【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口のオススメ

中華低価格イヤホンとヘッドホン&デジタルプレイヤーDAP系のレビューのまとめとオススメです。購入した物や使ったモノが中心となります。誠実なレビューを心がけたいと思います。 。。基本的にライトな感じで一分で理解できるサイトを目指しています。このブログは「ぶろぐなんかめんどくせえよ」のスピンアウト・ブログです。なお、無断転載不許可です。

太ると音が変わる? イヤホンと音の変化

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イヤホン独特の音の変化として、体型の変化により音が変わる、と云うことが上げられます。

 

要するに太ったり痩せたりすると耳穴の形状が変化してしまうので、これは低音を中心に大きく音が変わります。

 

ユニバーサルイヤホンなどでも当然のことながら自分はいつもの位置にいつものイヤーピースで挿入しているにもかかわらず、なぜか低音が増えたり減ったり、ということになり、下手をすると「エージングの変化だ」などと騒ぎ出す人が出てきます。

 

これはイヤホン独特なので、ヘッドホンやスピーカーではこういった音の変化はありません。

 

耳穴の挿入位置は1㎜でも違えば音が変わってしまうのがイヤホンですが、これはスピーカーでもスイートスポットは限りなく狭い範囲なので数センチ耳が動けば音は変わるのと同じ事です。

 

ですが、スピーカーでは太ったり痩せたりしたからといって音が大きく変わってしまう、と云うことはありませんのでまさにイヤホンのみで起こる変化だと言えるでしょう。

 

この変化は自分の体型を把握していないと「いつの間にか音が変わってしまう」という事になりかねず、ある日気がつくと「低音が増えた」等という事になります。

 

その場合は体重の変化などを把握して、再度イヤーピースを合わせるなどの調整を冷静に行ってください。

 

間違ってもエージングの効果などと騒いではいけません。

 

 

 

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【次回予告】KZ ED15とES4

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いつもの次回予告ですが、 KZのED15とプレオーダー中のES4は共に行きます。

ED15は既に発送済みなので近日中にレビュー可能となります。

 

ES4は前回のZS10のプレオーダーの事を考慮すると1ヶ月以上掛かるかもしれません。

気長に待っていて下さい。

 

ただ前回のZS10プレオーダーでは痛い目を見ましたので、ES4に関しては色はブラックを予定しています。

赤や緑の色は生産が遅いようで・・・・発送まで時間が掛かるようです。

 

また発送元の業者の信頼性も大事なところでHotfiは避けようと思っています。

 

 さてさてどうなることやら。

 

ES4なんですが1DD+1BAですが、見たところZS10とハウジングが共通に見えますが、そうなると「ハウジングがデカすぎる」という問題を抱えていることになります。

 

ZS10のあのドデカハウジングはかなり人を選びますのでちょっと問題有りです。

 

追記

ED15の記事を書きました。

以下からどうぞ。

 

ES4の記事も書きました。

 

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AliExpress.com Product - KZ ES4 Colorful BA+DD In Ear Earphone Hybrid Headset HIFI Bass Noise Cancelling Earbuds With Mic Replaced Cable KZ ZS5 ZS6 ZS10

こちらはHorfiではありません。

イヤホンのリクエストやアンケートに関して 5/10更新版 

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今後は気が向けばTwitterにてリクエストというか、アンケートを受け付けるようにしようかな?と考えています。

 

面倒なら辞めますが・・・こちらの記事は気が向いたときに更新していきます。

 

アンケート投票はTwitterにて行います。

ちなみにこちらはTwitterのアカウントが必要ですが、誰が投票したかは分かりません。匿名性は保たれます。

安心して投票して下さいませ。

 

とりあえずはこちらです。

 

  

今回の機種候補は以下となります。

詳細はレビューでも参考にしてくださいませ。

 

基本的にはランキングやtwitterでのDMで勧められた機種を中心にしています。

 

final E3000 FI-E3DSS

final E3000 FI-E3DSS

 

  

  

  

 

低音の階調表現能力について【コラム】

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カスタムIEM系イヤホンの自作で頑張っていらっしゃるいつものサイトさんの方で記事が上がっていましたので、そちらに答える形で・・・僕が使う「階調表現能力」について書かせていただきます。

 

記事自体も非常に示唆に富む内容なのでご一読を。

 

domingo55.hatenablog.com

 

まぁ自作備忘録さんの方は一流ドライバを使ったカスタムなので音に差があるのは致し方ない部分ではありますが、スピーカーだろうがイヤホンだろうが基本は変わらないのでその点において書いておきます。

 

階調表現能力、これは主に「低音域」に関してのみ僕は使っています。

 

なぜか?

 

低音は音階が出てこない、あるいは消えてしまう、あるいは埋もれて聴きづらくなるのが頻繁に起こる帯域だからです。

 

例えばです。

 

60Hzの低音を単音で出したとすると全てのイヤホンが問題なく出力できます。

 

ところがこれが音楽として他の音と平行に出力するとなぜか音が弱くなったり消えたり、輪郭が崩れたりするのです。

 

たぶん中高音域でも起こっていると思うのですが・・・中高音域はよく分からないのです。

 

これが低音域だとかなり明確に音に出てしまうので、不明瞭になりがちなイヤホンに関しては低音域の評価をグッと落としてあります。

 

要するに録音に従って低音の各帯域の音がちょうど階調表現/グラデーションのように中域へと繋がっていくわけですが、激しいソースではドライバの性能不足&ハウジングの設計ミスなどで「低音のどこかの帯域が失われたり、弱くなってしまう」のです。

 

これが非常に顕著にまた頻繁に起こります。

 

低音の階調が潰れてしまうようなものなので音がハッキリとしなくなり、本来録音されているのにその音が出てこない、と云うことになります。

 

音を聞いていて特に感じるのは「重低音」が入ると途端にその上の低音域の階調表現がガクンと潰れてしまうというのは結構あったりします。

 

これなどおそらく重低音のエネルギーはかなり強いので、分割振動で他の低音域を一気に汚染してしまうと云うことだろうと思います。

 

イヤホンを聴くようになってこの低音域の階調が潰れてしまう、ということがあまりにもよく発生するので特に気になったイヤホンレビューにおいてはそのことについて言及するようにしています。

 

ただ書き方が分かりづらく不親切だったと思います。

自作備忘録さん・・どうもすみません。

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

追記

低音の階調表現能力を見るには「やはりどうしてもそれが分かるテストソースが必要」です。

これは耳の善し悪しではありません。

 

甘いテストソースを使っているとこの事が判別つかない、というのは事実です。

 

それからこの低音域の階調不足に関してはアンプの駆動力の問題も少し絡んできます。

ただ決定的な要素ではないようで・・・むしろイヤホン側の問題の方が大きいと僕は理解しています。

 

つまりアンプで条件を満たしても階調は復活しません。

 

 

 

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イヤホンと音量調整について【コラム】

 

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たぶんキチンとイヤホンを聞き込んでいる方なら特に詳しくお話ししなくても良いかなと思っていたこともあり、いままで「ボリューム」つまり音量調整について詳細に話してきませんでした。

 

イヤホンにはそれぞれの機種で「適正音量」が存在します。

 

これはスピーカーやヘッドホンでも同じ事で、「設計時想定音量」というものがあり、その音量で適正な音を出すという設計したときの基準となる音量のことです。

 

この音量はざっくりいうと「高め」なのが普通です。

 

つまり、あなたがイヤホンを聴くときに耳を大事にするあまり「小さな音量」で聞き込む、と云う場合、そのイヤホンは往々にして持っている本来のポテンシャルを発揮しません。

 

お気に入りのイヤホンを聴くときにそのイヤホンが最善の結果を出す適正な想定音量があり、その音量で聞くことによりイヤホンは潜在的なポテンシャルを開放します。

 

僕のブログで紹介したイヤホン評価をよく読んでいただけると分かりますが、イヤホンによっては「音量を高めに取るとドライバーが破綻する」と書かれていたり「小音量時に音痩せする」などと書かれているものはこの音量時に極端に音が変わってしまうと云うことを示しています。

 

特にこう言ったことが書かれていない場合、あまりに小さな音量や大きな音量でなければその変化は想定範囲内で極端な音の劣化現象を示さない、ということでもありますが、基本的には何らかの変化を絶えず起こすのは事実なので、強弱はあるがボリューム調整で音は変化してしまうということは頭の片隅に入れておくべきです。

 

【適正ボリュームを外れた場合の音の変化】

 

たいていの場合、小音量時には音が痩せます。

大音量時には、ひとつひとつの音が聞きづらくなり、音が団子になります。

 

この原因ですが、ハッキリとしたことは分かりません。ただ小音量時の音痩せというのは極一部の製品を除いて防ぐ方法がなく、スピーカーやヘッドホンを含めてそういった現象が起こりやすくなります。

 

しかもデジタルアンプではビット落ちによる問題となる変化を聴感上は引き起こしませんが、アナログアンプを導入している場合、ボリュームに使われる部品の品質で更に加えて音が劣化するので注意が必要です。

 

音痩せとは簡単に言うと帯域バランスが大きく変化してしまう場合を指します。

また大きな音量に比べて酷く音が劣化したりします。

 

特にヒドイものになると音色そのものが変わってしまう、と云うケースも多く、基本的に小音量でキチンと音が出せるイヤホンは非常に少ないのが現状です。

 

ですが特に症状が顕著に表れるものでなければ、イヤホンの場合、スピーカなどと比較すると変化が幾らか小さいのは確かなのですが、それでもなるべく小さな音で聴かないということで回避できます。

 

ちなみにスピーカーでは小音量で実力を発揮するものなどほとんど存在しません。

 

では大音量時はどうかというと、イヤホンによってはとにかく音が破綻して歪み出したり、音が団子になったりと云うケースがあり、これはドライバーもしくはハウジングなどに起因する根本的な問題です。

 

こういったイヤホンの場合、その音量を避ける、というのが解決策となります。

 

ですのでそのイヤホンの実力にあった「適正音量」を見極める、と云うことはとても重要なことで、ボリューム位置をキチンと探り、キチンとイヤホンの性能を引き出してやる、と云うことはおろそかにはできません。

 

と云う訳ですのでイヤホンの実力を十全に引き出すために、なるべく大きな音量を使い、音色と解像度、適正帯域バランスをそれぞれ見極めた上で最終的なイヤホンの実力を評価する必要があります。

 

あなたが聴いている音量が適正かどうかは実際の場面ではかなり大問題となり、そのイヤホンが実力を発揮する音量の範囲を見極める事は避けて通ることができないので、各自それぞれがそのイヤホンにあったそれぞれの適正音量でイヤホンの評価を行っていただきたいと切に願います。

 

つまり、イヤホンというのは音量ひとつで音がまったく変わってしまうモノだという事を決して忘れてはいけません。

 

そして、それは僕らピュアの人間の中ではごく当たり前のことなのですが・・・。

もし今ボリュームひとつでずいぶんと音が変わってしまうなと思って違和感を感じている方がいれば、その耳は極めて正しい。

 

ケーブルで音が変わるなどと言っている人の大半も実際は「音量が変化していることによる音の変化」であることも多いので、今後は注意深く適正ボリュームという問題に取り組んでいってもらいたいと思います。

 

追記

ゴチャゴチャ書いてしまったのでまとめておきます。

 

  • ■小さな音量でイヤホンを聞かない
  • ■小音量から大音量まで満遍なくテストソースを聞き込んでイヤホンの実力を引き出せる適正な音のする範囲を見極めてその範囲の中で音楽を楽しむ
  • ■面倒な人はとにかく聞ける範囲で高めの音量でイヤホンをテストすれば良い。その場合で音が破綻するケースではそこから音量を下げて聞き込んでいく

 

ということになります。

 

 

格安中華イヤホン オススメガイドと聞き所

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イヤホンの「聞き所」をざっくりとオススメイヤホンとともに再度紹介しておくことにします。

 

特にHLSX 808に関してはそろそろディスコンではないかと思うので欲しい方は急がれた方がいいかも。もしかするともう手に入らないかもしれませんが。

 

運良く持っている方は大事にして下さい。

 

またGT800もそろそろ危ない予感です。

 

【KZ ATR】

低音多めですが、中高音域は評価すべき音が出ています。

普段聞いているイヤホンが過剰にクリア感の高い明瞭度重視のものだと最初はボケているように感じますが、しばらく聴くと耳が補正され、その良さに気がつきます。

 

聞き所は質の高いボーカルと中高音域のエッジです。

リファレンスとするときは低域を少し絞った状態が適正帯域バランス。

 

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【HLSX808】

帯域バランスが素晴らしいです。

 

ボーカル域の表現力も高く、音が若干地味ながらも地力の高さを感じられるハイレベルな音がします。

 

玄人好みの音質。

 

少しボーカルが引っ込むところが玉に瑕ですが、こちらもリファレンスになります。

ディスコンになる前にひとつは所有しておきたいところです。

 

ただしBAなのでアンプの判定には使えません。

 

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【DZAT DR20】

 

低音域の階調表現能力が素晴らしい。

また、イヤホンでは珍しく「音に広がり」を感じます。

 

ただし、低音域が過剰ブーストなのでその点は不満があります。

イコライザーで少し低音域を絞るとよろしいでしょう。

 

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【KZ ES3】

 音の攻撃性が高いので、素晴らしい音だとは云いがたい部分がある音質なのですが、クール系のドライバを使ったイヤホンの中では比較的に出来が良く、ドライバーの傾向比較用に1本持っておきたいところです。

 

短期決戦タイプ。

 

音の明瞭度とクリア感を中心に聞き込んでください。

 

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【サウンドピーツB10】

 

低音が非常にタイト。

この低音は「正しくない」のですが、一度は聴いておくべきでしょう。

 

デジタルチックな低音ですが、量感不足の一面を除けば、低音域の出来映えはトップクラス。

 

イヤホンでは量感の表現が難しい部分もありますのでスピーカーの低音ならアウトですがイヤホンなら素晴らしいです。

 

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【サウンドピーツB30】

弱ドンシャリの名機。

バランスなどは決して正しいわけではありませんが、美しくデフォルメされたその音は評価に値します。

 

ボーカルやハーモニー感がありながらも適度に分離したその音は一聴の価値ありです。

チューニングとは何か?またエッジの出来の良さも聴いてみてください。

 

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【UiiSii GT800】

低音がかなりの過剰ブースト気味なのでこちらもイコライザーで低音を絞ってみてください。

 

中高音域向けのイヤホンですが、ボーカルの独特な温かみと柔らかいエッジ表現は秀逸。

 

低音から来る音の厚みもあり、隠れた逸品です。

 

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【VJJB V1】

こちらも珍しい「低音タイプ」のイヤホンです。

低音がしっかりと表現できるイヤホンは数が少ないので貴重です。

 

聴くときはウレタンピースで聴くことを推奨しています。

 

残念なのは中高音域のエッジが立ちすぎているところ。

 

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【KZ ZS5】

格安多ドラ機の中では良く出来ている方です。

ボーカル域のレベルもかなり高めで特性がよく質感も素晴らしい。

 

音がチグハグだったり、エッジが立っていたり、中域にかぶりが出ますが、それでも格安多ドラ機の中では1本所有しておきたい性能があります。

 

5000円付近の中華多ドラ機の中では例外的に良く出来ていると判断しています。

多ドラ機とはどんな感じなのか知りたい方はまずはここから初めて見るのがよいでしょう。

 

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【KZ ZS10】 1DD+4BA 脅威の格安多ドラ機

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たいぶお待たせしてしまいましたが、本日やっとZS10が到着しましたのでレビュー致します。
 
こちらはKZ初の片側5ドライバーを搭載した多ドラ機となります。
価格が異様に安いので爆売れする事は間違いなく、注目度も非常に高いとは言えますが、これまでの多ドラ機の一般的な傾向が「分離ばかりがよくて音がチグハグ」という事を示す事が多かったので、期待半分で購入した次第です。
 
 

【ZS10スペック】

■モデルナンバー KZ ZS10
■ドライバー 1DD+4BA (30095*2/50060*2)
■感度106db
■インピーダンス32Ω
■周波数特性20hz-40000hz
■コード長1.2メートル
 
まずZS5あたりで起こっていたケーブルピンがキツすぎて嵌まらないという事はなく、今度は「ユルすぎてすっぽ抜ける」ということにこちらの個体はなっています。
 
ハウジングも大きすぎて問題があり、カスタムIEM系ハウジングの装着感の問題がこちらでも発生していますので耳の小さい方などは装着が困難になると思います。
 
初期バーンインは少し長めで2-3時間取った方がよいでしょう。
 

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【ZS10音質】

 
ドライバーの傾向はニュートラル系です。
音は明るい派手目の傾向でKZの傾向としてはES3のベクトルの音です。
 
イヤホンとしては「中高音域向け」となっています。
この音の傾向から言うと「ハイ上がり」の特性ではないかと推察されます。
 
中域の特性はかなりのフラット気味の傾向でこのあたりの出来はさすがで素晴らしいです。
ですが中域に顕著にハウジング由来の雑味が載る、とはいえます。
 
この為、特性は非常に良くグッと前に出てくるボーカル域を持っているにもかかわらずボーカルの質にかなりの違和感を感じます。
 
この中高音域に載る妙な質感はかなり問題で、ボーカルの特性がよいのにも関わらずそれをスポイルしてしまっているのが残念なところですが、雑味なのかクロスオーバーでの音のチグハグさなのかは判定できません。
 
また、低域はいつもののブースト気味。量はKZ標準の7.0程度。
質はそれなりであまりよいとは言えません。階調表現能力もそこそこといったレベルです。
 
最近出たZSRがとにかく酷かったのでそれから比べるとだいぶマシで、低音を得意とはしない傾向を持ったイヤホンの実力としては普通ではありますのでそれほど問題はありませんが低音をメインで聞き込むイヤホンでないことだけは確かです。
 
エッジはかなりの立ち気味で、ちょっと問題を感じます。中高音域はイヤな感じの神経質な音になっています。
 
聴くのなら短期決戦タイプという事になるでしょう。
 
ただし、いわゆる分離はかなり良く、音の明瞭度もかなり高めとなっています。
ここまでの分離は個人的には「過剰」だと判断するわけですが、そういう音がチグハグでも「分離、分離」と優先する方にはいいのかもしれません。
 

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【ZS10 まとめ】

 
決して悪いとは言えないのですが、個人的には大した出来映えのイヤホンだとは思えません。
 
この音なら多少の問題があってもZS5の方が数段上の出来映えでしょう。
特にエッジの立ち方と音の質の悪さは看過出来ないレベルで、あまりよいとは言えません。
 
ただこういう分離や明瞭度が極めて高く感じるようなチューニングされた音であると「クリアで良い音」と言い出す方が一定数現れるはずなので誤解を招きやすいタイプのイヤホンだとは言えます。
 
一見「おっ」と思うわけですが・・・よくよく聞き込んでみるとエッジは立ち気味で攻撃性は高いし、低音はそれなりだし、ボーカル域に妙な違和感が残るしと色々と考えさせられます。
  
決して✖を付けるほどのものではなく、人によっては問題なく〇評価を与えてしまうようなイヤホンがこちらのZS10になるわけですが、この音ならZS5を購入した方がいいでしょう。
 
ネットワークのチューニングはZS5/6よりもだいぶ進んでいるようでZS10はクロスオーバーする帯域でのZS5/6であったような中域のかぶりの問題はほとんど感じないのですが・・・・何かしらの問題があるようで今のところ特定の原因を断定することはできませんが、「全体的に妙な違和感」を感じることもあり、何かがズレていると判断せざるを得ません。
 
もしかするとどこかしらの帯域でクロスオーバーの問題が出てしまっている可能性も高いのですが、どこがとは今は分かりません。
 
僕がこのZS10を聴いていてもし壊れたら二度とは買わないでしょう。
 
と云うわけでいくらか✖に近い・・・
 
総合評価△
  
KZ ZS10 イヤホン 高音質 イヤモニ型 ハイブリッド イヤホン 2pin ハイレゾイヤホン 4バランスドアーマチェア+1ダイナミック 搭載 5ドライバイヤホン カナル型 高遮音性 密閉型 中華イヤホン Yinyoo (ブラック)
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オーディオ騙しのテクニック【ケーブル編】

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今から引用するのはあるケーブルの説明文です。

 

単にランダムに選択しただけなので適当に選んでいます。他意はありません。

 

これはワイヤーワールドのXLRケーブルで価格は50センチで約12万円。

 

この説明文をヨドバシカメラから引用します。

 

かつての最上位モデルのGold Eclipseは導体に銅より優れた伝導特性を持つSolid Silver(純銀)を採用し、非磁性体のアルミニウムプラグが外部からのノイズを強力にカットしました。Composilex 2も加わり完璧なノイズ対策がされ、非常に細やかなサウンドを描写しPlutinum Eclipseに迫るサウンドを実現します。

 

この文章を読んでどう思いますか?

 

普通に読む限り、このケーブルによる具体的な変化は何も書かれていません。

唯一が「ノイズ対策」のみです。

 

僕は前から言っていますがケーブルでは確かにノイズ耐性はだいぶ違いますよ、とは書いています。

 

ここは大事なところなのです。

強すぎないシールドというのは。

 

強いて言うのなら「非常に細やかなサウンドを描写」というところですが、よく分からないどうでもいい説明だけが書いてあるわけです。

 

あるいはSAECと云うメーカーのSL6000というラインケーブルの説明です。

こちらは70センチで税別86000円。

 

SAEC SL-6000は、話題の新導体PC-Triple C導体を採用し、フラッグシップに相応しい技術を投入し完成させた高品質なラインケーブルです。独自の連続鍛造伸延技術により、信号の伝送を妨げる結晶粒界を極力減らし、結晶を長手方向に連続化させることにより、優れた導通性能を実現したPC-Triple C。導体抵抗を減らす事により低域から高域までストレスなく音を伝え、より一層S/Nの良いクリアでワイドレンジな特性を実現しました。SL-6000では1sq(mm2)と云う断面をもつ導体を使用し、さらに厚みのある音を再生可能です。絶縁材には比誘電率の低いフッ素樹脂を使用することで伝送速度を速め、振動防止材入りポリエチレンシース、カーボン含侵ポリウレタンメッシュ、オリジナルメッキを施したプラグなど、音質に係わる部分にSAECの長年に渡るケーブルづくりのノウハウと技術をふんだんに投入したフラグシップモデルです。

 

こちらで「具体的な説明」は「低域から高域までストレスなく音を伝え、一層S/Nの良いクリアでワイドレンジな特性」と「さらに厚みのある音を再生可能」というところだけです。

 

ですが、もうおわかりでしょう。

何と比較して厚みのある音なのかがまったく分かりません。

 

しかもワイドレンジのケーブル?

ストレスのない音?

 

ぼくはナローレンジのケーブルなど聞いたことも見たこともありませんが・・・

 

また逆にストレス全開の音というのも想像がつきません。

 

要するに「全くの空虚」なんです。基準を明示しない説明は無意味ではあり、特にこの手のケーブルスペックの説明では大事なところです。

 

つまりメーカーは「分かってワザと説明文を書いている」訳です。大事なところは全部ぼかしながら。

 

万が一突っ込まれても「逃げ道」を用意するためこういうポエムになるわけです。

 

ケーブルの説明文などほとんどがこの類いです。

 

そしてここが大事なところなんですが、具体的にどうのこうのとかき立てるのは「オーディオ評論家」と「素人ブロガー」だけなんです。あるいは「一部販売店」もこの手法を使ってきます。

 

彼らだけがブログや雑誌やSNSで「低音が締まった」とか「音に広がりが生まれた」とか「ボーカルに艶が出てきた」などと語るわけなんです。

 

ケーブルを作った大元のメーカー自身はほとんど何も語っていない、と云うのがこのお話の要点です。

 

ところがいつの間にやら第三者が勝手に「説明文を具体的に書き加えていく」という恐ろしいことになってます。

 

更にはそれを伝え聞いた第三者が同調圧力で影響を受けつつ、拡散していくという地獄です。

 

こうなるともう単なる「伝言ゲーム」です。

 

 

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音の判断はほぼテストソースの選択で決まる

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僕がイヤホンで判定するときに使う専用の音源はすべてMP3に変換したものを使用しています。

 

その数はわずか2曲。

 

これで全部こなしてしまいます。

 

高域用で本当はもう1曲使わなければならないのですが、イヤホンでこれを持ち出すことはほとんどありません。

 

理由は・・イヤホンではドライバ素材の違いがほとんど分からないからです。

 

ドライバ素材の音の相違はまず高域に顕著に表れますのでDDかBAかの二択しかないイヤホンではあまり意味が無いのです。

 

本来、チタンやベリリウムなどの高域用の素材を使用した場合、高域にその音が現れないとなると他に表現する帯域がありませんが、イヤホンのベリリウムは音に特徴が出て来ないので実際にベリリウムかどうかも疑わしいからです。

 

と云うわけで僕は2曲です。

 

実際にこのテストソースは非常に重要です。

 

これでほとんど決まってしまうといっても過言ではありません。

 

ある程度経験を積んでくると「あれ、この人おそらくテストソースが甘い」というのも分かるようになってきますし、実際に不適切なソースを選択している人がとても多いのです。

 

テストソースは好きな曲を使うのではなく、「分かる曲」を使わないとなりません。

 

音源の中にはどういう理由なのか未だに分かりませんが、イヤホンなどの性能を露わにしてしまうような録音やミキシングがあり、そう言う曲をキチンと選ばないとどうにも判断できないケースが日々現れてきます。

 

例えばです。

 

中域は分かりやすい帯域なので暴れ出すと音のレベルが下がり気味になりますが、そう言うテストソースを使うとなぜかすべて極端な形で音に出します。

 

録音でそうなのかミキシングの過程でそのような繊細な変化を出してしまうのかは容易に分かりませんが、とにかくそう言う曲というか録音というかがあります。

 

たいていのピュアのマニアはこれまでの人生の中でそう言う曲を幾つもストックしてあり、音の判断にはそれしか使わなかったりします。

 

体験したことがないとちょっとよく分からないかもしれませんが、何かこう音を加工する段階でギリギリの調整を施してしまったような音源があるので、そう言う音源を各自で探し出す、というのはとても大切です。

 

要するに何かがズレたときにそう言う音源だと音に出してしまうのです。

 

追記

あのですね。

ジャズとかロックとかは辞めておいた方がよいです。

 

このジャンルはそもそも音を歪ませるのを好む方が多く、これで調整するとリファレンスになりません。

色々なものがズレてきます。

 

ただジャズ好きな方は恐ろしくバランスが狂った音を聞いている方も多く、これは一部の音の再現にばかりこだわるので起こります。

 

 

STAX SRS-3100 [SR-L300 + SRM-252S]
by カエレバ

中国に身売りしてしまいましたが、日本でほとんどない世界と戦えるメーカーでした。

日本初の唯一のハイエンドヘッドホンメーカー。

【サウンドステージの真実】イヤホンとヘッドホンの音場 その2

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前回の記事で音場/サウンドステージと言われる物がスピーカーでも極めて不明瞭だ、と云うことを書きました。

 

そのぼやけたイメージを補うのが人間の「想像力」で、これがあるので音場というのは極めて個人差(思い込み)が大きく、ブログなどでマニアが殊更に強調して書くほど明確な音像は実際には現れない、と云う意味のことを書きました。

 

最低でも音場表現にはスピーカーが必要で、できればAVアンプの方が前後左右の音の移動が明確になるので有効でもあり、2CHステレオスピーカーのイメージではどうしても限界があるという事も書きました。

 

ただし2CHステレオスピーカでの中央イメージの生々しいリアルさというのはあり、コンサートホールでの着座位置がハッキリと分かるというのはあります。

 

 

なので現代の解釈ではスピーカを使うとセンターイメージを中心に音場が現れ、その中にうっすらと音像のような物が表出する、と云うことで理解するのが適当かと思われます。

 

【イヤホンにおける音場】

非常に単純で限定的です。

音のつながりも極端に悪く、水平方向ですらかなり問題があります。

 

疑うのなら360度回り込むソースをイヤホンで流してみればよいです。

 

イヤホンにおけるイメージの展開は両耳まで左右180度の半円を描くように前方展開するのがやっとで、これすら満足に描くことはできません。

 

どのイヤホンを使ってもキレイに音が繋がるという事はなく、だいたいざっくりと左右それにセンターイメージがある程度です。

 

5.1CHイヤホン等という物が存在しないように、物理的に不可能なのだと思われます。

 

【ピュアヘッドホンの音場】

ヘッドホンクラスでもサラウンドヘッドホンでなければイヤホンとたいして状況は変わりません。

 

どうもピュア用のヘッドホンでは難しいようでイヤホンと同じくなかなかキレイに音が繋がりませんが、イヤホンと比較すると幾分かは有利なようであれほど音のつながりが悪いと云う事はなく、いくらかマシになるようです。

 

ただし、イヤホンと違いイヤーパッドで物理的にドライバーと耳までの間に距離が出てくるので「音に距離感」が出てきます。

 

これは音場とは全く違いますが、少し遠くから音が鳴るヘッドホンがあったりするのですが、近かろうが遠かろうが設計上の問題なので大きな意味は感じませんが、イヤホンとの違いを感じる事があります。

 

要するに音楽重視の傾向を持ったピュア用のヘッドホンでの音場形成はかなり難儀するので最初からサウンドステージは捨てて掛かる必要があります。

 

ヘッドホンでは実力的にはイヤホンに毛の生えた程度の音場表現しかできません。要するに左右180度の前方展開、それも脳内で処理された個体差の大きいイメージで、それが限界です。

  

【サラウンドヘッドホンでの音場】

 

通常ゲーミングヘッドホンがこのジャンルに当たりますが、主に映画視聴やゲーム目的での使用になります。

 

まず第一に水平方向で360度音源ができる限りスムーズに回り込むことが第一の条件です。

基本的に「高さ方向」つまり垂直の音場は表現できません。

 

あくまで水平360度という事になりますが、PC等でソフトを使用して調整後に回り込みが巧くいく物と無調整でもしっかりと回り込むものがあります。

ただし、音源が連続的にキチンと回り込む物の数は少なく、そういったサラウンドヘッドホンは極めて貴重です。

 

音質はかなり悪い物が多く、ある程度のクリアな音質とサラウンド性能を共に達成している物は極端に数が少なくなります。

 

音質的には低音ブーストした物が普通なので、音楽を聴くのには適していませんが希に音楽鑑賞に堪えられる物もあったりするのが面白いところです。

 

以前はRAZER等の大手メーカーが独占していましたが、最近ではあらゆる面で中華サラウンドに負けつつあります。

 

サラウンドヘッドホンでの水平方向の音場再現はヘッドホンの中では飛び抜けて優れていますが、それでもある程度の「イメージによる脳内補完」が必要で、後ろに音が回り込んだような気がすると云うレベルである事は致し方ない部分でしょう。

 

【イヤホンとヘッドホンでの音場】

 

イヤホンとヘッドホンでは、例えそれがサラウンドヘッドホンでもコンサートホールでどこに座って音楽を聴いているのかはまったく分かりません。

 

そして、これが見えないとどの位置から演奏を鑑賞しているのか分からないわけで、その得体の知れないイメージにどれほどの意味があるのか、というのは各自がよく考えて頂きたいことです。

 

ただしこの確認にはスピーカーを使ってそれが分かるソースで確認しないとなりませんが、誰がどう聞こうが着座位置は分かりませんので、単に前の方で演奏したり歌を歌ったりと云う程度のイメージにしかなりません。

 

基本的にはサラウンド以外はイメージの単なる仮想的な前方展開なので、単に中央と左右という単純なステージを描くだけです。

 

しかも前方展開と言っても中央のイメージは単なる脳内の中央あたりで聞こえるだけだとも言えます。

 

個人的にはこれを音場と言うにはあまりにも抵抗があるので、僕は以前から「音場感」という少し濁した言い方をしています。

 

もともと耳のスグ近くで音が鳴るタイプの音響機器で「音場形成」はかなり無理があり、イメージの基本としてできるだけ耳とドライバーを物理的な距離で隔てないと難しいのではないかと感じています。

 

と云う訳なのでイヤホンやヘッドホンではかなりデフォルメされた極めて単純な音場以外は作られません。

なので「音像」などはまったく形成されることはありません。

 

センターイメージもスピーカの物とは全くの別物で、あくまで仮想的な個人の脳内処理を経たイメージであるので普遍的な体験とはなりにくく、一部のマニアが訳の分からない音場体験を語るので話しがややこしくなって居るだけだとも言えます。

 

そういえば少し昔の話しになりますが、大御所のヘッドホンマニアのひとりが、

 

このヘッドホンを使うと「頭の外側に定位する」などと意味不明なことを語っていたこともありましたが、そんなことは「絶対に」ありませんので当ブログの読者の方はそういったポエムに騙されないようにして欲しいものです。

 

 

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