【レビュー】SHURE AONIC3 1BAイヤホンの世界 shureは本気なのか。
2020年4月発売なので、できたてほやほやとは云わないが、昨今のBluetooth化するイヤホンの中で「今どき有線」を大手が発売するのは珍しいだろう。
事実上の有線からの撤退が相次ぐ中で、だいたい残るのは碌でもないメーカーになりつつある。
悲しいがそれが現状である。
そんな事情をものともせず開発されたのがshureの新シリーズである。
AONIC。
その中でも最も安価なAONIC3は1BAイヤホンである。
好きな人にはたまらないだろうが、shureのイヤホンというのはいろいろと問題もあったりする。偽物の存在もそうだが、本質的に音を考えた場合、音楽リスニングにおいて致命的な部分を感じたりするのだ。
そういう訳であまり聴く気はなかったのだが、AONIC3は1BAと云うこともあって聞いてみることにした。
SHURE シュア AONIC 3 高遮音性イヤホン / SE31BABKUNI-A ブラック : 高音質/高遮音性/マイク・リモコン付/カナル型 【国内正規品/メーカー保証2年】
- 発売日: 2020/04/25
- メディア: エレクトロニクス
【レビュー】 Etymotic Research HF5
ERのイヤホンであるが、なんだかレビューが凄まじく評判がイイ。過去のイヤホンではあっても名機は名機といえるので、そのレビューが本当なら「買い」だろう。
ERはなんだかんだと色々と聞いてしまったが、その感想はノート版レビューに譲る。
そのERの伝統的な1BAイヤホンのひとつがこのHF5である。
これも読者様から依頼を受けて借り受けたものだが、2-3週間も借りてしまったので心が痛い。というのも時間が無くてなかなか聞き込めなかった。一聴してだいたいの性能というか現在地は分かったのだが、細かく見ていこうとするとなかなか時間がかかる。
ここ最近の僕は時間が厳しいのである。
もともと圧倒的に多趣味であるところにオーディオが好きなのかと言われればなんだかよく分からないところがある。普段はオーディオなどほとんど聞かないのである。
ノート版イヤホンマガジンも遂に3周年を迎えたので本来ならガツンとレビューを幾つか決めたかったのだが、そうは事情が許さなかった。
ちなみにこのHF5。レビューを読む前にアマゾンだったり価格コムだったりのレビューをぜひ参照していただきたい。
ノート版辛口イヤホン3周年記念特別セール開催
みなさまのご愛顧で無事に3周年を迎えることが出来た。
有料オーディオレビューというよく分からない道を切り開きつつ、世の中のステマと意味不明なオーディオポエムと戦ってきた。
そもそも世の中のオーディオレビューの結論がよく分からないのは、販売店や代理店からの依頼だったりするわけで、当然、書きたいことは書けず、欠点があってもそれをオブラートで隠し、読む人を煙に巻くのが常套手段だ。
読んでいる側はゴミを掴むことになる。
中華はもちろんだが、大手の日本代理店なども非常に危険だ。
いまやブログを使ったインフルエンサーによるステマはあちこちに溢れている。
それに敢然と立ち向かうのが当ブログであるが、2年ほど前から予定通りにノートを使った有料ブログに移行した。
Googleやらのアホな検索エンジンに振り回されるのはもうたくさんだ。
検索結果はステマのゴミばかりでまったく役に立たない。
ノート版マガジンは滅多にセールなどやらないが、3周年記念で2日間だけセールすることにした。
V1は100円。
V2V3V4V5は499円。
追記
2日間の特別セールは終了したが、3周年記念WEEKとして9/6日まで上記特別価格を一部マガジンに適用することにした。WEEKが終了したら価格はまた元に戻すのでよろしくお願いしたい。
【レビュー】GRADO GW100 世界初のセミオープンBluetoothヘッドホン
相変わらず訳の分からないヘッドホンを販売するのが天下のグラドである。
なにしろセミオープンのBluetoothワイヤレスヘッドホンという世界初の分野を切り開くが、誰に向けて売ろうとしているのかも分からない。音漏れは従来のオープンタイプよりも60%軽減したと云うが、これを電車の中などで使う勇者がどれくらい居るものだろうか。
屋外でも遣う気にはならないだろう。
そもそも静かな場所で聞いた方が音質は向上するわけで、騒々しい屋外でグラドを楽しむ理由は幾ら考えても分からない。
元からグラドというのは訳がわからないが、輪をかけて分からないものを販売してきた凄みがある。
ただしこのヘッドホンは有線でも使える。
これなら触手は動くだろう。
有線の音が従来のものと遜色ないのなら、その音質が変わらないというのならそれもありだろう。
たまに外に持ち出して楽しむ程度の話しだ。
要はBluetoothとして購入するのは馬鹿げているが、有線のグラドとして考えるのなら音質によっては有りだろうと云うことになる。
ただBluetoothヘッドホンとしては価格がハイエンドと云うか高いと思う。すべては音次第云う事になるだろうが。
【レビュー】日本製イヤースピーカ INAIR M360
イヤースピーカというどこかで聞いたようなキャッチを持つ日本製イヤホンである。
「スピーカのように開放的」というコピーもまた笑いを誘う。
STAXがイヤースピーカというキャッチコピーを使うが、STAXは別格なのである。しかもSTAXは音質的にはイヤホンよりもだいぶ有利になるヘッドホンだ。
だいたいこの「スピーカのよう」とつかわれる場合、一体何をもってスピーカ的な音なのかという命題も伴うことになるが、360イヤホンの場合、おそらく「開放的」という点にある音の広がりを指しているのではないかと思う。
この360はクラウドファンディングで3800万円もの大金を集めたと云うが、こう言うアヤシげなメーカーのアヤシげなイヤホンの方がお金を集めやすいのだろう。
実際にお金を投資する方も投資する方だと思うが、「もしかして」という気持ちがどこからにあるのだと思う。何かしらの奇跡のような一抹の希望に掛けるわけだが、クラウドファンディングというとなにかこう以前レビューしたARTIOのCR-M1イヤホンを思い出してしまった。
しかもこのイヤースピーカーは一般的なカナルタイプではなく、音の悪いインイヤーなのである。
さて、360度音が広がり、スピーカのような開放的な音がするという野心的なインイヤースピーカの音をレビューしたいと思う。
【レビュー】ETYMOTIC RESEARCH ER6
ETYMOTIC RESEARCH ER6である。今やかなりの入手困難品で中古市場でも滅多に見掛けることはない。
今回はそのER6のOEM版であるharman kardon EP730を読者の方からお借りすることが出来たので心して試聴させて貰った。
こちらのER6は周波数特性図からはほぼER4に近似した特性に感じられるが、それであれば本国価格が1万円程度というのはお買い得であろう。日本でもは実売9000円程度なので海外イヤホンであるERとしては最安値に近い。
なにしろ世界のERのイヤホンである。
それも最近のものではなく、ER4当時の制作であろうことから期待は持てる。
その一点を取ってみても下手に中華や日本製を聞くよりもいいような気もするが、海外製品で1万円以下は相当に厳しいのも事実。これまで色々と聞いてみたが1万円以下でやる気を見せているブランドはほんのわずかしかない。
今回は期待のER6。
【レビュー】shanling ME500 中華ハイエンドイヤホンの努力
DAPでおなじみの中華メーカーshanlingの作ったイヤホンである。
DAPメーカーなのでイヤホンを作る実力があるとは思えず、単なるどこかのOEM品であろうと思ったのだが、悪質なDAPメーカになると、そんなものでも10万越えなど普通に販売してくるのに対して4万以下の価格ならまだ良心的であろうと思う。
それでもまぁ高い、とは思う。
何しろ中華なので高額品に手を出すのは自殺行為に近い。
雨後の竹の子のように勢い余って次々に落ち目となった有線イヤホンを開発して投入してくるのは凄いと思うが、このパワー感と探究心は日本の開発者も見習うべきだろう。
このまま行くと日本製イヤホンは程なくして負ける。
というよりもfinal以外のメーカーはもうほとんど負けている。
どう考えても音決めしている人間の耳がどうかしているのだから、中華が幾つかの点で進化改善すれば勝てる要素が無くなってくる。
日本のイヤホンはアンプと同じく「遊び」というか余裕がなく単にくそ真面目な音がする。エントリークラスでならそれでも良いのだが、高みへと至ろうとするときには「創造的飛躍」が必要だ。
迫り来る中華との戦いで負けて欲しくはないのだが、現状を鑑みると、もう時間の問題だろう。
そんな中華のハイエンドイヤホンであるが、先入観無くその音を評価してみようと思う。
【国内正規品】 SHANLING ハイブリッド デュアルユニット カナル型 イヤホン ME500 8芯 着脱式 MMCX ハイブリッドケーブル
- 発売日: 2019/09/27
- メディア: エレクトロニクス
こちらは姉妹品のME100である。
こちらの方が手が届きやすいと思う。
【レビュー】QDC 1LE 中華ハイエンドイヤホンの現在地
手に持った瞬間に驚いたのだが、ハウジングが眼を射るようなキンキラキンなのである。24Kメッキを施したというそのイヤホンは中華のハイエンドメーカーであるQDCの限定生産品で有り、世界で888台限定販売されたものである。
そのうち40台のみ日本で販売された。
当時の価格は44800円なので中華では高い。高すぎる。
金属ケースにはシリアルンバーが入っているが、そのケースもなぜかズッシリ重くキンキラなのである。ちょっと引いてしまうような成金趣味全開の匂いがする。
今日日、日本の成金でもよほどの事でもなければこれほどキンキラであることは珍しいだろう。センスが昭和チックなのが笑わせてくれるところ。
発売は2017年なのでちょっとだけ古いが、ノート版読者様よりお借りできたので、中華ハイエンドイヤホンブランドであるQDCの実力を垣間見るにはちょうど良いと思う。
世界限定生産品なのでメーカーもそれなりに力を入れて作ったものには違いなく、ある意味、その時点でのメーカーの見識はすべて詰め込まれているだろう。
と云うわけでQDCという中華イヤホンブランドの現在地がどこにあり、中華イヤホンの到達点というか実力を見る、という点でもうってつけではないだろうか。
【レビュー】KOSS UR/40ヘッドホン
1958年に創業したアメリカのヘッドホンメーカーである。今回は初めてKOSSのヘッドホンを聞いてみるわけだが、一体どういったものなのか皆目分からないままだった。
たまたまノート版読者の方がお持ちのものを借り受けたのだが、ヘッドホンで一万円以下というのは本来なら避けるべき価格帯だ。これは国産でも同じ事が云える。
国産でもかなり厳しい価格帯なので代理店マージンが上乗せされる「輸入物」ではもっと厳しいと思う。
このあたりの分水嶺というのはイヤホンとは訳が違うのだろう。もっとも構造的にコストがより掛かるので致し方無いのも確かなんだろうと思う。
ただし、KOSSというのは本当の老舗だ。
オーディオではブランドが何十年もそのまま生き残るケースは極端に少ない。
限られたブランドだけだろう。
そのうちの1つがこのKOSSである。
本来は
が著名なのだが、今回はセミオープンドライバ搭載のUR/40である。
さて、老舗の実力を見ていきたいと思う。
【レビュー】ゼンハイザー HDVD800 ヘッドホンアンプ その高き壁
ヘッドホンアンプを買って見たのだが、デジタルアンプだと勘違いしてしまった。
これはアマゾンが悪い。
たまたまアマゾンを見ていたら「デジタルヘッドホンアンプ」とかかれている。ちなみに下位のHDVD600はアナログとかかれていたので800の方はデジタルアンプなんだなと早合点してしまった。
届いて聞いてみるとアナログじゃねーかと愕然としてしまった。
調べが甘いというか、事前にほとんど調べないのは僕が悪い。それは分かるのだが、どうか頭の悪い人にもよく分かるように紛らわしい表記は辞めていただきたい。
800にデジタルと書かれているのは、入力がデジタル可能という事であってこのアンプは純然たるアナログアンプである。
600との相違はDACが付いているかいないかの差で本体は同じものだ。
コスパを考えると600の方が良いかも知れない。
最近発売のものでバーブラウンとはシブいなと妙に納得してしまった。ヘッドホンでDACなど違いがわかるとは思えないのでDACなど何でも良いのだが、最近はESSとAKが幅を効かせているのはよく分からないところだ。
さて、こちらのHDVD600/800はゼンハイザーのヘッドホンアンプである。
ゼンハイザーがアンプなど製造できないはずなのでどこかのOEMとかODMなんだろう。オーディオではどこでも当たり前にやっていることなので特に問題は無い。例えばラックスマンなどもそうだ。
だが、キチンと音を監修して作り込んでいるかどうかはまた別問題だ。
世界のゼンハイザーがキチンと音決めしたのかどうか・・・見てみたいと思う。