お金を出してまともに買う人」がかなり限られます。
 
今回は販社ではなく、読者様から音質評価依頼を頂いたので運良くSIMGOTの音を聞くことが出来ましたが、聴けば聴くほど見所が何もなく、正直に書くとそこらのハイブリッドの1500円程度の良く出来ている中華イヤホンにすら遠く及びません。
 
音質的にはかなり良くないと云うことは書いておきます。
 
ましてや2万近い価格を考えると、どうかしているとしか云えないでしょう。
 
とにかくこのイヤホン、音色が独特というか異質で妙なカラーを持ちます。聞いていて一体この音色はなんだろうとひとしきり考えましたが、おそらく「高分子複合チタン振動膜」などという意味不明な振動板の個性なのかなと考えました。
 
音色が妙なことに加えてその他細かい部分も色々と実力不足なのでどうにもならないイヤホンです。
 
間違ってこんなイヤホンをこのような高価格で買ってしまうと泣きが入ること請け合いで、いま中古市場に出回っている物も「商品提供されたイヤホンを売ったもの」の可能性が高く、自分のサイフからお金を出して買うような代物ではありません。
 
総合評価✖ 
まともな音がするイヤホンとは云いがたく、価格ほどの音はまったくしませんのでその点は自信を持って言っておきます。まかり間違っても購入検討するようなイヤホンではありません。これなら普通にKZの良く出来たモデルを買った方がマシでしょう。
 
 

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【レビュー】TAGO STUGIO T3-02イヤホン オーディオ機器としての実力を探る

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さて、あまり馴染みのないブランドでTAGO STUGIOというメーカーだそうです。聞いたこともなかったのですが、まぁどうでもよいです。

 

僕の場合、ネームバリューとか何か偉い人が音決めしているとかブランドとかそんなことは1㎜も関係ないので、最後に出てくる音がすべてと云えます。

 

それだけで評価したい。

 

それは明確にしておきます。

 

こちらのイヤホンは価格が高いです。日本製イヤホンは1万以上は音質的に見合うだけのものを出すのは厳しいとよく云っていますが、納得できるものはごくわずかしかありません。

 

そこがこのイヤホン、よく分からないメーカーにもかかわらずなんと価格は税込みで軽く四万を超えるという・・・・・

 

よんまんえんオーバー・・・・・

 

価格だけ見れば世界の頂点で戦うべく作られたイヤホンですが、実際のところどうなのよ?と興味津々で放置プレーしていましたが重い腰を上げてやっとテスト試聴した次第です。

 

ビルドクオリティは凄く良いです。

 

多胡邦夫という人が作ったというか関わったのでしょう。それだけは分かりました。

 

それでは四万越えのハイエンドイヤホンのマヂレビューをどうぞ。

 

 

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【レビュー】TRI-I3 ハイブリッド平面磁界駆動型の中華イヤホンの実力と音を探る

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 中華イヤホンのハイエンドであるTRI-i3を読者の方よりレビュー依頼を受けましたので、いつも通りの本音レビューします。

 

今回は同社のTRI-i4も同時に聞きました。i3の方はノート版で、i4の方は近い内に無料版にてレビュー予定です。

 

さて、今回のI3ですが、非常に興味深いことに平面磁界ドライバとBAとDDの異色のハイブリッドイヤホン。

 

かつてRHAのハイエンド平面磁界ドライバであるCL2もレビューしましたが、今回で平面ドライバは二つめとなります。

 

おのおのチューニングが全く違うのでなんとも言えませんが、今回のI3はとても面白かったと一言で言えます。

 

価格的には中華の中ではかなりお高い方なので、普通ならこの価格だと中華はたいていの場合勝負にならないのですが、なかなかどうして面白い音で、唯一無二という言葉がピッタリとくるほどでした。

 

あっと、I3のアマレビューがかなりいい加減なのでそちらは信用しないようにしましょう。トップレビューからしてかなり緩いレビューなので・・・・。

 

中華の平面磁界ハイブリッドドライバ、どのような音でしょうか。 

 

 

 

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【レビュー】ER-4SR ETYMOTICRESEARCH 才能と無能のはざま。 

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かつてレビューしたETYMOTICRESEARCH。

その音は世界の頂点の一角がどうなっているのかを僕たちにまざまざと見せつける。

 

ですがこちらで紹介した4PTは既にディスコンとなり、現行モデルのフラグシップは4SRと4XRとなっています。そのうちのSRの方を読者の方からレビュー依頼を受けたので聞くことが出来る喜びに震えながらとても楽しみにしていました。

 

聞いたところによると4PTの正統な後継機として巷間では評価を得ているとのことなので、イヤホン史上、まれに見る完成度の高さを保つ4PTの音をどうチューニングしたのか興味が尽きません。

 

オーディオというのは、才能がすべてを決めます。

ERの創業者は間違いなくその才覚を持つもののウチのひとりでした。

 

例えばCDプレイヤーやDACなどは才能ではなく、いかに真面目に物量投入するかが勝負みたいなところがあるので、デジタル機器には基本的に才能などは必要が無いのですが、アナログ領域で行われる戦いは,基本的に才能だけが高みへといたる唯一の手段となります。

 

その道は狭く険しく・・・ただただその険しきを行く者だけがその場所に至ることが出来ます。

 

 ER。

 

それは最も高い場所で戦うもののひとり。

 

その孤独がERをむしばまないことを祈るばかりです。

 

それでは現行ERのフラグシップの双璧をなす4SRのノート版レビューをどうぞ。

 

 

catwalk1101earphone.hatenadiary.jp

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ER-4SRのレビューはこちら。

 

【レビュー】shure SRH840密閉型リファレンスモニターヘッドホン

 

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 shure

そのエントリークラスのヘッドホンのひとつがこちらのSRH840となります。

 

適度な価格となっていますが、もともと「密閉ヘッドホン」を追求してきたのがこちらのshureというブランドになります。ぼくは「密閉の音では開放型を超えられない」と思っている人間なので、あまり触手が動きませんでした。

 

特にエントリークラスの密閉は低音の出方を密閉らしくするために余計なことをしてしまうことがほとんどで質が密閉の低音になってしまいます。それ自体は悪いことでは無いのですが、中高音域の品質が犠牲になってしまうのが耐えられず、避けていました。

 

そこを回避しようとしたのがセミオープンといわれるタイプのヘッドホンですが、余計に音が中途半端になるのでもはや聴くに堪えないヘッドホンになってしまうことになります。

 

オーディオでは「いいとこどり」等という中途半端を目指す人間はどこにもたどり着きません。

 

切るべきものを切り、残すべきものを残す。

 

その取捨選択こそがオーディオの本質のひとつでしょう。

 

イヤホンでは名前だけは立派というのが僕のshureに対する見解のひとつですが、ヘッドホンではどうでしょうか。しかも密閉で勝負をかけるshureの気概・・・

 

そのあたりを見ていきたいと思います。

 

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SHURE ヘッドホン SRH840 プロフェッショナル スタジオ用 SRH840-A 【国内正規品】

SHURE ヘッドホン SRH840 プロフェッショナル スタジオ用 SRH840-A 【国内正規品】

  • 出版社/メーカー: SHURE
  • 発売日: 2009/11/20
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

 

 

【レビュー】SONY h.ear in 2 IER-H500Aイヤホン

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 読者の方からレビュー依頼を受けて貸し出して貰ったのがこちらのイヤホン。

 

天下のSONYのIER-H500Aです。

調べてみると値段はそこそこ高いと言う事で驚きました。

 

SONY h.ear in 2 IER-H500Aスペック】

 

モデルナンバー SONY h.ear in 2 IER-H500A
■ドライバー 1DD/9mmドーム型(CCAWボイスコイル)
■感度103db
インピーダンス16Ω
■周波数特性 5Hz ~ 40Hz

 

カラーバリエーションが豊富で、オレンジやらブルーやらとなんと五色構成。これを見る限りでは音質重視と云うよりも、「ファッション重視」のイヤホンと見受けられます。

 

オーソドックスなデザインなので装着感は良し。

価格帯的に入門クラスではなく、それなりにお高めなので期待感が高まるところですが、低域が5Hzからというのがアヤシいところでしょうか。

 

ハイレゾ対応のマークも胡散臭さ満点です。

 

 

SONY h.ear in 2 IER-H500A音質】

 

帯域バランスは低音ブーストタイプ。基本的な音質はウォーム系。

 

低音量は+6.5付近ではあるので、量的には日本製イヤホンの帯域バランスの上限付近にあると云えます。重低音モデルよりも低音は出ませんのでその一歩手前くらいの低音量でしょうか。

 

ボーカルフラットもあまり良いとは云えず、更に「声色の変色」がかなり大きい。ウォーム系イヤホンではこの音色の変色をいかに抑え込むかがひとつの腕の見せ所となりますが、これはもうまったくその努力を放棄したような音で、全くの別人の声になります。

 

中高音域のエッジは最低。いろいろと音が尖り、その質も良くありませんのでちょっと使えるレベルではなく、iPhoneをなどもともとエッジ立ち気味のスマホと組み合わせると更に酷くなるでしょう。

 

全体的に「雑味」が大きく音に混じり込むのもいただけません。その雑味の量もかなり多く、一般的なリスニングにも耐えられません。日本製イヤホンだと低価格品に雑味というのはよくあるのですが、ある程度の価格を超え出すと滅多に見られなくなるのですが、このイヤホンはかなり酷い量の雑味が音に現れます。

 

また中高音域側の解像度もかなり低い。

 

明瞭度も良くないので音もハッキリせず、音の全景が全体的にボヤッとします。

 

唯一のメリットは音量が非常に取りやすいことくらいで、それだけはアドバンテージでしょうか。

 

つまりこのイヤホンはファッション重視、スマホで音量を取りやすくしたというただそれだけのイヤホンで、音質など二の次三の次。そもそも音楽を聴くことを前提にした音ではありませんので、それならばソニーはこのイヤホンを1500円ほどで売るべきであったと思う次第です。

 

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SONY h.ear in 2 IER-H500Aまとめ】

 

アマゾンでの実売価格を考えるとあまりにも出来が悪く、お話にならないと云えます。

 

音質的には日本製なら3000円以下、もしくはだいたいそれくらいの価格帯にありがちな音で、 レベルを考えるとあまりにも価格が高過ぎると云えるでしょう。

 

 天下のSONY製品ですが、こちらの IER-H500イヤホンに関しては購入が推奨できないどころか、耳に嵌めるのが苦痛なクオリティの音になっていて、しょうも無いとしか言い様がありません。

 

SONYの中でもまったく音質を考慮した形跡がないようなレベルのイヤホンで、本来なら1500円程度で売られるべきものでしょうか。それでも購入は推薦できませんが・・・。

 

もともとお貸しくださった読者の方も「SONY製を探していてネットでの評判も良かったので購入してみた」とのことでしたが、聞いた瞬間に買ったことを後悔したと云っておりましたが、それはもう音を聞けば一目瞭然で、価格なりの価値はまったくありませんし、価格を落としてもその価値はないと云えます。

 

確かに1000-2000円台ならこの手のしょうも無い音質の製品は溢れているのですが、これはそのクラスの価格ではないため、これほど酷いと次のSONYイヤホンに手を伸ばすのが苦痛になるほどでしょう。

 

僕も調べてみましたが、少なくともアマゾンのレビューなどは確かに良好ではあるのですが・・・。

 

音自体が全体的にボヤッとしていてとてもではないですが、もう聞けたものではないとはハッキリと言っておきます。

 

ああ、ちなみにこの程度の酷い製品でもfinalのアダージョよりも音質はマシなのが救いでしょうか。ただし価格は圧倒的にこちらが高いので価格まで考慮すればどっちもどっちと云うレベルでしょう。

 

 

総合評価✖

 

価格を考慮してもしなくてもあまりにも酷い。この金額を出すのなら他に選択肢はいくらでもあります。

 

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他の国産・海外イヤホンのレビューはこちらへ。

 

  アマゾンレビューは相変わらずの高評価。

 

   

【レビュー】SONY ワイヤレスWI-1000XM2のノイズキャンセルは最強なのか?

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僕はお外ではBluetoothやノイキャンイヤホンしか聞きません。理由は「高音質」のものを使ってもあまり意味がありませんので、耳の健康のことを考えてもノイキャンは理に適っています。

 

周囲の環境騒音に対して音量を上げているとヘッドホン難聴が視野に入ってきますので、できれば電車の中ではノイキャン機を使う事により、音量を出来る限り下げる必要が出てきます。

 

それに周囲が出来るだけ静かでないと細かい音がそもそもマスクされて聞こえなくなります。

 

そういう意味もあって低音ちょいブーストのノイキャン機というのは便利に使えるものなのです。

これまでBOSEのノイキャン機をオススメとしてきましたが、それはオーテクやSONYのノイキャン機は音の劣化が激しく、肝心のノイキャン性能もたいしたことが無かったためです。

 

こんなものに数万出すくらいならノイキャンのパイオニアであるBOSEを買った方が遙かに早く、良い音が聞けます。

 

それが今までのノイキャン機の姿でした。

 

そこで今回は読者の方からお借りしたSONYのハイエンドノイキャンイヤホンであるWI-1000XM2。

 

QN1というノイキャンプロセッサーを搭載してるのですが、SONYが云う「最強クラスのノイキャン性能」というのは本当なのかどうなのか・・・・これまでの経過で云えば極めて疑わしいのですが・・・・。

 

これまでの日本製ノイキャン機は音は歪み、バックノイズはウルサく、ノイキャン性能も低いという三重苦を抱えていましたが、SONYが渾身の力を込めて放つ最新のワイヤレスノイキャン機をレビューしたいと思います。

 

 

 

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オーディオショップと業界の闇

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オーディオショップ。
そこには魔物が住んで居ると言われていました。

世の中には伝統的にしょうも無い業界というのがあって、幾つか例を挙げると「化粧品業界」や「ダイエット業界」「健康食品業界」、あるいは「英語教材」とか「投資業界」など、お客のことよりも自分たちが儲けることを最優先にして、効果が科学的に証明されていないことを平然と行ってきました。

だいたい何を言わんとしているのか分かっていただけると思いますが、オーディオも闇が深い業界で、だいたいが何の効果も無いことが分かっている品物を、「音が変わる」といって高値で売りつけてきた歴史があります。

某イヤホンショップのレビューなども酷いものですが、すべては「利益」のためで、本当にお客様のことを考えて「良いものを売ろう」などと云う気があるのかどうか。

ここで銀行の話しをしましょう。
よく云われますが「銀行で勧められる投資話には絶対に乗るな」と言われたりします。
なぜかというと、銀行は「手数料」を儲けられればそれで良いのでお客様が最終的に損をしようが関係ありません。

そうなると「手数料のもうけが大きい商品」を徹底的に宣伝して勧めてきます。投資信託などをよく勧められるのはそういった背景があって、投資信託など「手数料が高すぎて儲けが出る可能性は小さい」のですが、銀行は確実に儲けられます。

ではお店は?

利益率の大きい商品を優先的に売ろうとするのであって、その時その時で,1番利益率の大きい、つまり売りやすくて儲けの大きい商品にフォーカスして売り込んできます。

ケーブルなんてその筆頭です。なにしろ自然故障による返品はほぼゼロ。売りっぱなしで利益率はべらぼうに大きい。イヤホンなんかもメーカーとこれだけ売るのでと大量ロットで仕入れて利益率を極大化してから、大宣伝で一気に売り払う。

美味しい商売です。
本来ならそのイヤホンはゴミ同然の音しかしないのに、ポエムを大量生産して同調圧力と本人の思い込みを利用するわけです。


オーディオの場合、「本人の思い込み」や「宣伝による刷り込み」が行われるので、実際にはしょうもないゴミのようなイヤホンなどを平気で宣伝して売り込んできます。

実際にどう考えてもオーディオとして基本的な性能が確保されていないイヤホンでも、適当なポエムを並べ立てて大きく宣伝すれば売り切ることも可能です。


短期的に、これは効きます。

ところが長期的にはユーザーを疲弊させます。

いまのオーディオショップは過去に少しは学んでいるので、以前のように「横柄な態度」は一部のショップにしか見られなくなりましたが、依然として「お客はカモ」という体質は変わりません。

それから業界も悪いのです。

評論家や雑誌やWEBやショップと結託して、音質の善し悪しなんか関係なく、1番お金を払ってくれるメーカーに忖度して記事を書いたりランキングを作ってきた歴史があります。

また、AVアンプブームの時に顕著でしたが、スピーカの本数をわざわざ増やす。ユーザーが限られているので全体のパイは広がりません。そこで今居るユーザーに更にスピーカーを売りつけることを考えました。

そこでAVアンプのスピーカ本数は最初は5本だったのがいまや11本や13本です。

その投資に耐えられる人は少なく、当然のことながらあっという間に衰退していきました。

ユーザーが使える可処分所得は最初から決まっています。無理をさせて高価なものを売ってもやがて行き詰まります。そもそもその価格に見合うだけの音質を確保できるメーカーは極一部しかありません。

ユーザーを長い目で見て痛めつけてきたその歴史が今のオーディオ業界でしょう。

  

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こちらもどうぞ。

【レビュー】MDR-M1ST スタジオモニターヘッドホン

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 日本のスタジオでデファクトスタンダードとしての地位を確立しているSONYの900STモニターヘッドホンの事実上の後継として作られたのがこちらのMDR-M1STとなります。

 

900STの方はだいぶ前にノート版にてレビュー済みですが、あまりにも特徴が強く、このあたりはピュアのマニアでは 有名な話しではあるのですが、僕もレビューしてそのあたりを再確認した次第です。

 

では「純然たる後継」として作られたM1STの音はどうなのかと云うのは興味がありました。

 

今回は「世間ではどのような評価を受けているのか」というのも少し興味がありましたので、レビュー後に価格コムやらアマゾンやらのレビューも拝見しましたが、かなり評判が良く、一般ユーザにはだいぶ受け入れられているなと思った次第です。

 

ただ実際の音は900ST比較でどのような違いがあり、プロからアマチュアまで含めて、事実上価格の上がってしまったハイレゾ対応スタジオモニターヘッドホンをどのようにSONYが料理してきたか、興味のある方はぜひレビュー本文へどうぞ。

 

review.kakaku.com

 

ちなみにこちらは価格コムのM1STのレビューとなります。

 

ソニー・ミュージックソリューションズ ハイレゾ対応スタジオ用モニターヘッドホンSONY MDR-M1ST

ソニー・ミュージックソリューションズ ハイレゾ対応スタジオ用モニターヘッドホンSONY MDR-M1ST

  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックソリューションズ
  • メディア: エレクトロニクス
 

こちらはアマゾンのレビュー。異常に高評価です。

 

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【2019】今年も一年お世話になりました。ごあいさつ。

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どもです。

今年も一年、誰にも忖度せず、販社や読者から借りたものすら容赦なく酷評し、自分の気に入ったものだけを褒め称えるという人間としてギリギリの場所を生きてきました。

 

そもそもオーディオとは肩肘張るような趣味ではありませんが、そこはピュア出身としてのプライドがあるわけで、伊達にスピーカと格闘して来ていないのは理解していただきたいと思います。

 

僕がスピーカと苦闘を続けていた頃は、既にオーディオショップに居た先輩方はだいぶ年上の人しか残っていませんでした。僕は相当に若手で・・・・当時の彼女はオーディオショップに試聴のため通う僕を見て、こう云いました。

 

「なんであなたおじいさんに交じってそんなことやってんの?。あなた一番若いじゃない?。おじいさんばかりの趣味なんか辞めたら」

 

やはりいつの日かスピーカーまで来て欲しいという思いはありますが、昨今の社会情勢や音楽へのふれ方などを見ているとある意味、スピーカの時代は終わったなと思うわけです。

 

ただそれでもイヤホンで美しい音を作り上げる人のサウンドに耳を傾けていると、間違いなくスピーカ経験者の音であり、それも長年苦闘してきた人の特徴が出ているので、イヤホンの音やヘッドホンしか知らないと高みへと至るのは厳しいなと勝手に思います。

 

もちろんオーディオというそのものはいつの時代も廃れはしませんが、聴き方が変わるわけです。スマホの登場は大きく状況を変化させ、ヘッドホンやイヤホンがブームと云えるまでに脚光を浴びました。

 

ですが、それすら置き去りにする勢いでBluetooth系のワイヤレスが取って代わろうとしています。有線系のオーディオはあとしばらくで終わるでしょう。

 

僕も少しずつワイヤレス系のレビューも増やしていますが、もはやこの領域はレッドオーシャンの様相を呈し、そうそうたるブランドがシフトしつつあります。

 

有線は一部のマニアのみが楽しむ時代になりつつあると言うことです。

 

そんな時代のちょうど節目に当たるのが2020年という年ではないでしょうか。

 

ただ時代がどう変ろうとも、本質的に人がうつくしいと感じる音色は変わることはありません。

 

変わるわけがない。

 

元々オーディオメーカー等ほとんど生き残ることは出来ません。かつて栄華を極めた大手日本メーカの多くも勢いを失い、もはやかろうじてカーオーディオなどの分野でなんとか食いつないでいるのが現状です。

 

そういう意味ではブームの時に本当のメーカーの実力は推し量れません。大抵が底上げされた偽の人気であり、全てが終わった宴の後に本物だけが残るでしょう。

 

そんな時代でも「いい音」で聞きたいという奇特な方はいるわけで、そんな人たちに向けていつもレビューを書いていますが、本物は本当に数が少なく、これだけ多くのイヤホンがあっても一流と呼べるものはほとんどありません。

 

まぁ、商業誌のレビューがほとんど全部汚染され、インターネットの海を泳いでも、販社から提供されたイヤホンを意味も無く褒め称えるポエムレビューばかりで、中華製は素人に商品提供してレビューさせ、日本製は商業WEBメディアにお金を払って提灯記事を量産して貰う。それもPRの一言も書かずに中華アンプやイヤホンをレビューするのですから、本物が欲しい思ってもそう簡単にはたどり着けない迷路のようになってしまっています。

 

音は確かに映像や写真のような目に見える実体はありません。

 

ただそれでも音作りにはルールがあり、楽しい音や美しい音を出すには才能が必要です。それも極めて高いレベルでそれが要求されます。

 

サウンドを作る人は、まずもって「聞く才能」が絶対に必要です。

 

スピーカーのハイエンドの世界では「偽物」も横行していますが、それは価格だけが高いばかりで音楽がハーモニーを奏でません。高く美しい音色も出てきませんが、ただ価格が高いだけで思い込みにヤラレ、そのような偽物を喜んで聞いている人たちも多いのです。

 

こう云うハイエンドは意図的に音を崩し、音を強調して派手にします。特性的にもあるべき範囲から逸脱します。

 

この一年、数々のハイエンドを含めたイヤホンを聴きましたが、やはりやっていることは同じで偽物メーカーほど音を崩しています。

 

本物はあくまで美しくナチュラルでありたい。

 

そう思います。

 

それでは今年も一年ありがとうございました。

来年もまたよろしくお願い致します。

 

2019年12月28日

 

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